Saquiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.2

真実を知り、ナワルの魂は文字通り焼け焦げてしまった。憎しみの連鎖は愛で以て遂に絶たれたようにも思えるけれど、結果としてひとりの女性の命と魂が犠牲となり、しかも戦争は今も続いている。
兄や双子のこれから
>>続きを読む

アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)

3.6

思ってたよりゾンビが怖くて良かった!
ハラハラドキドキ娯楽映画。
犬を出されると弱いなぁ…

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

3.4

最後の結末はとても好きだったなぁ。
もうひとりの死んでしまった自分が心の中にいるからこそ、生きている自分の力や意志をより強く感じる。
マオリ族が出てきたり、叔母さんたちの会話が独特だったり、フローラが
>>続きを読む

否定と肯定(2016年製作の映画)

3.4

ホロコースト否定論を巡る話と聞いて、もっと感情的な内容かと思っていたけど、予想以上にしっかり裁判ものだった。ほとんどのシーンが法廷やオフィス。でもだからこそ、アウシュビッツのシーンはより深刻に受け取っ>>続きを読む

恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

3.7

同じ1日を繰り返すというタイムリープを続ける間に、主人公が浮かれたり、絶望したり、人として大きく成長したり、そういう過程がポップながらも丁寧に描かれていて、とても大満足。
終わらない今日、終わらない冬
>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

2.8

全体的に象徴的な記号の羅列に思えて、わざとらしさが気になって話に入れなかった、、、
バットマンこと、ブルースウェインも他のキャラクターもそんなに魅力的に思えなかった。今回のバットマンはそんなに言うほど
>>続きを読む

(1963年製作の映画)

3.8

鳥が怖くて思わず叫んでしまうなんて思わなかった…校庭のカラスの数がどんどん増えていくところとか、まさにパニック映画。
面白すぎて感動してしまった。

ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー(2011年製作の映画)

3.3

締切を急かされる仕事も、見栄っ張りな夫も、反抗期真っ盛りの長男も、ゲームばっかりしている次男も、毎回つかえる冷蔵庫も、中々開かないワインボトルも、不注意による手の火傷も、全てがイライラの元凶になって、>>続きを読む

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.7

田舎独特の閉塞感は、どの世界でも共通しているのかもしれない。そして格差もきっとどこにでも存在する。だけど、アメリカの格差に関しては絶望的な気持ちになることがあるほど…高級ブティックとか高級オーガニック>>続きを読む

マッチポイント(2005年製作の映画)

3.5

皮肉が効いていて、小気味よい。
何もかもコントロールできると勘違いしがちだけど、自分の人生ですら手に負えないことがほとんどだっていう当たり前のことに改めて気づく。
そういう真実はあるにしても、自分が罪
>>続きを読む

チャイナタウン(1974年製作の映画)

3.4

後味の悪さも、心地よい余韻に感じた。
あまり話に入り込めなかったので、もう一度じっくり見てみたい。
最近のディカプリオは、ジャックニコルソンに見える時がある。

ロッキー(1976年製作の映画)

3.9

最後の試合を見たときの感情の爆発。これは忘れられない。
皆、何者かになりたい。ロッキーの物語であって、私たち全員の物語。

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

3.5

子どもが子どもらしく過ごすことができるように、出てくる大人がみんなちゃんと大人だった。

あのこと(2021年製作の映画)

3.8

2回は見れないかもしれない。
打ちのめされて、とても心がもたない…

男性と女性の生物学上の性差はどうしようにも埋められないが、そこに社会的、宗教的、政治的な要因が様々に加わって、絶望的なまでの「不公
>>続きを読む

ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言(2020年製作の映画)

3.5

戦後からどんどん時間が経って、当時を生きていた人の生の声が益々貴重なものになっていく。あの当時を知らない世代からすれば、学ぶことが多い価値ある映像だと感じる。
アクトオブキリングを見たときの感情と似て
>>続きを読む

ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

3.6

映画の中の人たちが確かにそこに「いる」という感覚が心地よい。
終始ブー垂れた顔をしたミシェルウィリアムズ。異常に良い人も出てこないし、逆もまた然り。不満や不安とまではいかないけど、見ているこちらも日常
>>続きを読む

レア・セドゥのいつわり(2021年製作の映画)

3.0

何が既視感があると思ったら、村上春樹の小説を読んでるときの気分だった。小気味良い会話は意外にもスッと入ってきた。教養や品性を感じさせる他人の会話は聞いてて落ち着く。フランス語の発音も耳に心地良い。
>>続きを読む

FLEE フリー(2021年製作の映画)

3.4

お兄さんの言葉、どんなに嬉しかったろうか
故郷をあたたかい気持ちで懐かしむことができる幸せは、きっと当たり前じゃないね

アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)

3.6

人類の歴史って内戦とともにあるよなぁ…
ある日突然、教え子が敵兵になるってどういう心境なんだろう。
国連の有り様には驚いた。だけど、オランダ兵もあそこで死ぬわけにはいかないだろうし、でもだとしたら何の
>>続きを読む

ジェニーの記憶(2018年製作の映画)

3.4

私はセラピーに行くような人間じゃない、という言葉に色々なものが詰まっている。結果的に彼女が自分と向き合う決断をしたことは、多くの人がしたくてもできないことだと思う。
性被害のことだけでなく、家庭の問題
>>続きを読む

欲望という名の電車(1951年製作の映画)

3.6

すごすぎる…なんたる狂気…特に後半はすごすぎて、口がポカンと開いたままになっていた。
自己防衛のための虚言なのだろうけど、ここまでくると夫の話の信憑性もあやしい。だけど、死の対極が欲望なのだとしたら、
>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

3.4

安藤さくらがとても美しかった
ん、?と思うところも多々あったけど、設定に引き込まれた

<片隅>たちと生きる 監督・片渕須直の仕事(2019年製作の映画)

3.5

監督がずっと「すずさん」と呼んでるのがよかった。気が遠くなりそうな工程ばかり。敬意を持って何度もこの作品を見ていきたい。

ミザリー(1990年製作の映画)

3.8

ほとんど主役の2人しか映らないし、シーンの多くが部屋の中なのに、こんなに面白くなる不思議…ポールにしてみれば最初から最後までずっと悲劇なのに、俯瞰して見ている私達からすれば、一周回ってコメディにも思え>>続きを読む

この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.4

すずさんたちが私達とおんなじ世界に「生きてる」と思えることが嬉しい。
とにかく「生」を感じる。ふんわりした絵柄やすずさんの人柄とのギャップから、その「生」が時に容赦ないほど生々しくもある。だけどそれが
>>続きを読む

エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.4

ほとんどコメディ笑
なんか笑っちゃった
エスターの恋という点では、やっぱりちょっと切ない

パリ13区(2021年製作の映画)

3.4

破茶滅茶だったり、赤裸々だったり、嫌味っぽかったり、そういう部分も引っくるめて騙し騙し生きていくのがリアルだから、登場人物みんなを愛せた。

リトル・ガール(2020年製作の映画)

3.9

サシャが静かに泣く姿が印象的だった。こんなに小さなこどもが、本心を隠す術を身につける必要があったのは、考えさせられることが多い。
人間って自分では何も選べずに生まれてくるから、こどもができるだけ苦しま
>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.8

見てる間ずっと笑顔になる映画、サイコーです
「あ〜面白かったね!」って映画館を出た

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

3.3

身綺麗な登場人物、上品な建物、豪華な食事
何もかもが正反対

楢山節考(1983年製作の映画)

3.8

まさに親を負う。
30分間会話のないまま山を登っているだけなのに、親子の歴史や関係性が見てとれる。母親が消えた瞬間に見せた辰平のあの表情。介護がどれほど大変かという、現代にも通じる社会問題すら垣間見え
>>続きを読む

ガールフッド(2014年製作の映画)

3.4

抑圧的な縦の関係と、対等な横の関係
居場所や存在意義を求める10代

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.3

さよなら

なんて素敵なんだ…
この監督の映画はどれも、見逃してしまいそうな日常の中のふとした瞬間に、かけがえのないものが沢山詰まってる。
子供の頃はどんなふうに友達と遊んでたっけなぁとか、お父さんと
>>続きを読む

ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

3.0

混乱した時代や想像を絶する極限状態が彼のような人間を生んだのだとしたら、彼も決してモンスターとは思えない。良く言えば、人間の順応性の高さを見た気もするし、悪く言えば、何ものにもすぐに染まり得る人間の弱>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

3.7

誇りや尊厳を奪われたときに人は心が死ぬんだなと、嫌になる程思い知らされる。少年が初めて怒りを顕にした局面が予想外で最初は驚いたけど、ずっと映画を見ていくうちに段々腑に落ちていった。
様々な大人に出会う
>>続きを読む

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.5

何においても教育が大事だな…
小学生のうちからパソコンやスマホを持たせることには正直抵抗があるけど、ほんとにそうも言ってられない時代なので、教育という形で向き合っていくしかないんだろうな。