bookslothさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

無二の親友は脳内のアドルフヒトラー。臆病だけど心優し少年ジョジョは、大好きなお母さんと祖国を、"憎きユダヤ人"や連合軍から守り抜くという決意を胸に、迷い苦しみ奮闘しながら、第二次世界大戦末期のドイツと>>続きを読む

オルジャスの白い馬(2019年製作の映画)

4.2

美しい。言葉では表せない美しさというものを久しぶりにスクリーンで見た。自然を描く映画は数あれど、この作品は自然と人間の存在感が5分5分。自然も人間も大して寄り添ってないけど、共存している。世界各国の自>>続きを読む

オリ・マキの人生で最も幸せな日(2016年製作の映画)

3.8

オリがヘルシンキには馴染めないのは、別に共産主義だからとかなんじゃなく、ただただ自然が好きだから。私たちにも、ヘルシンキで彼を取り巻いた有象無象の人々にも理解できない愛が、彼の中にはある。すぐ裸で湖入>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

エンターテイメントとメッセージのバランスがいい。どこぞのハリウッド映画ばりにきちんとハラハラドキドキさせてくれる。もはや王道ともいうべき伏線の張り方、それを完璧に回収しつつ、観客の想像を超えるクライマ>>続きを読む

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

4.3

強大でありながら排他的なカトリック教会の内側。この壮大なテーマを、2人の天才役者の力を使って緻密に、なにより卑近に描ききる。映像の切り回しや音楽の入れ方は秀逸だし、システィナ礼拝堂で行われるコンクラー>>続きを読む

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

3.6

彼らについての謎が散りばめられ、北欧独特の世界観ととけあって表現されている。暗いのにどこかファンタジックで、神秘的。森の奥深く、豊かな自然に呼応するティーナたちの本能の様が珍妙なのに美しかった。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

長い、でもタランティーノが見せたいものをちゃんと魅せてくれる。名優たちの圧巻の演技と、アメリカらしい大味な演出に舌を巻く作品。

あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

3.7

淡々と日々を送るラトナ。その瞳に反して、彼女を見つめる主人の眼差しは暖かい。2人の気持ちの揺れの描写が丁寧で、心地いい。

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

3.9

毎日は長回しの映画のよう。白黒の日々を送っているようにみえても、クレオの生活は着実に変化している。朗らかに儚げで、決して怒りを見せない彼女の世界は、きっと優しげな色たちで彩られてるんだろうな。

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

気高くて孤独な黒人ピアニストと、家族想いで荒くれ者のイタリア人用心棒。すべてが異なる2人だけど、それぞれにそれぞれの信念があって。互いを認め合ったからこそそこには絆がうまれる。彼らの邪気のないまっすぐ>>続きを読む

シシリアン・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.5

自然の豊満さと、そこに住む人々の冷徹さ。ルナは、たった1人でそれらに抗う。その想いの強さは病的にも見えるけれど、それでも撃ち砕けないほど現実は厳しい。でもこの出来事のおかげで、彼女は強かな女性へと成長>>続きを読む

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.3

深く愛し合う男女を襲った、突然の別れ。絶望、諦念、嫉妬、恐怖など、様々な人間の感情を見つめながら、ゴーストは果てのない時間の旅をする。コミカルな描き方だからこそ伝わる、旅の厳しさ。ゴーストが旅を終えら>>続きを読む

真っ赤な星(2017年製作の映画)

4.2

全ての言葉がはっきりと誰かに向かっていく。悠然と空をとぶパラグライダーとは裏腹に、地上の人間たちはせせこましく悩み生きている。憧れと、距離というテーマがかちりとハマった一作。

散り椿(2018年製作の映画)

4.1

篠は、美しく凛とした花をつけながら儚げに散る散り椿そのもの。新兵衛を生かすために彼女がついた嘘が哀しくて、優しい。