ももかさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

スクロール(2023年製作の映画)

3.0

久しぶりに掴みきれない作品でした。
でも、何も無くても笑っていられることが何より幸せだなと思います。

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.7

コメディーというよりむしろホラー映画に見えた。みんなスマホを持ち歩き、街中に監視カメラがあり、SNSでリアルタイムで発信し続ける今、地球まるごとトゥルーマンの住んでいたスタジオのよう。制御する人がいる>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

4.0

『BANANA FISH』で叶わなかったアッシュと英二の「ずっとなんて言わない 今だけでいい」「ずっとだ」を知る吉田秋生ファンとしては、『海街diary』での、幸とすずの「すずはここにいていいんだよ >>続きを読む

そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

3.7

人間の弱さや醜さを執拗なまでに描いているところがとても舞台的で正しかったし、面白かった。しかし、普遍的なストーリーで、時代性が感じられたり、突飛で面白いタイプの作品ではないため、映画的な面白さを期待す>>続きを読む

マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

4.4

愛のない社会に辟易して、一度は男娼になって友情を得たスコットが、それを断ち切ってまた社会に戻っていくことも、親や家庭など一般的な愛や社会を得られなかったマイクが、母親を求めた旅でスコットまで失うことも>>続きを読む

月の満ち欠け(2022年製作の映画)

2.5

三角のキャラの浅さでは、瑠璃が何度生まれ変わっても求めるだけの担保にならないのではないかと思ってしまった。アンナ・カレーニナが名作なこともあって、俳優の演技は素晴らしいのに、話の浅さが気になったしまっ>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

4.6

今回の『アバターWoW』では、パンドラという地球から遥か彼方にある惑星で、元海兵隊のジェイクは先住民族であるナヴィ族の女性と結婚し、子供を設け、家族になっていましたが、そこにパンドラを地球に住めなくな>>続きを読む

そばかす(2022年製作の映画)

4.5

ただ普通に生きるために生まれる摩擦が痛く、好きなようにすることが何より難しい。相手はコントロール出来ないし、どんなに伝えたくても受け取って貰えないこともある。でも、伝えるつもりがなくても受け取ってくれ>>続きを読む

モテキ(2011年製作の映画)

3.8

モテキと言えば聞こえはいいけど、実際は人生のしんどさを受け入れる時間だった!斜に構えているんじゃなくて、正面から向き合わないと手に入らないものもあるよな...

母性(2022年製作の映画)

4.0

生まれた瞬間から親は親として認識してきたけれど、その人たちも子供として生まれてきたのだ。親の背中を見て生きていた中でたまたま子供を授かっただけで、親も自分の人生を子供から地続きのまま生きているだけなの>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.0

〈良かったところ〉
・相変わらず絵が綺麗
・3.11という繊細なモチーフを敢えて扱う理由をハッキリさせておきながら、エンタメ作品に昇華している


〈引っかかったところ〉
・キャラクターに感情移入でき
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

5.0

『風の谷のナウシカ』や『未来少年コナン』、『ルパン三世 ルパンVS複製人間』があって、この『AKIRA』ができた。その先を『パプリカ』や『攻殻機動隊』が行く。日本アニメーションの最重要作品であり、紛う>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

4.1

なんかすごく良かったけど、このよかったはレビューじゃなくて映画から感じて欲しい。

もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

4.0

すんごい面白かったけど、超越した結果元の鞘に戻ってしまってほんとによかったの?とは、思ってしまった。
クズ男が更生していい男になるなんてことないっていちばんよく知ってそうな4人なのに...
クズ男たち
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百花(2022年製作の映画)

3.9

私の下の名前は漢字で「百花」と書くので、不思議な縁を感じていました。

お母さんが認知症になって、どんどん記憶がなくなって最後に残ったものは泉との記憶だけど、泉はそれを覚えていなくて、でも最後には取り
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櫻の園(1990年製作の映画)

4.0

桜は毎年きれいに咲くけれど、女子高生に今年と同じ来年は来ない。
少女だけの淡い青春の雰囲気は、あまりに脆く耽美的でとてもリアルだった。
交錯する登場人物たちの視線のどれもが大切に描かれる吉田秋生作品の
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.5

今ケ瀬はずっと可愛かった。
大伴は優しくてダメな人で、ハマっちゃいけないタイプ。
今ケ瀬には幸せになって欲しいな。

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

4.4

亡くなった人の分まで生きるということが、もう何も答えてくれない人に話しかけ続けるということなら、これほど苦しいことはないのかもしれない。例え、とてつもない苦しみを抱えるとしても、出会わなければよかった>>続きを読む

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.0

ミュージカルじゃなくて、リサイタルだから、歌のたびにストーリーが一旦ストップするのが致命的
これだけの設定を描いておいて、なにもメッセージや残るものがないので、作品と言うより商品

沈黙のパレード(2022年製作の映画)

4.0

TBSドラマ『最愛』みたいな感じで面白かったですが、ガリレオかと言われれば...
血も涙もある湯川先生が、親友のために物理そっちのけで事件を推理する映画です。

さかなのこ(2022年製作の映画)

4.7

沖田監督もミー坊もとにかく最高だった!
地元のヤンキーも何もかも愛すべきキャラクターだった!
さかなクン本人の使い方もとんでもなかった!

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

4.0

多様性を認めることは「分かり合えなさ」を認めること。表層化されて、なんでも簡単に理解出来る、表向き摩擦0の世界は、本当は摩擦や分かり合えないことの恐怖を抱きながら、分かり合おうと歩み寄る世界だ。

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海辺のエトランゼ(2019年製作の映画)

3.5

沖縄を舞台にしたボーイミーツボーイ
母親を亡くした実央、男性を愛することで親と溝ができた駿、女性を好きにならない男性を愛してしまった桜子と、それぞれが喪失を伴いながら想い合う。ただのBLではなく、LG
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PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR(2020年製作の映画)

3.6

この映画だけでは、一見さんお断り作品ではあるものの、世界観の作り込みが尋常ではないので、1期のアニメからぜひたくさんの人に観て欲しい。
人生の選択や人間らしさまで機械に任せて考えることをやめていいのか
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.5

安っぽくて、突拍子もないけど、ずっと画面から目が離せない、可愛い映画だった。複雑なものを複雑なまま理解しようする文化は既に廃れ始めていて、わかりやすさや表面的な面白さばかり求められる時代だけど、それで>>続きを読む

君の膵臓をたべたい(2018年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

わたしなら、さくらを刺した通り魔のこと恨んでしまうと思う。

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

3.5

モラトリアムを描いた映画史上最もリアルな気がする。タマ子のだらしなさも可愛げのなさもリアルで自分を見ているみたいだった。

今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

主演2人の透明感が溢れていて綺麗な映画でした。が、正直に言うと、動機と行動に疑問を感じてしまい、類似作の『君の膵臓をたべたい』の脚本の完成度を感じてしまいました。

最後の真織の苦しみは泉ちゃんが背負
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ミニオンズ フィーバー(2022年製作の映画)

3.6

グルーの悪事を共にしてしまうミニオンの関係性をヒッピーで説明してしまおうというトンデモ映画でした。
ヒッピー文化入門編にうってつけなので、何故か走ったり、カンフーをする当時の時代感を楽しめます。

キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

4.5

キングダムは三国志の大きなスケールの作品だが、話はあくまで信を中心とした小さな物語だ。過酷な状況や運命を背負いながらも、友との約束のために真っ直ぐに生きる。今回のコピーは「命たぎらせ、生きろ」だ。この>>続きを読む

バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

4.5

もしも 間違いに気がつくことがなかったのなら?
並行する世界の僕はどこら辺で暮らしているのかな

誰もが1度は考える、もしあの時違う選択をしていたのならという問いを順接で描ききってしまったことに驚きと
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.2

自分の見つめる先の彼は他の女といたり、彼の見つめる視線に気づかなかったり、見つめ合うって奇跡だ。お互いを思って走り出すような瞬間のために生きているのかもしれない。この出会いは運命。

PLAN 75(2022年製作の映画)

3.5

テーマ設定や脚本の地平の描き方が良かった。今の国会を見ている限りは、PLAN75より人間ブリーダー制度の方ができそうな気がする。国を存続させるために人が生産・消費・処分されるくらいなら国なんて無くなれ>>続きを読む