グッチーさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

グッチー

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家族を想うとき(2019年製作の映画)

4.0

社外派の作風で知られるケン·ローチ監督の作品。

不況により建築の仕事を失った主人公が、勤務時間の定めがないゼロ時間労働契約者となり、宅配の仕事に追われ、家族との時間や自身の健康など、色々なものを失っ
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マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

4.0

「グッドウィルハンティング」も好きですが、ガス·ヴァン·サント監督の代表作といえば個人的にはこっちを推したい作品です。

自分の出自もよく分からない主人公のマイクと、市長の息子という恵まれた立場にも関
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父さんのバイオリン(2022年製作の映画)

3.5

疎遠となっていたバイオリニストの弟が、兄の娘を引き取ることで、次第に過去を受け入れて、だんだんと変わっていく感じが良かったなぁと。

トルコ映画は見たことなかったですが、ストレートに分かりやすい感じの
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天国の日々(1978年製作の映画)

4.0

20世紀初頭のアメリカの大規模な麦農場を舞台に、出稼ぎに来た主人公と、農場主の間の女を巡る争いにより、最後は共に破滅していくという感じのストーリーでした。

アカデミーの撮影賞にもなったネストール·ア
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イソップの思うツボ(2019年製作の映画)

2.5

アマプラの配信終了欄にあったので、暇潰しに鑑賞しました。

「カメ止め」と同じ製作陣だったので少し期待しましたが、ちょっと2番煎じ感が強かったかなぁと。

それにしても、パッケージの着ぐるみたちは本編
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METライブビューイング2021-22 テレンス・ブランチャード「Fire Shut Up in My Bones」(2021年製作の映画)

4.5

2021シーズンの2作目。

スパイク·リー監督の映画音楽でもお馴染みのジャズミュージシャンのテレンス·ブランチャードが手掛けた作品で、METでは初のアフリカ系アメリカ人作曲家の作品の上演となる歴史的
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.0

「グランドブダペストホテル」などで有名なウェス·アンダーソン監督の最新作。

おしゃれな雑誌をそのまま映画に詰め込んだかのような、独特な世界観を構成しているところは、いつもながらさすがだなぁと思いまし
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ヴァーサス/ケン・ローチ映画と人生(2016年製作の映画)

3.5

「わたしはダニエルブレイク」などが有名なケン·ローチ監督に迫ったドキュメンタリー作品。

初期のBBC時代から一貫して社会派的なリアリズムを追求する監督が、労働者階級や貧困の問題などに映画を通して迫る
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百万円と苦虫女(2008年製作の映画)

3.5

衝動的に起こした事件から前科者になってしまった少女が、百万円を貯めつつ、各地を転々としながら成長していくロードムービーって感じでした。

全体的にちょうど良い感じの緩さで、海に行ったり、桃園に行ったり
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

5.0

フランス映画「エール!」のアメリカでのリメイク版です。

最近は、リメイクとかリブートとか、安直に過去作をなぞって失敗している作品が多いイメージですが、この作品は本当に珍しくリメイクがかなり上手くいっ
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エール!(2014年製作の映画)

4.5

アメリカのリメイク版を見に行く前に、先に元になったこちらを鑑賞しました。

フランスの聴力に障害がある酪農家一家を舞台に、回りの家族とは異なり、健聴者で音楽の才能がある娘が、家族と自分の進むべき道の間
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METライブビューイング2021-22 ムソルグスキー「ボリス・ゴドゥノフ」(2021年製作の映画)

4.0

最後に見た2019シーズンの「さまよえるオランダ人」から、1年半ぶりにMETオペラを劇場で鑑賞しました。

2021シーズンの開幕作品は、ムソルグスキーの「ボリス·ゴドゥノフ」。

今回上演された18
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

5.0

大友克洋全集の刊行が始まりましたので、第1回配本の絵コンテと見比べながら鑑賞しました。

いつ見ても、新しく見えるのがこの映画のすごいところで、冒頭のテールランプで線を描きながら走るバイクのシーンだけ
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映画 真・三國無双(2021年製作の映画)

2.0

予告から何となく否めない駄作感でしたが、暇だったので鑑賞しました笑

そもそも、明らかに貫禄が足りない出演者たちの姿だけでも吹き出しそうでしたが、それに合わせた吹き替え版の原作ゲームのオリジナル声優の
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異物 -完全版-(2021年製作の映画)

4.0

突如現れた「あいつ」をめぐる、4つの短編がひとつになった作品。

全編モノクロで、不気味なノイズのかかったBGMが鳴り響く感じが、デイヴィッド·リンチ監督とかの作風を思わせるような感じでした。

一本
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エル プラネタ(2021年製作の映画)

4.0

SNS時代の感性に溢れた、かなり現代的な感覚の映画だったと思います。

SNS上だけでは、かなり派手に暮らしている風に着飾っていながらも、現実には立ち退きを迫られていたり、靴も写真だけ撮ったら返品する
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モンク・イン・ヨーロッパ(1968年製作の映画)

4.0

没後40年の記念上映でした。

こちらも同じく、「ストレイトノーチェイサー」で使用されている映像の元ネタみたいな感じで、特に解説とか脈絡なく映像をまとめた感じです。

6ホーンという豪華な編成で海外講
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MONK モンク(1968年製作の映画)

4.0

モンク没後40周年のイベント上映で鑑賞しました。

イーストウッド監督が「ストレイト·ノー·チェイサー」で使用した映像をまとめた感じで、イーストウッド監督の方があとで作ったと思いますが、どっちかという
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インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(1994年製作の映画)

3.5

何かの時に町山さんの解説に出てきたので、気になって鑑賞しました。

インタビュアーに唐突に語られるヴァンパイアの歴史みたいな展開がなかなか面白かったなぁと思います。
(町山さん解説だと、確か「小さな巨
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

4.5

リドリー·スコット監督ということで期待していましたが、やはり期待を裏切らない完成度だったと思います。

グッチ家の創業者一族の対立から、次第に権力を失っていき、最後には他社に買収されるという悲劇的なス
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

4.0

モノクロの会話のみの短編が11本続く感じで、好きな人は結構ハマると思います。

登場する役者たちが豪華で、イギー·ポップ
とかウータンクランとかミュージシャンも出てくるのが良かったです。

一番好きだ
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ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

4.0

武士道の名著「葉隠」に影響を受けた黒人のヒットマンが、裏切った組織に復讐するという話でした。

敵をバタバタ倒す感じは、ちょっと「ジョン·ウィック」風で爽快感がありつつも、ジャームッシュ監督らしいユー
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パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

3.5

ジャームッシュ監督のデビュー作。

粗削りなところは多いですが、何か特別な事件が起こらなくても不思議と楽しめてしまう感じは、その後の「ストレンジャーザンパラダイス」とか「パターソン」まで繋がるところで
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ビーチ・バム まじめに不真面目(2019年製作の映画)

4.5

「KIDS」や「ガンモ」で有名なハーモニー·コリン監督の新作。

かつて一世を風靡した詩人が、奥さんの遺産を受けるためにもう一度詩を書き始めるという一応のストーリーはありますが、ただただ酔ったり、ドラ
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ロード・オブ・ドッグタウン(2005年製作の映画)

4.0

伝説のスケボーチームZボーイズの伝記的作品。

スケボー映画の元祖のような感じで、最近でも邦画の「スタンドストロング」とか完全に影響を受けているんだなぁと。

水がないプールでスケボーするのが本当に楽
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キャスト・アウェイ(2000年製作の映画)

3.5

現代版のロビンソン·クルーソー的な感じで、島に流れ着いた荷物などを使ってサバイバルしていく感じが、結構リアルで面白かったです。

また、単にサバイバルの話だけではなく、生還した後の生活の変化なども合わ
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

2022年の年初からいきなりのMCU第1弾。

年明けのめでたい感じにふさわしく、これまでのスパイダーマン映画の歴代ヴィランやスパイダーマンたちがオリジナルキャストで終結するという、これまでスパイダー
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ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.5

「ノマドランド」や「エターナルズ」で有名になったクロエ·ジャオ監督が、ロデオ競技者にドキュメンタリーチックな手法で迫った作品でした。

実際に事故にあったロデオ競技者に、自分の役を演技してもらうという
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誰も知らない(2004年製作の映画)

4.0

アマプラ配信終了欄にあったので、とりあえず鑑賞。

実際にあった事件がベースというのも驚きですが、こういう事件を題材に映画が構成できる是枝監督って凄いと改めて思いました。

中盤くらいに出てくる、母親
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PASSING -白い黒人-(2021年製作の映画)

4.0

美しいモノクロ映像と音楽だけでも見ていてハマる作品でした。

白人優位の社会の中で、白人になりすまして生きる黒人の、昔みたいに黒人の中で楽しくやりたいという感情と、今の生活を手放したくないという計算的
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セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ(2000年製作の映画)

4.0

ウォーターズ監督の特集上映で、「マルチプルマニアックス」と連続で鑑賞しました。

「ピンク·フラミンゴ」とかと比べるとカルト感はそこまで強くない印象の作品ですが、商業映画に対する怨恨がこれでもかという
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マルチプル・マニアックス(1970年製作の映画)

4.5

今年最初の劇場鑑賞がこれかって笑

同監督の「ピンク·フラミンゴ」と共通する役者が多く、ある意味で前日譚みたいな雰囲気です。

自由の国アメリカの、覆い隠したくなるのような黒い部分を、「This is
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ピンク・フラミンゴ(1972年製作の映画)

5.0

絶対に元旦から見る作品ではないけど、翌日にウォーターズの特集上映を見に行く予定だったため、久しぶりに鑑賞しました笑

ベビーベッドにいる母親とか、赤ちゃんを売買する一家とか、鶏と3Pとか、悪趣味の連続
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.5

最初から最後まで、何かが起こりそうなスリリングな雰囲気に包まれていて、本当にあっというまな感じで見終わりました。

やはり、主役のフィルを演じたベネディクト·カンバーバッチが素晴らしく、馬に乗るカッコ
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

4.5

年末にたまたま見たくなったので、久しぶりに鑑賞しました。

妄想と現実の間で苦しむ主人公が、最後には一線を超えてしまうも、結果的にはその行為によって名声を手にするというちょっと皮肉な感じの展開が結構好
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レネットとミラベル/四つの冒険(1986年製作の映画)

4.0

1部の「青い時間」だけでも十分良い作品だと伝わるような感じでした。
もちろんその他の話も面白く、最後まで緩い感じで楽しめるのがこの監督の良いところだなぁと。

田舎の純真なレネットと、都会育ちのリアリ
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