askQさんの映画レビュー・感想・評価

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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.0

100回のブラッシング、さりげなく置かれたビスケット。親戚夫婦のコットへの丁寧であたたかな接し方に涙が出た。特に、最初はコットとどう接したらいいのかわからなかった叔父さんが少しずつ仲良くなっていく過程>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

おもしろかった!戦後ようやく復興しかける日本を追い討ちかけてゴジラが襲う…。特攻隊の任務の最中に“逃げ”、仲間を見殺しにして“生き延びた”ことでずーっと負い目を感じながら生きる主人公。これまでならば、>>続きを読む

聖者たちの食卓(2011年製作の映画)

4.0

宗教も階級も性別も関係なく、みんなが食を共有する場所、インドの黄金寺院。誰でも無料でごはんを食べることができ、食事の支度や後片付けはボランティア。すべて無償、持ちつ持たれつのおおらかさ。周りがビチョビ>>続きを読む

ポッド・ジェネレーション(2023年製作の映画)

4.0

「産む」ことを女性のものではなくしたら、また違う夫婦や家族の関係性が構築されるのかもしれない。。。そんな風に思えた斬新な近未来SF作品。

体外で赤ちゃんを育てるという、なんとも画期的な発想。女性が妊
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.4

ヨルゴス・ランティモスの変態的世界。もう、冒頭から不可解でシュール。だけど、家父長制を強烈にデフォルメしまくったらこうなるのかも!?

家族を絶対的に守らねばいかん!と、どんな手を使ってでも威厳を保と
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トワイライトゾーン/超次元の体験(1983年製作の映画)

3.6

世にも奇妙な物語の原型。幼い時に観た4話目(飛行機恐怖症の男が、窓の外に悪魔?を見る話)がトラウマとしてずっと残っていて、改めて今観てもやっぱり怖くて面白かった。監督は「マッドマックス」のジョージ・ミ>>続きを読む

正欲(2023年製作の映画)

3.8

社会的に認知されている欲望=正欲。
「別の星から来てる感覚」を持ちながら生きてきた人が、「社会の一員になれた気がする」という言葉の重み。原作を読んでる時もそうだったけど、観ながら、誰かのことを「ありえ
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.5

シビれた!ライブを観終わったあとのような高揚感と多幸感。映画館の観客みんなノリノリだった。やっぱりトーキングヘッズは知的でおもしろくてかっこいい。
ラジカセから流れるビートに乗せてギターをかき鳴らすデ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

衣装、舞台美術、オープニングからエンドロールまでため息が出るほどの美しさ。

スポンジのようにぐんぐん知識を身につけていくベラ。教えてもらうばかりの立場から、自ら考え選択する人間へ。だけど、賢くなって
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アシスタント(2019年製作の映画)

4.0

なぜ仕事ぶりより容姿をジャッジされなければならないのか。なぜ男性より賢くても出しゃばってもいけないのか。なぜオッサンたちの出したゴミの後片付けをさせられ、肝心な議論には入れてもらえないのか。。。自分が>>続きを読む

アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド(2021年製作の映画)

4.0

SF恋愛コメディと思いきや、もっと倫理的で哲学的で深みのある物語だった。研究職でバリバリ働く独身女性(多分アラフォー)のもとに、自分の理想を具現化したようなアンドロイドが現れ、パートナーとしての実験生>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

平山さんは、まさに「木」のような人。雨や風などの外的な刺激を受けながらも、じっとそこに立ち、時間の経過に身を委ねる。仕事の合間に立ち寄る神社?の木を自分と重ね合わせていたのかな。

朝日や音楽に感動し
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ヤジと民主主義 劇場拡大版(2023年製作の映画)

4.0

安倍元首相の街頭演説で「ヤジを飛ばした」として警察に拘束された人たちと、「反安倍的」とされる発言を「妨害行為」「迷惑行為」と排除しようとする北海道警。裁判で戦うプロセスを追ったドキュメンタリー、めちゃ>>続きを読む

パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

4.0

完全なる悪者、ロザムンド・パイクがかっこよすぎ!ゴーン・ガールといい、とにかく強く賢くしたたかな女性を演じさせたらピカイチ。やってることは絶対的に悪いことで、高齢者を食い物にするのは腹立たしいんだけど>>続きを読む

ツユクサ(2022年製作の映画)

3.8

とびきり大きな事件が起こるわけでもないけど、しみじみと良い作品。東京から逃げるように引っ越してきた訳ありの小林聡美と松重豊、2人の恋模様がムズキュンでかわいい。

少女は卒業しない(2023年製作の映画)

4.0

卒業式までの2日間のお話。ブックスマートとかアメリカンスリープオーバーとか、たった1日や2日を描く作品が大好物な自分にとってはもう傑作だった。
高校卒業前の気持ちがブワ〜っと蘇り、そうそう、こんな感覚
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ジュリア(s)(2022年製作の映画)

3.4

新年1作品目。もしもあの時こうしていたら、、、4つの並行世界を描いた物語。やっぱり人生は偶然の連続で、後付けのように「あれは必然だったんだ」と自分に言い聞かせてるように思う。選択に正解はなく、どの世界>>続きを読む

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.2

悲しすぎて辛かったけど、これは最後まで観なければと踏ん張った。

「どういう関係なの?」「付き合ってるの?」。どうして人は、関係性にラベルを貼りたがるのか。名前なんてなくていい関係性が、ラベリングされ
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

6年ぶり、待ってました!のカウリスマキ作品。全員無表情、哀愁漂う音楽、ヘンテコな間合い、それらから滲み出る独特の笑い。コレコレ!ってかんじでやっぱり心地よい。随所に挟まれるウクライナ情勢を伝えるラジオ>>続きを読む

終わらない週末(2023年製作の映画)

3.6

音楽も雰囲気も何もかもが不穏。観終わった余韻まで、ものすごく不穏。だけど嫌いじゃない。鹿に包囲されたり、凄まじいノイズに耳を塞いだり、歯が抜け始めたり、、、とにかくイヤ〜な怖さの連続。何かおかしい…と>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.0

初めて観たのは学生時代。でも今観る方が沁みた。自分は他とは違うと思いつつも、何者にもなれないあのかんじ。誰にとっても自分は一番じゃないんだという孤独感。他人をディスって自分勝手ばかりなイーニドだけど、>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

4.0

当時ニュースになった時は、「Winny=違法ソフト」の悪いイメージが強く、悪意をもって開発されたものだと思っていた。この作品を観て、開発した金子さんご本人には全くその意図はなく、ただただ純粋にプログラ>>続きを読む

ミス・アメリカーナ(2020年製作の映画)

4.0

若い、女性、ブロンドという見た目で、その才能や歌唱力と共に性的な目で見られる。少し体型が変わればすぐに「太った」とSNSに書き込まれる。カニエ・ウエストからの心ない言動(ほんまに腹立つ)に傷ついたり、>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.8

森を抜けると、幼い頃の母親に会った。とってもファンタジックで心があったかくなる作品。この少女たち、めちゃくちゃ似てると思ったら双子の姉妹なのね。2人のファッションがいちいち可愛い。

バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

4.5

最初はファミリーコメディかな?ぐらいに思ってたけど、紛れもなくこれは冒険映画!今年暫定ベスト級に好きな作品だった。

ある世界では変人で厄介者でも、別の世界では才能溢れる創造者に。ある面だけ見てその人
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クロニクル(2012年製作の映画)

3.8

久々に観たくなって鑑賞。シャイで優しい主人公が超能力を手にして次第に変貌していく様子は、AKIRAの鉄雄のようでありスターウォーズのアナキンのようであり。。。
手持ちカメラや防犯カメラなどの視点を駆使
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君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

4.0

この家族たちは一体何のために、どこへ向かっているんだろう?

前情報は何も入れずに行ったので、最初はタイトル通りの心境だった。家族の他愛無いやりとりやユーモアの中に、時々見え隠れするかげりや不穏さ。徐
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

関東大震災直後にデマが広がり、たくさんの犠牲者が出たことは知っていたけど、福田村で起きたこの出来事については今回初めて知った。

「やられる前にやらねば」というめちゃくちゃ短絡的な思考は、不安定な情勢
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2分の1の魔法(2020年製作の映画)

4.0

魔法で亡きお父さんが蘇ったはいいけど、その姿は2分の1(下半身のみ)。「日没までにお父さんを全部甦らせて、一緒にしたかったことしよう!」と奮起する兄弟の冒険ムービー。この設定でググッと心を掴まれ、さら>>続きを読む

こちらあみ子(2022年製作の映画)

3.8

あみ子は世界に対して常にドーンとオープン。思ったことはすぐ口に出すし、こうしたいと思ったらすぐやる。人間社会の忖度とか謙虚さとか腹黒さとか、そんなものはあみ子の辞書にはない。
大好きなノリくんが振り向
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

グレタが監督(共同脚本には夫であるノア・バームバック、制作にはマーゴット・ロビーも!)ってことで、ただ単純にハッピーでかわいいだけのバービーじゃないだろうと思ってはいたけど……グレタの才能とセンス爆発>>続きを読む

ブータン 山の教室(2019年製作の映画)

4.0

GNP(国民総生産)ではなくGNH(国民総幸福量)という指標が掲げられている国、ブータン。国民が幸せになれる国のはずが、SNSなどの普及により様々な情報を得て国外に出る若者が増えているのだとか。

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ロスト・イン・パリ(2016年製作の映画)

3.8

とびきりシュールでかわいかった!「そこでそう来るか」の展開に何度もププっと笑ってしまった。劇中にちょいちょい流れるKate & Anna McGarrigleの音楽がゆるくて心地よい。

旅するジーンズと16歳の夏(2005年製作の映画)

4.0

仲良し女子4人と、4人全員に運命的にジャストフィットしたジーンズの一夏の物語。これぞエンパワーメント青春映画!観て大正解だった。
19歳になった彼女たちの続編も観たい。

アムステルダム(2022年製作の映画)

3.8

機内にて。全編に漂うオシャレな色合いや衣装、テンポの良さでグイグイ引き込まれた。俳優陣が豪華で、「え!この人も出てんの?!」が何回もあった。3人が意気投合し、陰謀に挑んでいく様子がなんとも軽快。

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.4

機内にて。父と娘の夏のバカンス。普段離れ離れに暮らしている2人だからこその、親密すぎない独特な距離感。微笑ましいシーンもたくさんあったけど、娘のカラオケに付き合えず不甲斐なく感じたり、そこから旅先で気>>続きを読む

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