あぷさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.0

側から見れば幸せな妻。
妻たるもの、かくあるべし。
母たるもの、かくあるべし。
様々なものを捨てざるを得ず、育児と家事に追われる毎日で、静かに、そして確実に壊れて行く様が実にリアル。

夫婦で一緒に観
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.0

16mmフィルムが醸し出す懐かしく温かな質感。
窮屈な日常。自由への渇望。
くだらない事を競い合った仲間。
そして、時折り垣間見える先の見えない将来への不安感。

短いながらも青春要素が詰め込まれたア
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ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

2.5

マンガチックなアクションやら付け足し後出し設定は良い。
このシリーズに常識だとかリアリティなんて全く求めてはいないのだが、そこにショウとホブスが欠けるだけでこんなにもパワーダウンするとは…

さて次作
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サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

3.0

舞台となったショッピングモールの劇場にて鑑賞。感慨深い。

たった22文字。
多くを語らずとも、たったそれだけで想いは伝わる。
言葉の、日本語の美しさや奥ゆかしさを感じられる、爽やかな秀作であった。

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.0

前回のハーレイ・クイン以外に印象の残らなかった薄味から、ガン監督節炸裂の超怪作へ!
やりたい放題容赦なしのグロ描写は間違いなく観る人を選ぶが、圧倒的なインパクトが残る。
スタローン…探しても見つからな
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鳩の撃退法(2021年製作の映画)

3.0

原作未読。
今語られているのは現実か?それとも小説の中の物語か?
曖昧なままスピーディに語られる物語にグイグイ引き込まれる。
散りばめられた点がひとつの線で繋がる瞬間の爽快感に唸った。
この作品の西野
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.5

ヒーローとしての見た目の地味さや、これまでのものとの世界観の違いに正直懐疑的ではあったが、何だこれは!?メチャメチャ面白いじゃないか!!
カリスマ亡き後の新たなシリーズの今後にも不安なしと感じさせてく
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モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

3.0

逃亡劇としての目新しい要素はないものの、スリリングな展開、敵、味方双方の魅力的なキャラクターのおかげで最後まで飽きさせない。
山林火災という設定が乗っかったが故のクライマックスのアッサリ感は否めないが
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空白(2021年製作の映画)

4.0

少女の不慮の死によって拡がる泥沼のような負の連鎖。
単純に善と悪にカテゴライズする事の出来ない虚無感と怒りのぶつかり合いは、重く、哀しく、あまりにもやるせない。
正解などない息苦しさの果てに見えた、ス
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.0

原作未読。
ミステリーとしては個人的には今ひとつに感じたが、今なお深刻化する生活保護というシステムの理不尽な部分に疑問を投げかける、脇の脇まで固めた芝居巧者たちの熱演に惹き込まれること間違いなしの重厚
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.5

テンションぶち上がりの畳み掛けるようなアクションの連続だった前半戦に比べ、後半のパワーダウン感は否めなかったものの、ダニエル・クレイグ版ボンドの有終の美を飾る集大成的作品であった。

15年間楽しませ
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

2.0

福田雄一監督、大泉洋にはかなり贔屓目なつもりだが、流石にこれはいただけなかった。
多少クスリとするところはあるも、全体的にどう?これ?面白いでしょ?な空気感満載で逆に冷めた目で終始観てしまった。

生きちゃった(2020年製作の映画)

2.0

メインキャスト3人の熱演と、内容的にはなかなか過激な展開ながら心揺さぶられるような盛り上がりに欠け、最後まで気持ちが入り込むことはなかった。

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.0

当時の男尊女卑な社会的当たり前に胸糞悪くなる事間違いなしながら、3つの視点で描かれる誰の言っている事が果たして真実なのか?な展開にグイグイ引き込まれる。
そこに爽快感など微塵もないが、クライマックスの
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.0

難解な物語ながら、何処を切り取っても芸術的で思わず目を奪われる映像とダイナミックなアクションの数々、全身を包むような音響効果は、これこそ映画館で体験すべき世界観!
無事続きが製作、公開される事を願わず
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青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

3.0

原作未読。
予備知識ゼロで勝手に『イニシエーション・ラブ』的な話かと思っていたが、イイ意味で裏切られる青春暗黒物語の良作であった!
なかなか秀逸なタイトルだ。

ダークで陰キャな吉沢亮をはじめ若手キャ
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星の子(2020年製作の映画)

2.8

原作未読。
タブー視される題材を真っ向から批判するわけでも肯定するわけでもなく、"信じるとは何か?"だったり"幸せの定義"だったりを考えさせられる静かなる良作。
女優・芦田愛菜の、感情を爆発させるでも
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

2.5

爆音映画祭にて。
スパイク・リーが監督するには随分と毛色が違うなと思っていたが観て納得。
爆音で観るのに相応しい斬新なショーではあったが、トーキング・ヘッズやデヴィッド・バーンのファンでなければ楽しむ
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

2.5

煽り過ぎのCMに嫌な予感は感じていたが…。
駆け足で進むわりには単調な展開。
予告等で見せ過ぎなため、泣かせどころも想定の範囲を超えてこない。
本屋大賞を獲得した原作は読んでみたいと思うが、もう一度見
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エターナルズ(2021年製作の映画)

3.0

アクションの爽快感が目立つこれまでのものとは明らかに違う独特の作風ながら、クロエ・ジャオ監督ならではの映像美に魅せられる。
好みは分かれそうだが、後に描かれる物語によって評価が変わりそうな作品という印
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ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

2.8

主演ベン・プラットの圧倒的な歌唱力と、"You Will Be Found"をはじめとする楽曲の数々は素晴らしかったのだが、独白的な歌唱シーンが多く目を奪われる様な爽快感には欠けた。
メッセージ性は高
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.0

目覚ましい技術の進化ゆえ、一作目の衝撃を超える全く新しい映像表現とまではいかなかったが、随所に散りばめられた"らしさ"がこれぞマトリックス!と感じさせてくれる。
でもやっぱり予習はしとくべきだったね。

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.0

奇想天外なスパイガジェット盛り沢山のスパイアクションからシリアスな戦争映画へと色合いは変わりつつも、スタイリッシュな戦闘アクションシーンは期待を裏切らない!
第一次大戦前後の世界情勢など前知識があると
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ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

2.8

南米特有のの鮮やかな色彩、音楽、そして活き活きと動くキャラクターたちのアニメ表現は文句の付け所なし!
しかしながら、主人公ミラベルの"唯一世界を救える存在"という核の部分が今ひとつ伝わりづらかった。惜
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.0

あの読み応えのあった原作をどう2時間弱の作品にするのかと期待と不安半々で観たが、まさかここまで原型を留めていない作品になっているとは思わなかったので驚き。
既読でありながら結末が読めなくて面白くはあっ
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.5

誰もを受け入れる美しき場所にも、決して手を差し伸べるでもない寂寥感を伴った場所にも感じられる世界は、格差批判や押し付けの幸せを声高に訴えるのではなく静かに感情を揺さぶる。

フィクションとドキュメンタ
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街の上で(2019年製作の映画)

4.0

下北沢という街の良さや空気感をさりげない仕掛けで伝える見事さもさることながら、まさにそこに居そうな佇まいの4人の女優陣があまりに魅力的すぎて堪らない。
いつまででも見ていたくなる、可笑しくて愛おしい群
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浅草キッド(2021年製作の映画)

3.2

もはや本人と見紛うほど完璧にその動きをコピーした柳楽優弥の怪演っぷりや、厳しくも人情味溢れる師匠・深見を悲哀とともに魅力的に演じた大泉洋の"バカヤロウ"が繋ぐ師弟のドラマに泣き笑う、古き良き昭和の温か>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

5.0

期待度爆上がりで挑んだにも関わらず、それすら軽々と超えてくるとは…!
これはもう個人的には『エンドゲーム』に匹敵する面白さ!

148分一瞬足りとも退屈することのない、新年最初の劇場鑑賞作品に相応しい
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レッド・ノーティス(2021年製作の映画)

3.5

この顔ぶれが揃って面白くないわけがない!
スピーディーな展開と迫力満点のアクション、そしてユーモア溢れるセリフの応酬はまさに実写版『ルパン三世』!!
配信専用にしておくのは勿体無い、ただただ楽しい"ザ
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.8

キュートすぎるエミリア・ジョーンズの力強く伸びやかな歌声が、圧倒的な説得力を持って全編を彩る。
ハッピーな音楽映画として、若者の成長物語として、そして家族の愛の物語として、笑って泣ける何とも素敵な良作
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くれなずめ(2021年製作の映画)

2.0

若手実力派俳優揃い踏みで期待値がかなり高かっただけに何とも消化不良…。
舞台で見るのであればもう少し違った印象にもなったのだろうが、一瞬しか登場しない脇役も豪華メンバーだっただけにただただ残念。

mellow(2020年製作の映画)

3.5

今泉力哉監督お得意の軽妙な会話劇で魅せるそれぞれの片想いは、大きな出来事など何も起こらないにも関わらず、温かな陽だまりのような心地良さで観る者の心に寄り添う。
今泉監督らしさ溢れる、まさに"mello
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ドリームプラン(2021年製作の映画)

4.0

試写会 にて

根性論でも精神論でもなく、我が子の才能を信じ抜く、ただそれだけでそれまでの常識も、そして歴史ですらひっくり返す!
夢の舞台へと駆け上がる爽快感と、温かな家族の絆の物語に感動必至の超良作
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

3.8

30年の時を超えて繋がれた親子のバトンは、懐かしきガジェットの数々、そして胸アツの最終決戦からポストクレジットに至るまで、かつての映画少年をニヤリとさせる仕掛けに満ちた最高に楽しいジュブナイル映画の良>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.5

美しさと寂寥感を兼ね備えた荒涼な大地の中で語られる静かな不協和音。
決して多くを語らず、それでいて目を離せない心理サスペンスとしての緊張感。
粗野な振る舞いの中に繊細さをも併せ持つ男を見事に演じたカン
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