mistyさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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紅の豚(1992年製作の映画)

4.0

女性がこれでもかというくらい活躍する物語。駿の癖がてんこ盛りになった作品だと思う。いい意味で旧くさいな。
ニクいことにラストがフィオの曖昧な語りで、これを細かい画面からある方向に読み取る熱心なジブリフ
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浮き雲(1996年製作の映画)

4.2

次々と堕ちていく展開が怖かった!!!
冒頭シーン。美しい色彩。どこの国の物語だろうと思ったら、不況を極めたフィンランドとのこと。
チャイコフスキーの『悲愴』がかかった時、この悲愴な話はある意味終わって
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ハリー・ポッターと賢者の石(2001年製作の映画)

4.3

面白すぎた。中学生以来の鑑賞。色彩感覚の豊かな映像映画としても非常にレベルが高いと思う。厨二病の心を全て奪っていく恐るべきファンタジー。J·K·ローリングのプロットの緻密さはたぶん誰1人として真似がで>>続きを読む

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.6

寓話的な物語で、クロなんかは合計3回は死んでる(あの至近距離で手榴弾自発したら普通に死ぬとおもう。笑)。死と隣り合わせの激動のユーゴスラヴィアの地は、こんなふうにして描かれないと説得力を持たないのだと>>続きを読む

水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

3.8

原作のマンガが前から気になっていたので先に映画を鑑賞した。期待値を超えて良かった。広瀬すずが美しすぎて笑う。際どいシーンもなく、安心して見ていられる。脇役の癖あるシェアハウスの住人たちをもっと描いてほ>>続きを読む

ミンボーの女(1992年製作の映画)

3.9

スカッとした。伊丹十三監督第6作。中尾彬がすごく良かったw 当時は派手でカッコいいものとして描かれたヤクザが、実にみみっちく、せせこましい存在として登場しているのは興味深い。往年の俳優揃いで、笑えるシ>>続きを読む

サクリファイス(1986年製作の映画)

4.1

今まで観たタルコフスキー作品の中で1番好きかも。というか、タルコフスキーの作品は芯が通って一貫しているので、観るたびに「あの作品は魅力的だったな…」となる。
結末が悲しかった。しかしラストシーンのあま
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クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望(1995年製作の映画)

3.5

戦国時代の前半と、未来の後半の二部みたいな構成。ただ、目玉のはずの前半がゆったりしているくせに魅力的に思えた敵がどんどん倒れていき、興ざめではある。ただ、全体をと通してやはり面白い。みさえはホントに素>>続きを読む

そして人生はつづく(1992年製作の映画)

4.9

もうすべてにおいてもうもうこれは。いかんせん鑑賞中に眼の異常な疲れのため、集中を欠きながら観てしまったことがとても悔やまれる、、、キアロスタミ映画は繰り返し鑑賞したくなる芸術度合だ。ほんとに素晴らしい>>続きを読む

リュミエール!(2016年製作の映画)

4.8

いたく感動した。感動の意味を誤解されると恥ずかしいのですが笑、リュミエール兄弟の"映画"とは、こういうものだったのか!
時代が、近代絵画から、写真、そして映画へと技術革新を次々にもたらす。しかし、リュ
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.5

焦っている少年が可愛すぎる。あらゆる場面で少年のミッションを妨害する大人たち。思わずイライラさせられてそれが可笑しくてたまらない。とにかくスロー・テンポ。現代のファスト・ムービーショーが情けないくらい>>続きを読む

チャイルド・プレイ(1988年製作の映画)

4.2

ちゃんと観たのは初めてだけど、大傑作である。グロテスクホラーとしても完成度が高い。

何よりチャッキー人形がそら恐ろしい。そもそもが不気味な人形に加えて、さらに畜生の人格をまとわせるこの悪趣味さ。笑
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哀しみのトリスターナ(1970年製作の映画)

3.6

地味な雰囲気の作品だけど、深く考えさせられるようなショットがあちこちに散りばめられている。喪に服す哀しい女… 観て元気が出るような映画ではない。笑 むしろ鑑賞後にやるせなさが募る、寂しくて美しい作品>>続きを読む

トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)

4.5

これがキェシロフスキの遺作となってしまった。96年没。もっと生きていたら、どんな傑作が生まれていただろう。
『青の愛』『白の愛』『赤の愛』で、お話的にも見事な結末を迎える。単体としての『赤の愛』は大し
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トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)

4.0

まさかまさか。そんな変な話があるか!?というくらい、皮肉全開の、思わず笑っちゃうような喜劇だと思う。

画面がとにかく白い。主人公は愛嬌があって好感を持って観てしまった笑

キェシロフスキはストーカー
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トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

4.0

キェシロフスキー作品は、とても解というわけじゃないし分かりやすい部分もあるのにながら見を許さないような完成度があって気難しい笑

本作は音楽を取り戻す主人公の過程が、たくましく、美しく、そしていささか
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お嬢さん(2016年製作の映画)

4.3

面白かったが世界観が怪しすぎる!まさに怪作! 騙し合いの中の騙し合い、肉欲と変態の世界、女性という生き様、ボリューミーな140分でした。

別れる決心(2022年製作の映画)

3.2

うーん。最後まで見ると綺麗なプロットであることが頷けるんだけど、個人的には微妙だった。こういうのも韓国映画にはありますよみたいな。船越英一郎が出てるミステリードラマの2時間スペシャルを観ているような気>>続きを読む

ふたりのベロニカ(1991年製作の映画)

3.9

ポーランドのキシェロフスキー監督作。難解…でも素敵である。

実は大澤真幸の本でこの作品(というかキシェロフスキー作品)を知った。2人のベロニカは、違った人生がありえたかもしれない事をあえて同時性をも
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.8

タイ発の最恐オカルトホラー。めっちゃ怖かった笑 前半までの見事な緊張感をぶち壊すようなラストの畳み掛けも最早ホラー映画お決まりのもの。

日本の『呪怨』の伽椰子のキモチワルイ動きなどからも影響を受け
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ストーカー(1979年製作の映画)

3.7

「これタルコフスキーによる脚色強い?」と思ったけど、原作の小説でも曖昧な部分が多々残されているみたいで、是非とも小説も読みたい。3人のおっさんがフラフラ歩いて喧嘩して帰ってくるだけの話ではある…が、な>>続きを読む

カルメンという名の女(1983年製作の映画)

3.5

「どうなってるの!?」とツッコミたくなるようなストーリー上における難解さは目立つが、それを覆い隠すかのような弦楽四重奏のメロディとショットの気品さがすばらしい。と言ってもこれはあくまでオトナが観て楽し>>続きを読む

(1954年製作の映画)

4.3

とても好みだった。音楽とイタリアの風景の美しさ!
フェデリコ・フェリーニの出世作。上品で哀しい雰囲気がとてもいい。哀しみだけではなく、胸がじんとくるような希望にも彩られている。それだけに結末は侘しく切
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ボクシング・ジム(2010年製作の映画)

4.1

フレデリック・ワイズマン監督のトレーニング・ジム・ドキュメンタリー。めっちゃ良かった!市勢のトレーニングに励む人々が淡々と描かれ、ジャブのリズムが耳に心地よい。これを観ると自分までボクシングがやりたく>>続きを読む

風が吹くまま(1999年製作の映画)

4.2

キアロスタミ作品はこれで2つ目。特徴のある演出や雰囲気を『桜桃の味』で掴んでいたこともあって、でもふふんそうきたかそうだよねこのゆるい感じ、と終始ニヤニヤしてしまうハメになった笑
非人道的なことを仕事
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(2005年製作の映画)

4.0

ものすごくヤバい映画。最後の演出要りますか笑 でも好き……ってなる。海の上の少女が17歳を迎えて外の世界へと旅立つ。海上の世界に引き止めていたきもちわるいおじいさん(笑)は……。
 村上春樹的でもある
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

5.0

「原作・脚本・監督 井上雄彦」。これがどれだけ重要な意味か(原作は何年も前に完結しているのです)。井上先生の深い想いを身に染みて感じました。

万引き家族(2018年製作の映画)

5.0

『スイミー』が出てきたあたりからもうダメだった。。『容疑者Xの献身』よりも泣いたかもしれん(最近疲れていたからちょっとスッキリした)。

安藤サクラすごかった。みんな良かった。樹木希林は悲しかった。カ
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.8

ただただ面白かった。何もかもが面白くて、こんなに面白くてゴイスーな映画をアマプラで観てもいいんだろうか?ってくらい贅沢な気持ちになった。
クライマックスからエピローグへ流れる余韻がスローテンポに演出さ
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イントレランス(1916年製作の映画)

3.7

「映画の父」グリフィスの代表映画。4つの悲劇集なんでしょ?と思ったら違った。でもこの作品から"オムニバス"という形式が誕生したらしい。
いかんせん1916年とかの作品なので個人的には刺さらなかったけど
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戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

4.3

僕でも凄いシーンやショットがたくさんあるな、盛り沢山の作品だと思いました。ショスタコーヴィチの映画の緊張感! 始めはショスタコ特有のドラマチックな音楽が煩わしくも思えたのですが、映画の流れと完全にリン>>続きを読む