mikeさんの映画レビュー・感想・評価

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ニモーナ(2023年製作の映画)

4.0

娘(7才)&息子(3才)といっしょに吹替版を鑑賞。現代の教科書のような映画でとても良かった!子どもに見せやすいし、観た後いろんな話がしやすい!

まず、ニモーナがキュート。パンクなキャラと変身シーンが
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

劇場を出ると世界が違って見えた。鑑賞後の観客みんなすごい顔してたなぁ。

オープニング、石橋英子の音楽とともに仰望で森を進んでいく。だんだん天地がわからなくなっていき、数多の枝がまるで樹形図のように見
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

3.5

すべてがちょうど良い!イケおじキャッキャウフフの名手 ガイ・リッチー!どのチームもそれぞれ口が悪くて衣装がおしゃれで楽しかった。最近のヒュー・グラントのイキイキっぷりは異常。

カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.5

『魂のゆくえ』偏愛勢なので、正直今作はちょっと物足りなく感じてしまった。「贖罪と赦し」「求道者のようなアウトロー」などポール・シュレイダー印のモチーフは堪能できるものの、着地はちょっとぬるいなと感じて>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

4.0

娘(7才)&息子(3才)といっしょに吹替版を鑑賞。2回に分けて観ようかな~と思っていたのだけれど、飽きずに完走してくれました。

まずは、マルセルがとってもかわいい!かしこい!よい子!そして『借りぐら
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市子(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

わたしはファム・ファタルに翻弄されたいマンなのですが、どーしても市子のことを好きになれず。『羅生門』的に彼女の人生をのぞかせてもらったものの、圧倒的に机くん擁護派のまま終わりました。

あと、役者陣の
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.5

恋愛映画というよりは人生の映画だったし、監督の感覚がとても好き。映画全体に仏教的な思想観念が漂う。「何かを手に入れるために何かを失う」「袖振り合うも多生の縁」。タイトルの『PAST LIVES』は前世>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

歴史を目撃してる感ーーー!子どものころ観てたらめちゃくちゃ影響されただろうな~と思いながら観ました。サンドワーム・ライドやレベッカ・ファーガソンの万能VOICE、あこがれるしかないっしょ!SWでナウシ>>続きを読む

マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

4.0

始まった瞬間からブラッドリー・クーパーの肩ブン回しが感じられ、「リッチでクラシックな映画観させてもらってるわ~」という気持ちになりました。ただ、あらゆる面で「自分とはかけ離れた世界」というよそよそしさ>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.5

センス良~~~。皮肉とユーモア、風刺とエンタメ、キャッチーなプロットといぶし銀のドラマ、などバランスがとても良く、かなり色々な要素が詰まっているのにすっきりまとまっていて観やすかった!扱っている問題の>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

羅生門型ミステリを入り口にして、『マリッジ・ストーリー』の如き夫婦間の地獄、事実と想像を混ぜることの危険性、それを(たとえ脳内であっても)映像化することの暴力性、さらに「結局人間は他人の一部しか知るこ>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

アリ・アスターの新作はいつもの如く、トラウマ映画でありセラピー映画という唯一無二の作家性・全開。今回はコメディで、母の支配とユダヤ教の戒律というモチーフが明確にあり、あまり緊張せずに楽しめた。めちゃく>>続きを読む

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

4.0

三幕それぞれでカラーが違うせいか飽きなくてとてもおもしろかった。

一幕目は意地悪シニカル風刺すぎて乗れるか心配になったけど、カールのエレベーター開閉芸からはつい笑ってしまった。つづく二幕目は完全にシ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.0

大はなかなか感情移入しにくい主人公だと思うのだけれど、映画では大をエンジンに実質的には雪祈を主人公に置いて、物語のエモをブーストさせていたのが良かった。

ライブシーンはかっこいい演奏とドラッグ描写の
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

4.0

自由であることの孤独や苦しさやむずかしさ。ラストに挿入される本人の映像も含め、ダンスシーンの切実さに胸を打たれた。ムーミンという物語の冒険心や奇妙な悟りと諦観、スナフキン・ビフスラン・トゥーティッキの>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.5

ロケーションがすばらしかった!シチリア島行ってみたいなー!しかし申し訳ないけど、わたしはマッコールさんがこわすぎて同じ街には住めないよ。この映画の町民はみんなおおらか…。夫は初めてマッコールさんを観た>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

原作既読だったので、三宅唱監督が映画化すると知った瞬間から「絶対に良い!」という確信があった。すべての描写が上品で、すべての距離感が適切だった。ふたりの、その周りのひとたちの、原作との、観客との。
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

本っっっ当に楽しみにしてたんですが、全っっっ然乗れなくて泣きそうになりました。ぶんぶん回る長縄にいつまでも入れずに終わってしまった感じ。正直ベラ像もベラの自立や解放のあり方も、スノッブな文化人男性が描>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

ちさまひからしか得られない栄養がある…!「わたしに賭けろ、杉本ちさと」はもうプロポーズなんよ…。

今回、敵キャラを応援したくなるような格下に設定するというかなり難しいことにチャレンジしているのに、き
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

4.0

なるほど!監督は『フリーソロ』の夫婦コンビなのかー!常人ならざるアスリートを題材にする確かな手腕に加えて、今作は監督初の劇映画ということで、ドキュメンタリー以上にド直球の感動と勇気がもらえるドラマにな>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.5

山下敦弘監督の一曲を爆発させる力も、老若男女人類すべてをたらせる綾野剛の色気も、齋藤潤の和山やま顔っぷりも、ずるすぎてサイコゥ!サイコゥ!サイコゥ!でした!

まず、映画として秀逸な山下敦弘監督印の青
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

ブレンダン・フレイザーをはじめ役者陣の演技はすばらしかったと思うのですが。ごめんねぇぇぇ!チャーリーすっっっごく嫌い!!このキャラをブレンダン・フレイザーのチャームで糖衣してるの本当に腹立つ!!!>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

映画初めにぴったりの、ミニマムでこころに染み入る良作でした。

まず、6年ぶりに、引退を撤回してまでカウリスマキは何を撮りたかったのか、というところにぐっときてしまった。インタビューの「愛を、もう一度
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.0

バリー・キオガン無双ショー!
中盤までは『君の名前で僕を呼んで』?『パラサイト』?さぁどっち??的な展開に惹きつけられつつ、最終的には二次創作「こんなバリー・キオガンが見たい」の魔合体みたいな映画にな
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

とてもしずかで小津へのラブレターのようなうつくしい映画だった。事前に想像していたように『パターソン』のような、「くり返しに見えて新しくかけがえのない日々への礼賛」といった要素もあったし、青みがかったト>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.5

やっとモノホンの「あなたこそ跡取りなのに…」キターーー!

アウトレイジというか戦国版おっさんずラブじゃん(見たことないが)。久しぶりに『御法度』観直したくなりました。武将は美化されがちだけど、みんな
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さかなのこ(2022年製作の映画)

4.0

沖田修一監督らしい、優しくファンタジックな人生讃歌でありながら、全編を通して孤独と狂気が通底する映画でもあった。周りの人間がみな優しく、ミー坊もまたポジティブを波及させていく物語なので、基本はほっこり>>続きを読む

LOVE LIFE(2022年製作の映画)

4.5

人生絶望予行演習映画を撮る深田晃司監督。理屈や正しさやモラルでははかれない、人間の生理的な感情や衝動が噴出する。韓国が出てくるのを抜きにしても、イ・チャンドン的な韓国映画のバランスを感じた。

「ない
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モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン(2022年製作の映画)

4.5

この監督のセンスすごくすごく好き!!!メインビジュアルや「次世代のタランティーノ」という煽りから想像されるよりはるかに地味で小ぢんまりとした作品なのだけれど。

まず、「おれが考えた最強の女の子!」を
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ジュリア(s)(2022年製作の映画)

4.0

公開当時、「アナザー『エブエブ』」的な評をちらほら見かけて、ずっと気になっていた作品。タイムリープ/パラレルワールドものはどうしても見逃せない!

とても丁寧で、よく練られた佳作だった。異なる可能性を
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長ぐつをはいたネコと9つの命(2022年製作の映画)

4.0

安心して子どもに観せられるやつ!登場人物の気づきや成長を通して、『青い鳥』的に願いが叶う過程が、ていねいに描かれていてとても良かった。

ネコはとことんかわいくかっこよく、メッセージは真っ当で明快。ギ
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.5

デヴィッド・フィンチャー×マイケル・ファスベンダーという、一見クールで完璧な仕上がりになりそうな組み合わせが、ほぼ出オチな感じでことごとくハズしの笑いを誘ってくる。頭の中あんなにおしゃべりな上スミスな>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.5

すでに観た友だちから「『やったか……!?』の天丼」「明るくないバトルシップ」というキラーフレーズをもらっていたので、それも含めて楽しく観ることができました。

まず、ゴジラパートが総じてとても良かった
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

2.5

すっっっごくおもしろかったけど、結末がすっっっごく嫌い!

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

もう予告観た時点で、「どうせ長くてこってりしててめちゃくちゃおもしろいんでしょうよ!」と思っていましたが、その通りでした。冒頭からもう強固な「映画力」でがっちり観客をつかんで離さない巨匠の手腕!きもち>>続きを読む

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.0

眠気がきてるなか鑑賞し始めたのですが、眠気も吹っ飛ぶおもしろさでした。『工作』『タクシー運転手』『ホテルムンバイ』あたりを思い起こさせるようなポリティカルな脱出劇でありつつ、90年ソマリアを舞台にした>>続きを読む

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