トチった時にチャップリンみたいな小粋さがない、代わりにキートン固有の身体性で押し切ってる感じがタフで良かった。映像はガビガビだわなあ
ムルソーは、行動とその結果起きること/起きたことに対する理解との間にえらい「遅延」がある。引き金を引いてから、言ってしまってから、である。自分事すら他人事で自我や意思がない。
独房に入ってからは「終>>続きを読む
小学校の時のクラスメイトを思い出した。
あみこは「大丈夫じゃない」なんて言わないんだろうな。
チンパン-ヒト間とヒト-ヒト間のディスコミュニケーションを並列するなんて。夫婦がお互い異言語で会話してるのも敢えてかな
鍵穴を覗きこんで始まり、てな話でしたとさチャンチャンと鍵穴から抜け出て終わる。>>続きを読む
よくわからねえ、リシャール•ポ...
左翼零年代表アンナ・カリーナさすがアイシャドウもブルー
ダメだった人間のことも、過去を許せていない人間のことも誰のことも断罪しようとしないところが優しい。でも同時にタイトルの通り(時が経てばいつかは)すべてが許される、と言い切るような強さもあったりして、こ>>続きを読む
戻ってこれるかこれないかギリギリのところで、辛うじてその手に触れるという希望。「所詮映画」とは言わせない静かな凄みがある。
このレビューはネタバレを含みます
生き抜くためには道理<カネ・コネ・権力。フタをあけたら上から下まで腐敗していた。が、このお父さん世代はそうやってでしか激動の時代を乗りこなすことができなかったのだろうとも思う。10年台映画かつ現代が舞>>続きを読む
40年前のルーマニアが舞台のこの映画が引き合いに出されちゃう状況ってのは、なかなか渋いものがあると思います。
ヤケクソポルノとヤケクソクライマックスでゴリ社会派章をはさんだ映画。ルーマニア語原題を構成する語は「えげつないまでに下品なスラング」らしいが、「えげつないまでに下品」なのは初っ端とラストぐらい(ぐらい>>続きを読む
ママの「お前鈍すぎてウンザリするわ」わろた〜それな〜〜
続編は強制遠近法を使ったと読んだけど、それってみちくん的なやつかな?
このレビューはネタバレを含みます
当人すらも上手く原理を説明できなさそうな振る舞いが続くが、少年を見るたび巨体を一瞬硬直させ、強い関心を向けながらも向こうから近づかれると突き放すような様子には、我が子を殺した人間に対峙したときの反応と>>続きを読む
支持する人、断る人、考え直す人、最悪な形で拒否する人、泣きながら謝る人。それぞれにそれぞれの事情があるし、私も貴方も悪くない。これぞヒューマニズム。
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イゴールの行為は正直エゴだと思っていたが、歪ながらも絆や愛とも呼べるもので固く結ばれていた父親との関係を自ら断ち、最後地下通路でアシタを追って並んで歩き始めたのをみると、それはもはやエゴではなく、本気>>続きを読む
セリアズと初めて対面した時点でのヨノイの揺らぎっぷりがあからさまで笑った、てか想像以上に直球な愛と憎の物語であった。
ションベンライダー的なのだろうと思ってたらそれ以上だった。意味わからんすぎて起こること起こることがもはや怖かった。伊武雅刀またマトモじゃなかった。
悪意が生まれ育つ過程をじっくりと見せられた。開戦で全てがうやむやになったとしても、どこからともなく湧いてきたハエのように、気がつくと充満していた憎悪、疑念は死の匂いとともにあの村に残り続けることだろう>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ありそうで多分なかったやつ。トリガーが匂いってのもそうだけど、いわゆる「母親」の役割からは、もしかすると身を引き離すのかな…と思わせるラストはあんまり見たことないタイプだ〜と思った。あとは割とみんな業>>続きを読む
仏団地映画が纏う、えもいわれぬ薄ら淋しさ切なさはやはりここにも
女優のお隣りの青年が良い
「特別な友情」の描き方が良い。時系列の混線はシモンの過去を想像させ、プラトニックでありながらも関係性に余白が見える。ジョニーのje t’aimeの捉えどころのなさ。
『パリ13区』のノラとアンバー間>>続きを読む
仮免技能落ち&延泊確定で激萎えのメンタルを回復させようとみた〜アタイの今日の減点ポイントを1000倍ダイナミックにしたような感じだった😌
美しい風景写真はワイセツで、排泄は食卓食事はトイレでするもので、夫婦は娘を連れて「この子が行方不明だ」と警察へ出向き警官は「きみの身長は何センチ?」と子当人に尋ね、無差別殺人のスナイパーは死刑囚として>>続きを読む
性欲に支配されすぎてコンチータを「若くて」「綺麗な」「下層階級」の「女」ぐらいのカスの解像度でしか認識できてないのに、そこに愛だなんだと持ち出してくるオジが見苦しい!そしてそんな俗っぽい欲望の暴力性と>>続きを読む
「現実」だろうが「夢の中」だろうが、どちらにせよ空間には"作り物感"(敢えての?)しかなかったので、さらにもう一つ外側に枠があるというか、このブルジョワ以外かもしれないし、いつメンのうちの誰か(ジャン>>続きを読む
膝上十数センチの短パン×ハイソックスを身につけたとて、流行りのアメリカ女優の髪型を真似、お転婆ぶったとて、全く子どもには見えない。けれどもその居心地の悪さが、閉鎖的な空間で倒錯した関係に依存し続ける永>>続きを読む
フライヤーみて想像するより10倍フッ軽猪突猛進型だったピエールニネ
このレビューはネタバレを含みます
「家を出たのは私ではない」「これは無理がすぎる」「決めるのは君だ」等、決して多くはない言葉の中で一度目では真意を掴み損ねたものが、時間を経てから深い悲しみと痛みとを伴い、再び思い起こされる。確かに存在>>続きを読む
人間は忘れる生き物だとはよく言いますが、いったい自分はこれまで、どれほどのかけがえのない瞬間を存在を、まるで最初から無かったものかのように忘れてしまっているのだろうかと考えました。
男の世界で働く女たちを被写体に、コンテナを使って大きく力強い作品に仕上げたのはさすがだと思った。彼女たちが夫の後ろではなく横にいるのだ、ということを自覚させる対話も良かった。
ヴァルダの一貫した芯の>>続きを読む
自分ならどうするか考えた。自分のことをどんどん認識できなくなっていっても、日常が変化してしまっても、不意に昔の想い出をこぼされたりなんかしたら、もうその手を離せないかもしれない。
ヴァルダのまなざしは人を観察する落ち着いたものであることには間違いないのだけれども、今回はそこにダゲール街への愛溢るる、ちょっとしたユーモア(老夫婦が語る馴れ初めの記憶違い、アコーディオン屋の前での立>>続きを読む