あおさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

母性(2022年製作の映画)

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エンドロールがなぜこんなことに……ホラーを観た気持ちでいたら、ハートフルな(そう見せるという逆説的なホラー?)主題歌が流れて驚いてしまった。あと、食卓に苦しみの伴う映画は結構苦手かもしれないと気づく。

昼顔(2017年製作の映画)

3.6

2020/02/28……3.4
2023/07/02……3.6
以前観ていたことをすっかり忘れて2回目。汗で髪の毛もシャツも、身に纏うものどれもがはりつくような暑さを感じたときに観たくなる映画なのかも
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.8

有村架純はやっぱり一番好きな若手俳優だなと確信した。風吹ジュンさん演じる多恵のように流浪の旅人を包み込める年長者になりたい。今泉力哉の台詞回しってこんな感じだっけと思いつつ、その青々しいさまが懐かしか>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.7

まるでアトラクション。チコ・ルマリーの存在が、本当に良かった。後半30分ほどは、言語をほとんど必要としないほどの丁寧なアニメーション表現だった。

怪物(2023年製作の映画)

4.6

街を見下ろす公園にあるジャングルジムはまるで鳥籠のような形。そこから彼ら自身が見つけた自らの居場所へ向かって走り、言葉にならない、言葉になんてしない感情を音から叫びに乗せる。草むら、ピアノ、トロンボー>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

人びとの縁の下で災厄を受け持つ、物や者の存在。まさに、"目に映る全てのことはメッセージ"だった。直球のアニミズム。八幡浜や御茶ノ水駅の風景も見覚えしかなくて、新海作品お馴染みの楽しみ方をした。すずめが>>続きを読む

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

3.7

ぬいぐるみ好きだからぬいサー部屋が小さな天国に見えた。京都の見知った風景だらけで、前のめりになりかけるほど。音楽もよかった。ギシギシした心模様。音響の力。ぬいぐるみとしゃべるやさしさを選ぶ人、ぬいぐる>>続きを読む

退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)

3.5

松本まりかの独擅場がよかった。「あの人は花を買う、あなたは花を買わない」。inliving.以前のりりかさんがとても今泉作品らしい演技で感動した。白いオーバーオール。公開当時、チラシをたしか円山町の喫>>続きを読む

ムーンライト(2016年製作の映画)

3.7

照らされた美しさ。傷ついたことのうち謝られたから許せることは実はそんなに多くなくて、許せないが折り合いをつけたり許せないが許せないまま相手を愛してみようとしてみたりするいくつものはざまの選択肢を遊泳す>>続きを読む

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

3.5

新海誠の描くナルシシズムと山崎まさよしのさっぱりした歌声ってこんなに合うんだ……千駄ヶ谷での用事が終わったあとひとり参宮橋まで散歩した3年前の春が懐かしくなった。桜にはまだ少し早い季節で、花冷えの公園>>続きを読む

ローマの休日(1953年製作の映画)

3.5

初。たった/されどの24時間。王室制度が持つ歪みを「病い」というシンプルな一言で表現して、その罹患と回復の二側面から個人の人格と意志の存在を描くのがおしゃれだなと思った。ピスタチオのジェラート食べたい>>続きを読む

県庁おもてなし課(2013年製作の映画)

3.6

自分でもちょっと信じられないけれど初めて観た。県庁舎って屋上あるがやとか、そうそう県庁の辺りに差し込む夕日って銀杏色のこんな感じで美しいがよねとか。甲本雅裕さんの土佐弁がよかった。金高堂の平折紙袋はテ>>続きを読む

マイ・インターン(2015年製作の映画)

4.0

もっと早く観ていたらよかった。晴れやか。特典映像で語られたように「一人の人間から周囲にポジティブな変化を与えられること」を描いた映画だと受け止めると、仕事への真摯さや年齢の経験抜きにでも日々を後押しす>>続きを読む

優勝-Renaissance(1995年製作の映画)

3.7

初めて大木さんの作品を観た。夢の中にパチパチと、スライド映写機でうつる風景のよう。もしかしたら本物に夢だったかもしれない。

はだかのゆめ(2022年製作の映画)

4.8

2度観た。京都と高知。沈下橋を照らす光の主とその意味を理解したとき、気づくより先に泣いていた。高知という地元を離れてはじめて、その眼前たる自然がみせる魅力や美しさの数と、変わらぬだけある恐ろしさに目を>>続きを読む

はるねこ(2016年製作の映画)

3.8

やっとやっと観られた。

メモ:サイン入りポスターが当たって嬉しかった。

メタルヘッド(2010年製作の映画)

3.7

移動手段の変化。自転車を漕ぐ、車のハンドルを握る、歩く。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.9

私たちが「じゃあ、また」と言うとき。また「何」なのか。乗り物の音。電車、通り過ぎるとき、乗っているとき。

劇場版 センキョナンデス(2023年製作の映画)

4.2

問答無用で面白かった。ひとりで観たけれど、本作みたいな映画をひとりじゃなくてちゃんと、少しでも興味を持ってくれそうな誰かを誘って観に行くことを選べる人になりたいと思った。投票へ友人を誘うみたいに。

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.3

立ち止まり、ひととき重なり、また分かれていくこと。そうした人生のさま。聞くのは行き先と、少しの名前と人生。つながらないことがゆるやかなつながりになる。

「お金は必要だけど重要じゃない」

メモ:この
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星の子(2020年製作の映画)

3.8

若い頃の恋の切実さ。
見えないものを見ようとしている人びと。

シルミド/SILMIDO(2003年製作の映画)

3.6

犠牲と奉仕と上達。
雨によって想起される不吉さ。
「首を取るにも国の命令が必要なんだ」訓練された自我と、それを越える、訓練による自我。方針に振り回される当事者。
指導兵よりも訓練兵のほうが能力を蓄えつ
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ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~(2022年製作の映画)

4.0

京都みなみ会館にて。
「わかる」を意味するうなずき。
「帰ってきてね、家で待ってるからね」という声のかけ方。
ある一人が不在となったあとも、その地に育つ樹木と花を咲かせる花木。

アザー・ファイナル(2002年製作の映画)

3.5

記録。
数十年という期間で見たときの、幸せの追求。

アリスのままで(2014年製作の映画)

3.6

記録。
家族を持つ研究者へと課せられる、社会的にも家庭内でも存在するジェンダー規範のようなもの。と、表出していく病いへのそれぞれの受容。