ミ川さんの映画レビュー・感想・評価

ミ川

ミ川

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マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

3.7

インドのそこそこ裕福な家庭の専業主婦。
英語が出来ない。
夫や子どもから、どうせママは英語分からないでしょ、と馬鹿にされて英語コンプレックスを拗らせてしまうのだが、一念発起するお話。

英語学習の目的
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.6

恋愛映画だな、と思う。戦禍のスパイの物語ではなく、男を愛した"妻"の話。演歌になりそうな女の叙情である……。どこまでが本心で嘘かも、優しさと裏切りの境も分からぬまま、愛する人のために、だれにも言えない>>続きを読む

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

4.0

猛吹雪。山小屋に閉じ込められた8人が繰り広げる血みどろ大合戦。

北部と南部、白人と黒人、、それぞれの大義名分を掲げ、駆け引きをし、銃をもって相手を制裁しようとするさまは、当時のアメリカという国そのも
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.0

おお〜、これは新鮮!Z世代の青春ってこんな感じなのかな?新しいギラギラしたエネルギーを感じる。

特筆すべきは、登場人物のキャラのよさ。
「うちら最高や!眩しいわ!」というギャルのハッピー精神と、「あ
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.3

前政権時代に起こった様々な事件を想起させるかなりリアルな内容。
桃李くん見たさで鑑賞したが、とにかくシリアスでびっくりした。闇を暴く新聞社側、ドス黒い官僚側、どちらからも味わうことができて、よい意味で
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ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)

4.2

フィリピンの孤児の少女ブランカと盲目のギター弾きピーターのお話。

世界は残酷だ。なぜなら、お金がなくちゃ生きていけないから。そして、お金で買えるものと買えないがあるから。

「お金を払えばでお母さん
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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

3.8

カトリック教会の神父たちによる性的な虐待を報道するジャーナリストたちの執念に"スポットライト"を当てた作品。

カトリック教の性的虐待は、もはやシステム化されていて、権力による子どもの搾取が蔓延してい
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A Film About Coffee ア・フィルム・アバウト・コーヒー(2014年製作の映画)

3.0

コーヒー好きによる、コーヒー好きのための作品。

愛は伝わるが、愛が全方位に向いている。
生産者の話、買い付けるお店の話、丹精込めて一杯を淹れる店主の話……。テレビの特集ではなく、映画という媒体なのに
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告白(2010年製作の映画)

3.4

一つの出来事を多視点で描く手法は原作そのままで、小説っぽい感じがしました。
楽曲にRadiohead起用してて、そこくるかー!という感じでした。

とにかく松たか子の演技が圧巻。なにかを抱えてほくそ笑
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ファブリックの女王(2015年製作の映画)

3.0

マリメッコのデザイナー、アルミ・ラティアの人生を描いた作品。
欧米のファッション界にはない、大胆な色使いと革新的なデザインがどうやって生まれたのかを知るべく鑑賞しました。

うーーん、おそらく製作陣は
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.5

すでに3回ほど鑑賞。何度見ても最高です。

次元を越えていろんなスパイダーたちが登場。鍵を握るのはUSB……!USB今あんまり使わないよな?と思ったら、原作は2014年だった…。

ストーリーも新鮮だ
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.8

離婚。お互いを1番知っていて、尊重し合っていて、ふたりの子供を愛していてもなお、ほころびを修復できないまま傷付けてしまう2人。お互いを罵倒する言葉は燃え広がる炎のようで、聞いていてつらくてしょうがなか>>続きを読む

恋する惑星(1994年製作の映画)

3.5

恋をすると思考回路がバグってしまう人たち、ほんとに愛おしい人間だな…ちょっとメンヘラだけど…。

香港重慶を舞台にした2部構成のストーリー。どちらのお話も感情がストレートすぎて少し苦しくなるけど、これ
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.5

バスで事故ったら(同時に停電も起こる?)、ビートルズの存在しなかった世界に行ってしまう…という異世界転生の話だった。

ラブストーリーなのか…?と思うほどにぬるめであったり(主人公のキャラなのだが)、
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

3.5

母の終活。
自分のため、私らしく生きる、ことが肯定されるいまの世の中で、「他人のために生きる」を表現した作品が、燦然と輝いていた。
杉咲花ちゃんと桃李くんの演技が良かったです。

サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.5

夏の定番に挑戦。

長野の田舎の家族制度は厳しくて、おばあちゃんの誕生日に"いい条件"の彼氏を連れてこないと存在を認められないわ、仕事で誕生日会に間に合わないとdisられるわで、前半は親戚付き合いくそ
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ピッチ・パーフェクト(2012年製作の映画)

3.0

女のゲロまみれの応酬がみどころ。
女同士のしょうもない喧嘩みたいなのが良いです。下品なんだけど、徹底的に俗っぽく描かれてて、これはこれで好き。

gleeとラブライブが合わさったみたいな話でした。どち
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プロメア(2019年製作の映画)

2.8

爆音上映なら5点つけるかもだけど、家で冷静に見ちゃったので勢いに乗れなかったな 

映像も色彩もすごい!日本のアニメの緻密な線や色使いなのに、キャラデザとか効果はアメコミっぽい、不思議な雰囲気でした。
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サン・ジャックへの道(2005年製作の映画)

3.0

スペインの世界遺産、サンディエンゴ・デ・コンポステーラ巡礼の物語

それぞれ人生や家族にモヤモヤを抱えた人たちが道を歩くことで見つめ直す。良くも悪くも予想ねきる普遍的なストーリー展開だったが、登場人物
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

4.1

原題はdemolition。解体。

交通事故で妻を亡くした男性、それまでとそれからの話。
いろんなメタファーがちりばめられていて、見応えがありました。話は「永い言い訳」によく似ていましたが、愛の捉え
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女は女である(1961年製作の映画)

3.5


「24時間以内に子どもがほしい!」いう女と、渋る男のおはなし。

なかなか素直に愛し合えない大人の駆け引き。それすらも小粋で軽やかなのは何ででしょう…ゴダール監督のセンスが光っております。
計算高い
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ハイキュー!! 才能とセンス(2017年製作の映画)

3.5

アニメをある程度見てないと分からない総集編。
久しぶりに青城戦をみたくなりました。

ハイキュー!!は、スポーツ漫画の永遠のテーマ「努力と才能」をめちゃくちゃシビアに扱うのですが、いちばん酷なキャラが
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トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

3.8

みんな大好きドラン監督。

繊細な心理描写と、じっとり冷や汗をかきそうなサスペンスが合わさったような作品。
亡くなった恋人のお兄ちゃんが、覚醒してから割とガチのサイコパスでした。
同性愛カップルの話で
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セトウツミ(2016年製作の映画)

4.2

大森監督二作目。
この絶妙な会話と間。演技もさることながら、編集のセンスの高さよ。

あの放課後の尊さ……今なら痛いほどわかるので、すこし切なくなった。誰かと永遠にダラダラと喋る日常が戻ってほしいもの
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.0

超今さら見ました…。
脚本の勝利ですね。後半までに離脱しなければ、滅茶苦茶面白い。

すでに相当バズった後なので、ムーブメント丸ごとすごいなぁ…と感嘆。

紅の豚(1992年製作の映画)

2.8

これは、ダンディズム…?!

ジブリはけっこう繰り返し見てますが、この作品は初めて。
自分も価値観が変わってきたので、今は「おっさん二人が17歳の女の子を賞にして争う」というのを見るのが、フィクション
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まほろ駅前多田便利軒(2011年製作の映画)

4.0

ペットのお世話、塾の送り迎え、バスの監視……。いろんな社会の断片と、便利屋の話。

便利屋と依頼主の"ゆるい"つながりが、影のある社会にとっては救いになるのかも。二人とも、不器用だけど優しい。

瑛太
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バーレスク(2010年製作の映画)

3.8

アイオワの女の子がLAのショークラブで働き始め、成功を掴む…というサクセスストーリー。

とにかく、商業!派手!富!成功!が、すごい…アメリカって感じだ…潔くて笑ってしまった。
アギレラさんの歌唱に圧
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

3.6

障がい児の兄弟が抱える悩みや問題、いわゆる"きょうだいの問題"は、あまり映画の題材にはなっていなかった気がするけど、すごくよく丁寧にまとめられていた気がする。優しい。障がいは、特別じゃないもんね。
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ラストベガス(2013年製作の映画)

3.0

キャストは豪華だが…。

若い女性と年の差婚するじいさんをめぐる切ない話。

おじいさんたちが青春時代を思い出して謳歌するのは多いに結構だが、一貫して若い女性たちからちやほやされることを喜んでるのはギ
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.7

「ジョーカー」、「天気の子」とならんで2019年貧困3部作(?)ということで、期待して鑑賞。
格差がわかりやすく記号に落とし込まれていて、比較するのがおもしろかった。

びっくりしたのは、家族愛も夫婦
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青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)

3.2

第二次大戦後のベトナム。主人公、使用人のムイのシンデレラストーリー。

1人の少女がたおやかに成熟していく様子はどこか儚くて、千と千尋っぽい。一貫して描かれた「理想の尽くす女像」に主体性はなくて、最後
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オマールの壁(2013年製作の映画)

4.0

パレスチナ自治区のパン職人、オマールの日常。何気ない日々の暮らし…なんて優しいものではなく、無機質な8メートル壁を越えて恋人に会いに行き、秘密警察から逃亡し、相手がスパイかどうか疑いながら暮らす姿を目>>続きを読む

オオカミ少女と黒王子(2016年製作の映画)

2.5

別冊マーガレット原作。二階堂ふみ様が可愛い仕様!話自体は色々突っ込みどころ満載なのだが、スクールカーストに悩んで見栄を張っちゃう女の子の生々しさや残酷な描写も、SMの関係性に悩んでいるのも、きっとリア>>続きを読む

ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償(2015年製作の映画)

3.5

ファストファッションにまつわるドキュメンタリー。
途上国の安い労働力を搾取し、環境問題を無視し、廉価で叩き売るビジネスモデル。大量生産、大量消費のしわ寄せは、確実によわい立場の人に行くことは容易に想像
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