miminagaさんの映画レビュー・感想・評価

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Ryuichi Sakamoto | Opus(2023年製作の映画)

4.3

鑑賞後、明かりがついても感覚が自分の体に戻らず、動けないでいた。周りの人達も同じように身動きもできないようだった。

薄暗く表情の読み取りもしづらいようなモノクロの映像。視覚からの情報が少ない中で、一
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

鑑賞しながら砂が降ってくるのを感じる気がする程の臨場感。口の中がザラザラするような、席立つ前に砂を払いたくなるような。観たではなく行ったって感覚。圧倒的映像美。言葉にならなくてレビュー書けないまま放置>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

「我は死、世界の破壊者」
冒頭に出てくるこの言葉はオッペンハイマー自身がこの一節を思い出していたと語ったものらしい。

数週間で新しい言語を習得するほどの知性の向かった先が原爆だった事がとても悲しい。
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アラバマ物語(1962年製作の映画)

4.0

1930年代のアメリカ南部の差別や貧困と正義について考えるきっかけをくれる作品。原作「ものまね鳥をころすのは」を読んだので名作と名高いこちらも気になり鑑賞

私からすると誠実そうな黒人男性の方が、嘘く
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

ヨルゴスランティモス監督の作品はそうと知らなくても「観たい!」となるから、私にとってのドストライクなのだろう

ゴシックのようなメルヘンのような圧倒的な美術、モノクロそして魚眼レンズのような映像。幻の
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

好きなものを集めて自分で選んだ人生を生きる充足感が心地いい。そして想像の余地を残しつつ大人ならではの悲哀を感じさせるのも染みた。幸せの形はそれぞれ。笑顔のシーンを見て、私は今日あんな風な笑顔になったか>>続きを読む

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

4.0

崖っぷちの麻薬捜査班がチキン屋を開業するという謎展開のこの作品。めちゃめちゃ面白い!想像の7倍くらい笑えた
素晴らしいテンポで畳み込んでくる上にちゃんとかっこよかったりもする。韓国のコメディ初めてだっ
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せかいのおきく(2023年製作の映画)

4.0

黒澤作品の匂いがすると感じたのはオープニングの縦書きロールのせいだけではなさそう。いや、匂いと言ってもそのかき混ぜてるものの匂いじゃないから。ここ笑うとこだぞ!←言ってみたかっただけですごめんなさい>>続きを読む

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

3.9

タイトルもジャケも素敵。実話ベースなのが驚き。天才詐欺青年の犯行のお話なのに、どこかあったかくて人間味があって、クスッとしたりホッコリしたり。鮮やかな手口は見てて気持ちいい程。良い作品でした。

彼岸花(1958年製作の映画)

3.6

結婚適齢期を迎えた3人の娘さんをめぐる、それぞれの家族の葛藤を描いた作品。セリフの奥にある感情を読み取って共感を楽しめる。日本人的な感覚をみごおに表してると感じた。

古き良き日本は見ていてノスタルジ
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

3.9

初タイの映画!闇堕ちした天才高校生のお話。

結末をチラ見せしながら進むストーリー。悪いものは悪いんだからこうなるよねって安心感と、この子達の未来はどうなるの?ってハラハラ感を揺れ動いて身もだえる。
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.7

CMあけに戻るのが嫌いでTVを見なくなった私としては、前半がやや苦手だった。タイムテレビの説明にはどうしても必要なのだけど。それにしても2分って。本当笑える。

それを補って余りあるくらい怒涛の後半が
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.8

何も考えたくない日はホラーに限りますー!今日もそんな気分だったので、ジャンルを絞った中からセレクト。サイコな怖さに夢中になれました。

出てくる人皆んなが悪くて、でもそれぞれに同情の余地アリで、誰に感
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陰謀のセオリー(1997年製作の映画)

4.0

ここでの評価が想像よりかなり低くて、別の映画かと思っちゃった。メルギブソンとジュリアロバーツ、間違いなくこの作品を観ました。

ヤバい人だ!ん?本当なの?いや、やっぱりヤバい人だ!と思ってるうちにグイ
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おみおくりの作法(2013年製作の映画)

3.6

民生委員の仕事と言うと相談相手のイメージだけど、この作品では孤独死した方の途切れた絆を探し出し、その方らしく弔う事。主人公の職務にかける思いが素晴らしくて、私もお願いしたいと思ってしまった。

切なく
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天才スピヴェット(2013年製作の映画)

3.6

10歳で世界の科学者のトップに!桁違いの天才なのにかなり子供らしくて、好奇心と分析と冒険に満ちてる。ロードムービーだと知らなくて、意外な展開にハラハラドキドキ。TSを演じた男の子自身も天才的才能の持ち>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.0

ティモシーシャラメを普通のイケメン枠の人だと思ってたから、この作品の瑞々しい表現に度肝を抜かれた。美しい大切な時間を貰った。

言葉ではなく身体で感情を表現するシーンがとても好き。時にはメインで、時に
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.1

好きな物があるってとても幸せな事。それを分かち合える友達がいてくれたら、毎日がどんなに楽しくなるか。そんなキラキラした喜びをお裾分けしてもらえる作品。

思春期の迷いと老齢期の不調。上手くいきすぎない
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.8

「最悪の奇跡」って言葉が新鮮。奇跡って良い響きを持ってる気がしてた。そしてアナログ最強!AIに淘汰されない為に逆にアナログで行くか?とか思いながら鑑賞

追いかけられるシーンがドキドキはらはら。無機質
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.5

映画館で見る初めてのジブリ作品。普通に宣伝してたらこんなに気にならなかったかもしれないから、まんまと策略にハマってしまった。

ターナーの絵のような美しくて不穏な雲に魅せられた。美しいファンタジーの世
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裏切りのサーカス(2011年製作の映画)

3.7

難解!ちゃんと理解できてるか自信がない。なのに惹きつけられて夢中で見てしまった。わからない人を置いていかない作品の力が見事。

騙し騙され何が本当だったのかわからなくなる。それでもとても悲しい愛の映画
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盗まれたカラヴァッジョ(2018年製作の映画)

3.2

盗まれたまま行方不明のカラヴァッジョの絵画を巡るお話。マフィア犯人説を元にしたストーリーとラストの展開で「どこまで事実なの?」となること請け合い。

途中ヴァレリアの変身ぶりが素敵。ほんの数秒で印象こ
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ひつじ村の兄弟(2015年製作の映画)

3.5

UNEXTの文章に騙されましたー。「ユーモラスな騒動記」。間違ってはいないけど、割と重苦しいしだいぶ遠い気がします。

仲の悪い兄弟、羊への愛が強すぎてライバル通り越して敵になっちゃったのでしょうか。
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.5

羊飼いの夫婦が我が子同然に愛情をかける羊の産んだ「何か」のお話し。ホラー要素少なめでミステリー寄り。

表情豊かな羊さん達に悶絶。凄まじく可愛いのに見たことの無い映像が出てきて、一瞬心臓が止まった。そ
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マザー!(2017年製作の映画)

4.0

気がつかなければ訳わかんない映画。でもあれ?って思って推論を立てて観ると怖くなるくらい見えてくる。たしか世界一のベストセラーは聖書だとか。この作品の主人は詩人。2冊出したらしい。2冊目の出版前の出来事>>続きを読む

スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

3.7

やーおもしろい!ストーリーは割とありそうな気もするんだけど、映像の力でグイグイ持ってかれました。CGとアニメの融合なのでしょうか?見たことない感覚に未来を感じつつ、たまにでてくる吹き出しのアナログさも>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

3.3

実在したらしいが作品が残っていない天才的能楽師犬王の舞台と生い立ちのミュージカル。残っていないのだからなんでもアリなわけで、本当にこんなロックな舞台だったら面白いけど、能要素が無さすぎて戸惑う。舞台が>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

3.8

キャストの皆さんの演技がとても素晴らしく、特に子供2人のシーンは本当にキラキラして見えた。ラストシーンの意味を考えながら坂本龍一の音楽を浴びる贅沢な経験も記憶に残りそう。

ただ、そこまで入り込めない
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

4.0

ルーブル撮影と聞き、ジョジョも露伴も何も知らないのに観に行くと決めた。予習にテレビドラマシリーズを観て、加地邸でのロケと気付き大興奮!結果、露伴の出てくる漫画を読み、ジョジョシリーズまで手を伸ばし、今>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.2

やーもう、最高!音楽のチョイスが素敵なこのシリーズ、今回は日本語の歌がさりげなく出てくるのです。それがまた素晴らしい曲で、この曲に出会えただけでも見る価値あり!と感じています。ただ、1日中脳内で無限ル>>続きを読む

未知への飛行(1964年製作の映画)

4.5

古い作品だけにともすれば低予算映画に見えそうな密室劇。なのにここまで惹きつけられるとは。

むしろ密室だからこそ、セリフや表情に集中できて、緊張感をもってみれたのかもしれない。こんな名作をどう表現して
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ノートルダム 炎の大聖堂(2022年製作の映画)

3.8

ノートルダム大聖堂が火事になった日のきっかけから終わりまで。「全て真実」と告知されても、ちょっと信じられないような展開。当時のニュースで結末を聞いてたから安心して観れるけど、それでもとても怖い作品だっ>>続きを読む

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

3.8

姫が良い。作中でも問題視される独特の口調も最後にはピタリとハマって見えた。女らしさ皆無に振り切ってて見苦しくならないのは凄い。この姫を観るためにもう一度観てもいいレベルかも。 

最近観た他の黒澤作品
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椿三十郎(1962年製作の映画)

4.0

まさかの!キャラが似てるなと思ったら、用心棒の桑畑さんと椿さんが同一人物とは!「もうすぐ四十郎」で嬉しくなってしまった

押入れから出てくる人なんてまるでマンガみたいだし、ラスト近くの渾身の馬のギャグ
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用心棒(1961年製作の映画)

4.0

初見です。昔の役者さんの凄い立ち回りを見たくて。ところがイメージしてたストーリーだいぶ違ってびっくりでした。頭脳戦というか心理戦というか。
想像とは違ったけど、期待は超えてきた感じ。しかもこのエンディ
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