てれさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

オーマイゴッド 〜神への訴状〜(2012年製作の映画)

4.0

「食べ物を神への祈祷やお参りのために買って食べずに捧げるのなら、それを食べ物にありつけない物乞いに渡した方が神様は喜ぶ」っていう主張が出てきた時、イスラム教の六信五行の一つである喜捨を思い出した。

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.0

ルイーズの姉貴っぷりがとんでもなくカッコいい。
男達の自由が女達の抑圧の上に成り立ってること、それを女達が断ちきっていく姿は見ていて爽快だった。

蛇鶴八拳(1977年製作の映画)

3.4

ジャッキーのビジュアルが艶やかさを放っていてせっかく華々しいんだからもっとストーリーを派手にやってほしかった…徐英風が強い設定だから仕方ないのかもしれないけど。

でもオープニングの演舞は芸術的な魅力
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少林寺木人拳(1977年製作の映画)

3.7

父を殺された青年が復讐を誓い黙々と修行するという筋立ては、シェイクスピアの戯曲「ハムレット」にうっすら似てると思った。劇中にて口を全く聞かない頑なさと父を思う悲しみから来る儚さをもった青年はどこか不思>>続きを読む

メアリー・コム(2014年製作の映画)

3.7

プリヤンカー演じるメアリー・コムの、火を吹くように滾る熱に圧倒された。プリヤンカーがこんな激しい役もやることに驚いたが、彼女の演技力と変貌ぶりには毎回引き込まれる。

ボクシングに限らず、インドの女子
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ヤング・マスター/師弟出馬(1980年製作の映画)

3.7

アクションよりもまず冒頭の獅子舞祭りが色彩鮮やかで、いちばん印象的だったかも。鳴り響く太鼓、熱気にヒラヒラとはためく柄布、賞金を狙おうと汗だくで獅子舞を舞う青年達。こういう風土の文化出してくれると興味>>続きを読む

スネーキーモンキー/蛇拳(1976年製作の映画)

4.3

わぁこれ凄く好きなタイプの映画だ。
限りなく友愛に近い形で結ばれた師弟関係が本当に尊い。そして何よりもジャッキー・チェンの演じる、あどけなさと忍耐強さを持ち合わせた主人公の青年・簡福にずっと惹かれっぱ
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ドランク・モンキー/酔拳(1978年製作の映画)

3.8

ジャッキーチェンの若い頃が少し気になったので観賞。熱とは突然来るもので、彼にかなりハマってしまい既に2回観てしまった。

今まで観たアクション映画はラブコメとかその他の要素も申し訳程度に入っていたので
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Kabhi Alvida Naa Kehna(原題)(2006年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

同監督カラン・ジョーハルの「家族の四季」より短いのにそれよりもおそろしく長く感じたのは別につまらなかったわけじゃない。内容が大人すぎて理解するには難しかったから(これから時間が経って理解できるかと言わ>>続きを読む

おかしな子(2021年製作の映画)

3.6

 これインド式(ヒンドゥーの方)の大々的な喪中だから日本とは全く異なった文化に見えるけど、女性の幸せを結婚や男性ありきにする考え方とか賢い女性を敬遠する雰囲気とかでは日本でも相当根強いと思うな。

 
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真実を知る者(2016年製作の映画)

3.9

アミターブ・バッチャン御大凄いな……役者ですね本当に。
彼演ずる孫娘を誘拐で失った祖父の、感情が消えた顔。哀しみに沈む他は手つかずで、物忘れするシーンはあまりにもリアルすぎて胸が痛い…やっぱり、若い時
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リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

2.0

二階堂ふみも吉沢亮も出演作はちゃんと観たことなかったけど、顔は知っていて光に当たっている役ばかりするイメージだったからこういう暗い役をすることにとても驚いた。

大人になりきれていない若者の醜い部分を
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Mohenjo Daro(原題)(2016年製作の映画)

3.5

進級して高校世界史Bの教科書をもらったので、観る前にインダス文明とモヘンジョ・ダロについてサッと予習したけど特に必要なかった。何も知らなくて観ても問題なし。冒頭の説明で、全てイマジナリーですみたいなこ>>続きを読む

シターラ: 夢を抱け、少女たち(2019年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

お母さんも児童婚だったのが辛い。こういう誰かが犠牲になるような文化はもはや文化ではない。今のパキスタンの状況が気になるところ。

ブレッドウィナー/生きのびるために(2017年製作の映画)

4.6

原作の物語「生きのびるために」を読んでから観た。映像化のしかたが素晴らしかった。

女が知識をもつことが禁じられた過酷な環境のなかで、まだあどけないパヴァーナを通し文字や言葉の大切さが伝わってくる。本
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ウエディング・ゲスト 招かれざる客(2018年製作の映画)

3.0

いつの間にかNetflixに入っていた。

ワケあり婚前女性と雇われた誘拐人の、パキスタンからインド各所を巡る逃避行。行く先々で名前を変え、現地を満喫し、次の場所に向かう。ストーリーとしては面白いのか
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.5

意味分からなすぎて二回観てしまったけどまだ分からない。たぶん何度でも観ると思うし、そういう作品を作る人ってカリスマだよね。
作画が、特に色使いが鮮やかでとても好き。時には毒々しく気味悪く見えるのがまた
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英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

3.7

実在した吃音症のイギリス王ジョージ六世(愛称バーティ)の話。この映画を観るまで知らなかったが、今のエリザベス女王の父だったことに驚いた。

何かのテレビで吃音は指摘されればされるほど悪化すると言ってい
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ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画(2019年製作の映画)

4.0

仕事に励む現代の女性達はなんとなくインドの映画では見たことなかったからなんだか新鮮だった。
子供の食事作って旦那の愚痴聞いて出勤するタラさんスーパーウーマン…尊敬します。
地道な努力や失敗しても諦めな
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ゴールド・プレイヤーズ(2012年製作の映画)

3.6

キャスト豪華だしボビー・デーオールの哀愁とソーナム・カプールのハニトラ良かったなぁ~!!と思える映画だった

リメイク元の映画「ミニミニ大作戦」を知らなかったゆえ、ド派手演出はまあまあ楽しめた。金塊を
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置き去り(2016年製作の映画)

3.0

トルーマン・カポーティの短編小説集「夜の樹」を思わせるようなミステリアスで暗い世界観。こういうダーク系は嫌いではない。

妻が失踪したあげく苛烈な不眠に悩まされ、冷酷なほどの静寂が夜を漂う。孤独ってこ
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君が気づいていなくても(2008年製作の映画)

2.5

プラティーク・バッバルのデビュー作だったから観た。

主人公のジェイとアディティちゃんは両片思いみたいな、近すぎて逆に気づかなかった感じがバカだね~!!ってなる。おばちゃんがあんたたちを結びつけてやる
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Devdas(原題)(1955年製作の映画)

3.2

バンサーリー版のネタバレあらすじ(本編未見)→原作小説→この映画
の順でたどり着いた。

アマプラには何故か昔のモノクロのヒンディー映画がたくさんあって凄い。ただ残念ながら字幕は機械翻訳で読みにくい。
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

3.6

邦画のロマンスって観ず嫌いなんだけど、これは女子高生が三回りくらい年上の男性に恋するっていうイレギュラーな設定で面白かった。

主人公の高校2年生、橘あきらの人の寄せ付けなさが高嶺の花と形容するにぴっ
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ルストムの裁判(2016年製作の映画)

3.4

ネトフリ滑り込み観賞で。

そういえば裁判もの映画ってマレーネ・ディートリッヒの「情婦」ぐらいしか観たことなかったなぁと思って。やっぱり真実を追及していく人間と追及される人間のコトバの戦闘は面白い。
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Gunday(2014年製作の映画)

3.7

元旦に観て正解だった……凄かった…!! もう友情なんてとうに振り切って超えてるぞこのレベルは。バングラデシュからインドに逃れた難民孤児ビクラムとバーラーがカルカッタを支配する下克上ブロマンス、万々歳。>>続きを読む

ラーンジャナー(2013年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

インディアンムービーウィーク2020リターンズにて観賞。2020年の観納め映画になりました!

本当に本当に衝撃的だった……
今までに観たどんなロマンス映画よりも好き、いやそもそもロマンスなんかとうに
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ムンナー・マイケル(2017年製作の映画)

3.5

インディアンムービーウィーク2020リターンズにて。マイケル・ジャクソンのファンなので「ムンナー・マイケル」は本国公開当時からずっと狙っていた映画でした!

タイガー・シュロフは実生活でマイケル・ジャ
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熱砂の記憶 -ラガーン撮影記-(2004年製作の映画)

3.7

まるっと大公開!ラガーンのレシピ本!なメイキング/ドキュメンタリー

お世辞抜きでレシピ本みたいにラガーンの制作過程を丹念に映してくれる、ファンのためのメイキング映画。これ観た後ラガーンを観返すとまた
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人生は二度とない(2011年製作の映画)

4.6

インディアンムービーウィーク2020リターンズにて観賞。
生きることがいとおしくなる映画。本当に観て良かったと思えた。

アルジュン、イムラン、カビールの男3人がスペイン中を旅する物語に加え彼らの人生
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地上の星たち(2007年製作の映画)

3.9

いつか観ようと思っていたところ滑り込み観賞になってしまった。

誰にも思いつかないようなユニークな発想をもつイシャーンに、重くのしかかる「勉強ができないダメな子」の烙印。周りの大人は彼が識字障害を抱え
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Jodhaa Akbar(2008年製作の映画)

3.9

ジョーダーとアクバル、壮大な愛の物語。叙事詩を読んでいるような感覚で、大河ドラマ全話分を観た感じ。嬉しいのが、イスラム建築とヒンドゥー建築の両方を楽しめること。圧巻の映像美。

インド最大のイスラム王
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Tamasha(原題)(2015年製作の映画)

4.3

や~!!あっぱれですわ、ストーリーも演技も映像も。

今まで観てきた中でもかなり風変わりな映画の方だと思った。コルシカ島で偶然出会ったヴェードとターラーが意気投合、よくある恋物語に発展するのかと思いき
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シリアスな男たち(2020年製作の映画)

3.4

なんだかアーミル・カーンがプロデュースしたみたいな雰囲気の映画だった(この映画はアーミルとは一切関係ありません)

序盤のヒンディーミディアムっぽさから一転して親がさらに暴走する展開が怖かった。ただ、
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恐怖のアンソロジー(2020年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

「ボンベイ・トーキーズ」「慕情のアンソロジー」の監督チームのホラー作品ということで、ちょうどハロウィーンの日に観てみた。

〇ゾーヤー・アクタル担当パート
おばあちゃんが寝たきりなのを良いことに夜に男
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Fiza(2000年製作の映画)

3.7

幸せだった家族が宗教間の抗争で全てを奪われる。観終わってから虚無感がものすごい。救いなんて無い。

絵を描くことが大好きで、周りに影響されやすい純粋なムスリムの青年アーマーン。友人に軽く誘われ、ヒンド
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