TakayukiMonjiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.9

何とか、DC鑑賞も途切れず。
「アクアマン」の新作。ネタにもしてたけど、マイティ・ソーの兄弟要素と、ブラックパンサーの閉ざされた王国要素の世界との共生みたいなのは、共通。まさにDC版「マイティ・ソー×
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エル・スール(1982年製作の映画)

4.0

ビクトル・エリセの31年ぶりの新作が公開されるとあって、未鑑賞だったこちらを。
1957年、内戦の記憶が残るスペインが舞台。
少女の目線での語りが中心に添えられているが、家族それぞれの視線、葛藤が垣間
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劇場版 SPY×FAMILY CODE: White(2023年製作の映画)

3.7

見る気なかったけど、年始から息子たちが見始めて全話鑑賞したので、劇場へ。
わざわざ映画にする必要があるのかと思いつつも、安定のSPY×FAMILYでみんな楽しんでたのでよかった!
肩肘張らずに楽しめる
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.6

「女王陛下のお気に入り」は”らしさ”はブレてなかったけど突き抜けきってはいなかったヨルゴス・ランティモスの新作。期待しすぎないようにしていたけど、そんな心配はいらないくらい凄まじいほどの鬼才ぶりを発揮>>続きを読む

熱のあとに(2023年製作の映画)

4.0

試写会。
間違いなく賛否両論になる問題作。
共感が出来なかったり、掴みどころのない登場人物が多くて追いていかれそうになるんだけど、時折ものすごい緊張感のあるシーンが挿入されて、現実と非現実の間に引き込
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ソウルに帰る(2022年製作の映画)

4.0

昨年見逃し案件。
出演者のほとんどが韓国人だし、韓国を舞台にしてるから一見すると韓国映画のように見えるけど、映画全体の骨格は紛れもないフランス映画然としていて、ひとつひとつのカットが素晴らしかった。
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オオカミの家(2018年製作の映画)

3.8

昨年見逃し案件。下高井戸シネマの限定上映で劇場滑り込み。
普段、予備情報は入れずに鑑賞することがほとんどなんだけど、これは予備情報は入れておくべきだったと後から反省。(なので、配信されたら再鑑賞して、
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(2021年製作の映画)

3.3

アリ・アスターが制作総指揮のチリアニメ。世界最古のストップモーションアニメという設定。
少女が人骨を使って、新たな人なのか、元の人なのかを蘇生させていく。この祈祷術が世界最古に発見されたものとしては気
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カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~(2024年製作の映画)

4.5

美術手帖のプレミアム会員限定試写会。
「魔女の宅急便」の原作者として知られる角野栄子さんに4年間密着したというドキュメンタリー。
予習せずに行ったら、素晴らしすぎてびっくりした。本に携わっている人や、
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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

4.0

昨年鑑賞出来なかった作品をおさらい中。
父と子という設定だけで、確実にやられそうだなと思ってたけど、過剰な演出のないずっしりとした感動作だった。
もしも自分がこの状況に立たされた時に、自暴自棄になり、
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

3.8

ぴあオンライン試写会。
主にドキュメンタリー作品を手掛けてきたというコルム・バレード監督の長編デビュー作。
不安定な家族環境に揉まれて、自分を押さえ込んできたコットと、”喪失”を抱えた親戚夫婦の心の交
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ジュリア(s)(2022年製作の映画)

4.0

人生の行動、選択、出会い、偶然。それにより変化していく運命を考える作品。
それぞれの人生に紆余曲折があり、人生は自分で作るものであり、選択した行動を評価できるのも自分。4人(4通り)のジュリアの人生を
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ショーイング・アップ(2023年製作の映画)

4.0

「ファースト・カウ」も上映中のケリー・ライカート新作を劇場で。U-NEXTが”A24の知られざる映画たち”という特集上映を企画しててそのひとつとして上映。たぶん配信もすぐ来るんだろうな。

ライカート
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.8

映画館見逃し作品。
ダンジョンズ&ドラゴンズのボードゲームは全く知らないけど、昨年話題になってたので。
程よいコメディ要素とどストレートな冒険活劇エンタメとしては、最後まで楽しく鑑賞。盗賊、戦士、魔法
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ディレクターズカット ウッドストック/愛と平和と音楽の祭典(1994年製作の映画)

4.5

バンドサークル時代に、夏の合宿でウッドストック69(本作)とウッドストック99の録画を垂れ流しで酒飲みながら見ていた以来、20数年ぶりにちゃんと鑑賞。TSUTAYAにあったのが、この220分バージョン>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.9

オーストラリアの降霊術をテーマにしたホラー。評判良さそうなので、新年一発目のアップリンクへ。
こっくりさん的な降霊ゲームで遊んでいた若者たちがドツボにハマっていく。
冒頭からテンポよく、最後まで引き込
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.2

2023年劇場見逃し作品。
現役のパリ・オペラ座のバレエダンサーのマリオン・バルボーを主役に抜擢。ダンスシーンはもちろんのこと、その出立ち、スタイルの良さが際立っていた。

怪我により、未来を閉ざされ
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ロッキーVI(1986年製作の映画)

3.2

カウリスマキの短編がたくさんU-NEXTで配信始まったのでちょろちょろと。
ロッキーのパロディ、レーニングラード・カウボーイズのPVの短編。
ロッキーを真似ているんだろうけど、クオリティは高くない緩い
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街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)

3.4

アケルマンのデビュー作。短編。
後に続く“日常の狂気”なのか、はたまた社会への怒りの表現なのか。爆発させたいものは何なのかわからないまま終わるが、初期衝動的な熱量を感じる短編。

イメージの本(2018年製作の映画)

4.0

ゴダールマラソン。
こちらは11月に鑑賞していたもの。
「ゴダールソシアリスム」など鑑賞難易度高くなってしまっているものが数本と短編が数本残っているが、昨年続けてかたゴダールマラソンも何とか2023年
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さらば、愛の言葉よ(2014年製作の映画)

3.6

ゴダールマラソン。3D上映もされたという2014年作。
男と女と犬の物語。物語ではあるが、映像コラージュといつものようにブツ切りされたクラシック音楽、無数の印象的な言葉たち。”愛の言葉”かどうかはわか
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アワーミュージック(2004年製作の映画)

4.0

ゴダールマラソン。2004年の作品。
地獄、煉獄、天国の3部構成。前半の”地獄”パートは「映画史」でなぞった戦争映画の歴史と実際の人類の殺戮の歴史をなぞる。この10分強の映像のコラージュが殺戮の事実を
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世界(2004年製作の映画)

3.5

ジャ・ジャンクーの2004年作。
この監督の作品は2本目だけど、やっぱり掴みどころがわかりづらい不思議な作風。
世界の有名スポットを一堂に集めた世界公園で働く人々に焦点をあて、主人公のタオを取り巻く人
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.3

年末駆け込み鑑賞。
“完璧な日々”。繰り返される日々のルーティンの中に見える、ちょっとしたことが人生の素晴らしい一瞬である。静かでいて、ずっしりと沁みる傑作だった。

役所広司演じる平山は、寡黙で淡々
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.7

リドリー・スコット御大。新作鑑賞。

圧倒的なスペクタクル映像は、リドリー・スコットの十八番。そこにホアキン・フェニックスのクセのある存在感といったら、大好物なんだけど、そこまでハマりきれず。
強さも
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.0

ケリー・ライカートの新作はA24、公開初日鑑賞。と言っても、製作年は2019年だからコロナを経て、やっと日本公開といった流れか。

舞台は彼女にとっての聖地オレゴン。シニカルなんだけど、いつものように
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そして愛に至る(2000年製作の映画)

3.7

ゴダールマラソン番外編。ゴダールの「愛の世紀」と同時期に撮られて、セットボックスになってた、ゴダールのパートナーだった、アンヌ=マリー・ミエヴィルの監督作。アンヌもゴダールも主演。そして演じてる。ゴダ>>続きを読む

サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.9

ソニーピクチャーズ試写会鑑賞。
イーライ・ロス監督の本領発揮のスラッシャーホラー。なんだけど、これメインビジュアルが悪いなぁ。オープニングとかもポップにやってるし、タランティーノ×ロドリゲスのグライン
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.7

久々の試写会。
イ・ビョンホンは昔のイメージしかなかったけど、今作では怪演。
未曾有の災害というディザスタームービーの世界観はあるものの、緊急事態が起きた時の緊張感のある状況下で起こりうる集団心理やサ
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愛の世紀(2001年製作の映画)

3.9

ゴダールマラソン。2001年作、21世紀のゴダール。ここにきて、80%くらいをモノクロ映像が占めるゴダール流の愛をテーマにした作品。
とにかく映像の美しさが尋常じゃないくらい際立ってて、ひとつづきの物
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ツォツィ(2005年製作の映画)

3.7

南アフリカのヒリヒリとした現実を描く。
強盗して車を奪った男がその車の中で赤ん坊を拾うことになり、直感的に連れて帰ってしまう話。
スラムのヒリヒリした残虐性と共に、命に触れることで主人公が心を突き動か
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映画史(1998年製作の映画)

4.1

ゴダールマラソン。
ここまで観てきて、ゴダール作品で自分の好みは80年代後半以後のゴダールであることがわかった。映画ではなく、ドキュメンタリーのような、時に現代アートのような映像作品。

全8章からな
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.7

ニック・フューリーのドラマとロキのシーズン2はまだ追えてないから、「ギャラクシーオブザギャラクシー」以来の久々のMCU作品。
強すぎて孤高の存在だったキャプテンマーベルが仲間と入れ替わりながら共に戦う
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フォーエヴァー・モーツアルト(1996年製作の映画)

4.0

ゴダールマラソン。
ジャケットとタイトルからずっと観たかった作品のひとつ。ボスニア戦争を下敷きに、演劇と映画と音楽と戦争というテーマを織り交ぜていく、難解な展開だが、90年代版の「ウィークエンド」のよ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.1

評判が良かったので劇場鑑賞。
ゴジラ生誕70周年記念作品として、これぞゴジラを体現する傑作だった。面白かった。
「シン・ゴジラ」が庵野ワールド全開のエンタメ作品だったが、今作は東宝特撮の直系の継承作品
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JLG/自画像(1995年製作の映画)

3.9

ゴダールマラソン終盤。
「ゴダールの決別」のあとに撮られた、ゴダール流のセルフポートレート。
圧倒的な映像美に魅了されっぱなしの70分。ブルーレイで観たからかもしれないけど、「新ドイツ零年」以降のゴダ
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