morioさんの映画レビュー・感想・評価

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海がきこえる(1993年製作の映画)

4.5

この作品を最初に観たのは原作を先に読んでいたため遅かったです。自分が大学生の頃に氷室冴子さんの小説を読んで共感しずっと大事にしてきた作品でした。


小説を先に読むと、どうしても自分の脳内で出来上がっ
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アバウト・ア・ボーイ(2002年製作の映画)

3.6

数十年ぶりに再鑑賞。ヒュー・グラントのダメ男系ハートウォーミング映画です。と言うものの、そこまでダメじゃないです!憎めないですし、そこが良いんです!日本ならさしずめ本木雅弘かなー。

ストーリーとして
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(2023年製作の映画)

3.2

私が中学2年の時に学校の隣に障害者関連の施設が建ちました。障害者の方の文化・スポーツ施設で、健常者との交流も目的としていたもの。僕はそこの図書館を利用し障害を持った方との交流があったため、障害者に対し>>続きを読む

CURE キュア(1997年製作の映画)

4.2

黒沢清監督の1997年の作品。当時に観た記憶があり、何となく面白かったなーという記憶の作品。どこが面白かったか?妙に最近気になっていたので、改めて鑑賞しました。

娼婦が惨殺される事件が起こり、刑事で
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シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.8

確かにこの作品は今を生きる全ての人が見るべき作品でしたね。感動とも衝撃とも違う鑑賞後に戦争について、ポーランドとドイツについて、ユダヤ人とは?など色々と考えさせられる映画でした。何故あのスピルバーグが>>続きを読む

永い言い訳(2016年製作の映画)

4.4

「もう愛していない。ひとかけらも」この言葉をどう捉えるかでまるで違う映画になるようです。僕は妻が夫から愛されていない、方で捉えました。数少ない夏子(深津絵里)が登場する冒頭シーン、長年連れ添ってきた夫>>続きを読む

(ハル)(1996年製作の映画)

4.2

(ほし)と(ハル)のやり取りを見ていてとても羨ましかった。初めはその理由が分からなかったのだけど、それは言葉にちゃんと「思い」が込もっているからだと気付きました。いやいや、今だってSNSやメールのやり>>続きを読む

マッチポイント(2005年製作の映画)

4.1

久しぶりのウディ・アレン、舞台がイギリスなのがレアでした。でもウディ・アレンらしさが詰まっていて懐かしくも楽しく観ることができました。そもそもタイトルが秀逸ですよね。マッチポイント=試合を決める最後の>>続きを読む

遊星からの物体X(1982年製作の映画)

2.5

SFホラーの名作として余りにも有名ながらきちんと見た事なく、ようやく鑑賞。残念ながら僕には響かなかったです。多分期待値が高すぎたのだと思う。ストーリーとか演出とか読めてしまって、映画としては少し退屈で>>続きを読む

ピアニスト(2001年製作の映画)

2.8

「月光の囁き」を鑑賞後、フォロワーさんの感想の中にこの作品の名前があり、ずっと気になっていたので鑑賞。でも残念ながらあまり好みでは無かったー。彼女の性癖はぜんぜん大丈夫なんです。でも全体的に気持ち悪い>>続きを読む

39 刑法第三十九条(1999年製作の映画)

4.2

20代の頃に観た以来、数十年ぶりに鑑賞。改めて作品としての完成度に驚かされた。森田芳光監督天才だな。

まず、全てのシーンに無駄がない。俳優のセリフや演技、仕草。またカメラワーク、音楽、効果音、ビジュ
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パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

3.9

タイトルは“強烈な一目惚れ”の意。
監督がPTA(ポール・トーマス・アンダーソン)。この作品はマグノリア、ブギーナイツに続く3作品目。どの映画も構図や間の取り方、音楽、ファッションなど全てにおいてセン
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グッドナイト・ムーン(1998年製作の映画)

4.6

どうしても秋~クリスマスに掛けてのニューヨークの街が舞台の映画に弱い。ロケーションだけで幸せな気分になれる。

原題のstepmomは継母。いわゆるままははという意味でジュリアロバーツが継母、実母をス
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ルックバック(2024年製作の映画)

4.8

この作品に関して何も知らなかったので、鑑賞後、自分の世間知らずさに恥ずかしくなった。大傑作じゃないか。大傑作なのにめっちゃ悲しいじゃないか、と。鑑賞後、時間が経ったいまでも少しぽかーんと放心している。>>続きを読む

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

4.5

ダスティン・ホフマンとメリル・ストリープの親権を争うドラマを描いた作品。

僕はこの作品がとても好きだ。何故だろう?晩秋からクリスマスにかけての70年代のニューヨークの風景は素晴らしいし、自分の家庭を
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

3.7

言わずと知れたタイムリープ物の金字塔であり、押井作品の中でも傑作と言われている作品。これまで何となく断片的に映像を見たりレビューは観ていたけどやっと鑑賞。面白かったですね。押井さんがやりたいことをやっ>>続きを読む

あんのこと(2023年製作の映画)

3.8

実話を基にしているだけあってドキュメンタリーを観ているようでもあった。あんちゃんは本来とても素直で優しい心をもった女性だ。生まれてきた家庭がたまたま最低だっただけで、彼女が犯してきた犯罪も果たして罪を>>続きを読む

ぼくとパパ、約束の週末(2023年製作の映画)

3.5

試写会にて。自閉症の子供と父親の心の交流を描いた映画、という前情報をもとに鑑賞。思ったほど自閉症をメインに扱ってなかったなぁというのが最初の印象で、どちらかと言うと普遍的な、どこの家庭でもありそうな事>>続きを読む

月光の囁き(1999年製作の映画)

3.5

フォローしている方のタイムラインにあったレビューをふと読んだら気になってしまい、ついつい最後まで観てしまった。S女とM男の高校生カップルの青春恋愛映画なのだが、なかなか深いテーマがそこにはあったなぁ。>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.5

自分の思春期に観た大切な作品。
イーニドとレベッカは世間を馬鹿にして世間を突き放すように“ゴーストワールド”に住んでいるのだが、そんなモラトリアムってものは長くは続かない。夢のような時間はいつだって有
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奇人たちの晩餐会(1998年製作の映画)

4.4

もう随分前に観た作品なので改めて見直したい作品。劇場でこんなに笑ったのは初めてだったな。上級なユーモア(だと思っている)満載で、ああフランス人はこういう感覚なんだなぁと感じたのを覚えてる。

摩天楼はバラ色に(1986年製作の映画)

4.2

この時代のアメリカの空気感が最高。マイケル・J・フォックスの魅力が詰まった痛快なサクセスストーリー。この頃は社会も人々も皆、上を向いて生きているのが気持ちいい!

2001年宇宙の旅 新世紀特別版(1968年製作の映画)

4.9

大好きなキューブリック作品の中でも一番を選ぶならこの作品。ストーリーや音楽はもちろん、どこを切り取っても画になる時代を超越したクールな美術設定がとにかく素晴らしい。総合芸術として極み。レビューは改めて>>続きを読む

銀河鉄道の夜(1985年製作の映画)

4.8

小学生の時に見て衝撃を受けた作品。画の色彩やシュールな風景、音楽、宮沢賢治の死生観に、未だに強く影響を受けています。レビューはちゃんと時間をかけて書きたいですね。

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

3.8

オスカーとエリの純愛が尊い。この映画はヴァンパイア映画というよりは恋愛映画、もしくはマイノリティが儚くも力強く生き延びていくドラマだ。しんしんと降るスウェーデンの雪の情景の中で、二人の美しい純粋な心の>>続きを読む

きみの色(2024年製作の映画)

4.5

 おっとりとした性格だが、自分の感覚に従って行動するトツ子。キミはドロップアウトしてしまうし、ルイには友達がいない。今の時代は皆が画一的に同じ道をたどる時代ではないのだ。しかし、彼らのように各々少なく>>続きを読む

リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

4.5

 岩井作品の中で一番好きな作品かも知れない。相変わらずの映像と音楽のセンスににんまりしながら3時間を飽きることなく観れました。

 どこか閉塞感のある行き詰まった東京の街で、ふわふわとクラゲのように彷
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ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

3.5

原作と時代設定が違う点を指摘する声もあるようだけど、自分は原作未読のため違和感なく楽しめました。むしろオリンピック開催が近づく東京の湾岸地区のどこか空虚で白くてポカーンとした空間が良かった。実際この辺>>続きを読む

カクテル(1988年製作の映画)

3.0

子供の頃にこの映画を親と映画館で観た。今思うとめちゃ恋愛要素多めの内容なので、どんな顔してみていたのかと思うのだが、とにかくトム・クルーズが格好良かったこと、主題歌のココモがいい曲だなぁと感動したのを>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

村上春樹ファンの私としては原作を裏切らない内容で楽しめた。会話の言葉選びや漂う死のにおい、独特な設定など村上春樹ならではの世界観を上手く表現しいていたと思う。監督の才能を感じるなぁ。映像もかなり好き。>>続きを読む