ヱヴァンゲリヲン史では初めての解説編に位置づけされると思います。今までの伏線の回収も始まりますが、よほど聡明な人間でない限り全てを理解するのは困難です。ただ全体像として宗教戦争のような新たな展開が始ま>>続きを読む
キューバ革命時代の実在した作家の自伝映画です。ジュリアン・シュナベール監督らしいアメリカ人らしくない情緒的な映像と音楽。「バスキア」「潜水服は蝶の夢を見る」同様、人物の晩年の描き方は素晴らしいです。あ>>続きを読む
要するに「地球滅亡映画」にカテゴライズされますが、この類のストーリーは観たことがありませんでした。結婚式という幸福の中で闇を抱え、終末という絶望の中で希望を抱く矛盾。冒頭のプロローグの映像美からハンド>>続きを読む
事故で岩場に挟まれて身動きがとれなくなってしまったかわいそうな人の実話。実話だからこそ、劇中何も大きな出来事は起きません。ただただ動けないことに対する苦悩だけ。それなのにこんなにおもしろく、しかもメッ>>続きを読む
邦画っぽい邦画。人と人の関わり方とその変化みたいなのがテーマです。本編の途中途中で出てくるイジメられっ子の弟の話がとても効いてます。後半のラブストーリーは王道の展開なのに、役者の2人が演技上手いのでう>>続きを読む
立川談志一周忌追善プロジェクトとして制作されたドキュメンタリー。「やかん」「芝浜」の高座から、舞台裏のインタビューなども収録。内容は談志の功績というよりは人柄にフォーカスしていて、また談志の落語哲学を>>続きを読む
邦題は能動的で、洋題(本題)は受動的。でも別にどちらでもないので、どちらのタイトルにもセンスは感じません。コテコテのスパイ映画です。ストーリーもわかりやすいですが、監督の趣味なのかカット割りが多く、特>>続きを読む
観賞後に振り返ってみると前半の宗教的伏線が繋がって「あ?あれ?ああ!」と気付くことがありました。今となって恐ろしく深い深い深いテーマに気付きました。なのでもう一度観賞するときっと★5かも知れません。こ>>続きを読む
ドッカーン!バキューン!ガッシャーン!の排除した静かな静かなスパイ映画です。ゲイリーおじさんを筆頭に名優たちの演技が満腹まで堪能できます。ストーリーも結局はそこまでひねってなくわかり易い部類ですが、登>>続きを読む
沢田研二がジュリーだった頃。せっかく原子力爆弾を作ったのに、何を要求したら良いのかわからない男の話。簡単に原発に忍び込めたり、家で原爆できちゃったり、警察のセキュリティーが目を疑うほど甘かったり、ディ>>続きを読む
おじさん人生観変わっちゃった系です。人種差別者の卑屈じじいがハル・ベリー演じる黒人女性との出会いをきっかけにコロっといっちゃいます。それまでに二人にはいろんな不幸が続きます。一見たくさんの不幸を乗り越>>続きを読む
1980年代のイランで起きた人質事件を基にした実話です。政治がテーマですが、緊張と緩和のバランスが良く飽きずに観れます。また当時の服装や髪型だけではなく、オープニングにもワーナーの旧ロゴが使われていて>>続きを読む
セックス依存症に苦しむ男の話です。一瞬の快楽でしかストレスを解消できず、四六時中ヤリまくります。一見幸せそうですが、そこに悦びもなく本当に巡り会った女性では不能になってしまいます。自暴自棄になるクライ>>続きを読む
CIA関係者のインタビューを基に作られたビンラディン殺害計画の実態を描く作品です。CIAがビンラディンを追い詰めるまでの様はドキュメンタリー作品のようです。ただ拷問シーンをありのまま描いたり、ミッショ>>続きを読む
園子温監督、237分の大作です。結局テーマは何だったのか?と振り返るほど、めくるめく不条理と狂気に満ちたストーリーですが、しっかりつじつまが合い最後に完結します。とにかくストーリー自体がおもしろいです>>続きを読む
小説の執筆に悩む主人公がパリの旅行中、憧れの1920年代のパリにタイムスリップし彼が愛して止まない偉人たちと出逢う物語です。90分のコンパクトな時間の中で映像・音楽・会話、全てが洒落てます。ヘミングウ>>続きを読む
タランティーノ作品には懐疑的でした。ほぼ全作品観ましたが「レザボアドッグス」「パルプフィクション」の初期作品以降はただただ長いだけでそのわりにわかりにくく、個人的にはあまり評価していません。それでも初>>続きを読む
タイトルもポスターも地味なドイツ映画です。人知れず上映されていましたがなかなかの秀作でした。サスペンス映画としていろいろな伏線があり、それを回収しながらしっかり裏をかかれます。時間も100分程度で、や>>続きを読む
奇人ラース・フォン・テリア監督作品。セックスに夢中で幼い息子を事故で失った夫婦の話。前半はストーリーというより薄暗い映像とクラシック音楽の連続でまともに起きていられません。後半からは劇的な展開を迎えま>>続きを読む
人に勧められて観ましたが、月9のようなラブストーリーでした。2004年制作のわりに、時代背景がやや古いのかケータイが普及していない時代の物語で、なかなかつながらないじれったいノスタルジー感は逆に新鮮で>>続きを読む
「風俗に行こうと思ってました」おじさんの芥川賞受賞作品の映画化。昭和後期の民度が著しく低い世界を生きる青年の物語。内容自体はとてもおもしろく、歩き方や話し方など森山未來の人間のクズ感は物語の最後まで楽>>続きを読む
園子温監督作品。「東日本大震災後の20XX年を舞台に、新たな大地震と大津波に襲われ、併発した原発事故に翻弄される人々の姿を映す。放射能という見えない恐怖によって分断され、変化していく人々の様子を園子温>>続きを読む
内気で人と接するのが苦手な青年とリアルドールの話。リアルドールという俗物媒体を通じて世界とのつながりを築く外向きのベクトルと、自分だけの仮想現実に閉じこもる内向きのベクトルのバランスが崩れはじめ、最後>>続きを読む
「学校」という世界がこの世のすべてと信じている10代のお年頃たちに襲いかかる「スーパースター桐島が部活を辞める」というアルマゲドン。それぞれの世界が傾いて、結末に訪れるカタルシスはまるで宇宙戦争です。>>続きを読む
とってもつまらないSF超大作です。2077年の荒廃した地球に残されたトム・クルーズの話です。いろんな映画で観たことあるシーンがたくさんあります。特に後半の「イングリッシュペイシェント」もどきは本編とは>>続きを読む
末期癌を宣告された父親を撮り続けた娘の実録ドキュメンタリーです。死が迫るおじさんと大切な家族を失う覚悟を持ちながらも、気丈に振る舞う双方の姿はたしかに心揺さぶられるものがあります。がテーマが重厚なだけ>>続きを読む
1920年代のアメリカ東海岸を舞台にした大富豪「ジェイ・ギャツビー」の物語です。10代・20代・30代と何回も観てますが、自分の人生の経験値につれ持つ印象が深まります。個人的にはこのギャツビーほど共感>>続きを読む
「こってり味」のギャツビーです。映像は背景のCGを荒くしてみたり、調光を不自然にしてのっぺりさせてみたり、逆に「3Dの人!どうですか!?」というぐらいゴージャスにしてみたり、衣装は当時の華やかさを演出>>続きを読む
邦題「ムカデ人間」です。インパクトがあります。人と人をつなげちゃうグロさはサイコドクター系として期待通りのインパクトある内容でした。映像のインパクトはあるとして、問題は内容です。ひとつはこの主人公の人>>続きを読む
1950年代、スーパーお嬢様学校の教師として赴任したジュリア・ロバーツの物語です。学園モノとしては生徒との対立やら学校側の抑制との戦いやら、金八先生レベルの定番コースです。この映画の表向きのテーマは「>>続きを読む
NYの高層ホテルから飛び降りようとする主人公。ポスターの通り「なぜ、ここに…?」な前半はテンポも良く、本当におもしろいです。しかし中盤からストーリーの全貌が見えてきたあたりから、全体的に都合が良すぎる>>続きを読む
第二次世界大戦後のGHQによる日本の占領政策、要するに日本の黒歴史をアメリカ側の視点で描くもはや屈辱的な作品だと思っていました。確かに美談的な脚色もありましたが、想像以上にニュートラルで客観的にこの国>>続きを読む
どんな映画でも「宮崎駿作品」となるとたちまちヒット作品に化けますが、果たして正当に評価されているかというと疑問が残ります。個人的結論から述べますと、宮崎駿作品とはその画力や色彩を愉しむモノであり、内容>>続きを読む
法廷映画であり、また重苦しくも成りうる偏見や差別といった社会的な題材を「同性愛」と「AIDS」という記号を用いてシンプルにわかり易く、そして突き刺さるほどドラマティックな感動作です。物語の根幹である「>>続きを読む
人間とはひとつの性質である。
人間の感謝から派生する「生の悪循環」の物語。異なる性質に対する無知や偏見から生まれる不安や疑心。それらの恐怖から守るため、人間とは虚勢を張り自衛します。いつまでも交わ>>続きを読む
60年代のロックスターであり、"doors"のヴォーカリストであるジム・モリソンの生涯を描いた伝記映画。
自らを「全能」と称し、詩人の顔を持つ主人公が作中に放つ台詞の一言一言が重く、鋭く、意味を持>>続きを読む