みつんさんの映画レビュー・感想・評価

みつん

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昼顔(1967年製作の映画)

3.8

さて、このドヌーヴが演じるセブリーヌは、
ハンサムな若い医師の妻。
幼少期に中年男性に悪戯されたトラウマから
セックスに対しての不安感を隠しきれない。

妻を愛する夫は、彼の気持ちを尊重しているが、
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シークレット・ラブ: 65年後のカミングアウト(2020年製作の映画)

4.0

70年付き合ったレズビアンカップルの
人生を描いたドキュメンタリーだけれど、
これが同性愛者という視点から
非常に良く出来ている。

二十歳前後で知り合った二人は、
基本的には家族や職場、友人たちの前
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セルピコ(1973年製作の映画)

4.0

子供の頃から社会のために頑張る
立派な警察官に憧れ、警察学校に入り、
無事警察官となるパチーノ扮するセルピコ。

彼が配属されたニューヨークの警察署では
駐車違反の揉み消しからはじまり、
幹部が犯罪者
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メルシィ!人生(2000年製作の映画)

4.0

フランス本国では、ダニエル・オートゥイユ、
ジェラール・ドパルデューという
2大ビッグスターが出演している、ということで
大ヒットしたようだ。

原題の"Le Placard"というのは
クローゼット
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ララミー・プロジェクト(2002年製作の映画)

3.6

NetflixやHuluが出る前に、
それなりに問題視されるようなドラマや
放映など絶対無理だった
過激なシーンなどで注目されていたのが
HBOというテレビ局だ。

そのHBOが制作し、日本では衛星放
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バリー・リンドン(1975年製作の映画)

4.5

去年公開された映画
「キューブリックに魅せられた男」
というドキュメンタリーが
あまりにも素晴らしくて、
初公開以来、久々に
名匠スタンリー・キューブリックの
「バリー・リンドン」を観た。

「魅せら
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古都(1980年製作の映画)

3.5

僕は山口百恵とは、ほぼ同世代だが
彼女の映画は、「伊豆の踊子」「潮騒」
「ふりむけば愛」の3本だけ。

この中では「伊豆の踊子」
それまで何本か作られているこの作品、
船に乗って島を離れる書生を
踊り
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ミス・アメリカーナ(2020年製作の映画)

4.0

これ、ライブ、コンサートを中心に
したモノかと思いきや、そうではなく
彼女が音楽好きな少女から
ポップス界のカリスマになり、
いかに変化をとげたか、
というドキュメンタリーという仕上がり。

彼女の新
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七人の侍(1954年製作の映画)

5.0

数々の世界映画の歴代オールベスト10で
必ず上位に入り、
何度もベストワンになっているのだから凄い。

とは言っても、
今回は15年ぶりくらいに観たけれど、
何度観ても、この多くの絶賛は
十分、理解が
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ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

4.0

自粛期間中、Netflixは、
テレビシリーズ、映画とも、
ずいぶんお世話になったけれど、
これはその中でもベストと思えたくらい
チャーミングな映画
「ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから」
(な
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Bright Lights: Starring Carrie Fisher and Debbie Reynolds(原題)(2016年製作の映画)

4.2

Amazon Primeで見つけたこのテレビ・ムービー
「ブライト・ライツ:キャリー・フィッシャーとデビー・レイノルズ」

スターチャンネルでは「星になった母娘」
というサブタイトルがついて放映されて
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ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

4.3

画面の隅から隅までヴィヴィッドな色使い。
登場人物たちの破天荒な言動。
そして、驚くばかりのドラマ展開。

常にそんな趣向を凝らした映画を
作り続けているペドロ・アルモドヴァル監督。

僕が彼の作品に
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.0

これはテレ東系で放映されていたドラマ
(原作は新井英樹氏による漫画)の
後日談としての映画だ。

テレビドラマの映画化というのは、
基本的にはあまり進んで観たい、と
思わないのだけれど、この映画は
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サーカス・オブ・ブックス(2019年製作の映画)

3.8

タイトルになっているのは、60年代に
LAにオープンしたゲイ・ポルノ専門店の名前。

いわゆる雑誌から始まり、ビデオからDVD、
そしてありとあらゆるアダルト・グッズを
販売していたLAのゲイタウンに
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熱いトタン屋根の猫(1958年製作の映画)

4.0

これは読書、舞台好きな人知っている
テネシー・ウィリアムズ原作の舞台の映画化。

ミシシッピにある大邸宅に
父親の65歳の誕生日のために
訪れた結婚している二人の兄弟。

弁護士の兄は何人もの子供に囲
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マンハッタン(1979年製作の映画)

4.3

77年度のアカデミー賞は、絶対「スター・ウォーズ」と
言われていた年に、見事に「アニー・ホール」で
作品賞を受賞。
それから40数年、その数50本にも及ぶ映画の中で
評判が悪いモノが、ほぼない監督とい
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パジャマゲーム(1957年製作の映画)

3.7

主演女優は、ケ・セラ・セラが有名なドリス・デイ。

彼女は、ゲイであり、エイズで亡くなった
アメリカン・ハンサムの代名詞、
ロック・ハドソンと共演した何本かの映画で、
ちょっと勝気な女性を演じていたり
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狼たちの午後(1975年製作の映画)

4.0

この映画を公開する3年ほど前、
1972年にニューヨークのブルックリンで
実際に起こった銀行強盗事件を描いたモノだ。

原題の"Dog Day Afternoon"は、
物凄く暑い午後、という意味で、
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ぼくたちのチーム(2016年製作の映画)

4.0

アイルランドの片田舎にある
ラグビーが盛んな全寮制の高校が舞台。

そんな中、ラグビーには興味がなく、
ゲイだとバカにされているのがネッド。

そこに転校してくるのが、ラグビーの
花形選手、コナー。
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ラスト5イヤーズ(2014年製作の映画)

3.4

これは「ミュージカル」という
カテゴリーだけではなく、万人に勧められる
映画ではないと思った(笑)。

95%が歌、話の流れが掴みにくい、
ドラマも意外とありきたり、
これを観て、そう思う人たちは大勢
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(1959年製作の映画)

4.0

それにしても、当時のこの映画の
ポスターの「芸術か、ワイセツか、
日本中の賛否の嵐を呼んだ」っていう
コピーが笑える。

唇が重なるキスシーンがあるワケでも、
女性の乳首が見えるワケでも
セックスシー
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セルロイド・クローゼット(1995年製作の映画)

4.3

これは、95年の映画だから、このあと
急激にLGBT関連の映画が増えただけに、
その直前まで、ゲイやレズビアンが
一般大衆の中でどういう扱いだったか、
そしてそれを乗り越えて、
いかなるLGBTムービ
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.0

キネマ旬報が選ぶ70年代の邦画で
ベストワン、とされているだけに
とても良く出来ている。

主演のジュリーこと、沢田研二扮する
理科の中学校教師が、原子力発電所から
プルトニウムを盗み、原爆を作る。
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マーシャ・P・ジョンソンの生と死(2017年製作の映画)

3.8

アクティビストだったトランスジェンダーの
マーシャが、本当に自殺だったのか、
ひょっとして、実は殺されたのではないか、
その真実を追い続ける一人のトランス女性、
ビクトリア・クルス。

これを観ると、
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22ジャンプストリート(2014年製作の映画)

3.8

高校時代、出来の悪いオタクな学友シュミットを
思いっきりバカにしていた
マッチョな学生ジェンコ。

シュミットは「マネーボール」とかの
太っちょダメ男のジョナ・ヒル、
そして、ジェンコは、男性ストリッ
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ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ(1985年製作の映画)

3.7

先日、「三島由紀夫vs東大全共闘
50年目の真実」という
ドキュメンタリーを観た。
思想は置いておいて、三島がこれほどまでに
魅力的な人である、というのは目から鱗。

これは、映画としても、
とても良
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見知らぬ乗客(1951年製作の映画)

4.0

それぞれ、二人の男の足が
タクシーを降り、路上から駅構内に入る。

次のカットでは、車内から映された
線路が映り、二方向に分かれる
一車線に向かって走る電車。

そのあと、前に写った二人の靴が
向き合
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Jonas/ジョナス(2018年製作の映画)

4.0

人は、誰しも決して忘れることができない
一瞬というモノがある。
人によっては、それは大きなトラウマとなり、
また、人によっては、生きる原動力にもなる。

この映画は、同じ「ジョナス」という名前を持つ
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まったく同じ3人の他人/同じ遺伝子の3人の他人(2018年製作の映画)

3.5

映画は、50歳を過ぎているボビーが
「まったく想像もつかなかった
私の経験をお話しします」と
画面に向かい語るところから始まる。

彼は19歳の頃、自宅から200キロほど
離れた大学へと車を飛ばした。
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