津次郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.0

ほかのヒーローの冠映画でいちばん速いってことはフラッシュがいちばん強いのではないかという懐疑をもつことがあった。走り出すとみんな止まっているわけだから、なんでも細工できる。冒頭で高層ビルから障害物や危>>続きを読む

天間荘の三姉妹(2022年製作の映画)

1.0

『臨死状態の魂が天に昇るか、地上に戻るかを決めるまでの間を過ごす、天空と地上とを繋ぐ宿「天間荘」を舞台としている。』(「天間荘の三姉妹」ウィキより)

災害でなくなったはずの街とそこの人々が、天間荘の
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いとこのビニー(1992年製作の映画)

4.0

良作ではあったが名画とまではいかない。だけど同時代の人でいとこのビニーにしっかりした記憶を持っている人は多いと思う。ベストにあげるほどじゃないがみょうに懐かしい。

『goodではあったがgreatで
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.7

有能なクリエイターがつくっていることが解るできだった。やっぱり映画ってまぐれや気合いでいいものができたりしない。技術習得や台詞推敲の積み重なりだと思った。

現場で研鑽をつむのでテレビからきた人のほう
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ニモーナ(2023年製作の映画)

3.3

ニモーナは映画内世界の神話にでてくる獣だが実態は子供。受け容れられると大人しいが疎外されるとむくれる。人から邪魔扱いされてニモーナはグレた。騎士団から放逐されたバリスターとコンビを組む。友達かどうか解>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

千と千尋の神隠しのクライマックスとその感動を今でも覚えている。

その川の名はコハク川・・・
コハクがわたしを浅瀬に運んでくれたのね・・・

もし千と千尋~を見ていない人にそのクライマックス部分だけを
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アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド(2021年製作の映画)

3.5

ダンスティーヴンスが美男のアンドロイド役。スティーヴンスは靴職人と魔法のミシン(2015)でもアンドロイドじゃないが美男代表みたいな感じででてきた。イギリス人だが新顔としてアメリカへ進出したThe G>>続きを読む

バード・ボックス バルセロナ(2023年製作の映画)

2.3

つまり主人公の男は亡くなった幻影の娘にそそのかされて、細々と生き延びている小コミュニティを見つけてはそれを壊滅に追いやっている──わけである。

なんでそんなけったいな話にしちまった?

作者兼監督の
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ズーム/見えない参加者(2020年製作の映画)

3.6

アメリカのストリーミングサービスでShudderというのがある。ホラー専門のNetflixみたいなものだと思うが、英語圏へ事業拡大しているものの、多言語へのローカライズはない。VPNを介さずにshud>>続きを読む

ギリ義理ファミリー(2023年製作の映画)

3.2

歴代007のなかで誰が?の問いをすると半分はコネリーになる。じぶんもそうだ。だが甘軽で非マッチョなロジャームーアがいいという人も一定数いる。またカジノロワイヤルからプロダクトがブラッシュアップされたの>>続きを読む

アングスト/不安(1983年製作の映画)

3.2

カルトになっていてカメラワーク、Erwin Lederの演技、ナレーション、サウンドトラックなどがプロパーから賞賛されている。
今ではカメラが小型化しブレ補正も進歩しているので身体にくっつけて顔を近接
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.4

奔放な女性の遍歴。

古い引例だが結婚しない女みたいな映画だった。
が、経年分表現は尖っていた。
女性もジルクレイバーグほど柔和じゃなかった。

その時、自分を輝かせてくれる男がすきになる女性。直感で
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.7

(コロナきっかけでお酒をやめたが)かつてはお酒を飲み、お酒を飲んでいるときここのレビューを書くこともあった。

飲むと気持ちが大きくなるのでそれは文にもあらわれた。
酔っているとたいがい文がなれなれし
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英雄の証明(2021年製作の映画)

4.5

別離/ある過去の行方/セールスマン/誰もがそれを知っている──を見たことがあるがいずれも進退や善悪の定まらないどっちつかずの状況に撞着して「じゃあどうすりゃよかったんだよ」と言いたくなるような人間の深>>続きを読む

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.9

ジョンウィックを書いている人がつくってHardcore Henryの演出家が監督したアクションスリラーというかアクションコメディ。

さえない中年、いけてない父親だがほんとは最強の暗殺者。最強の強はむ
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

3.7

The Gentlemenはガイリッチーのなかでもロックストック~やスナッチとおなじ文法をもったいわばガイリッチー原点回帰作品になっている。──そうだ。

登場人物が状況を語る構造でワルたちのたくらみ
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

5.0

パーティを組んで冒険に出よう。

エドガン(クリスパイン)のクラスはバード(吟遊詩人)。マンドリンのようなのをしょっている。武器にもなるが、演奏で仲間を鼓舞するのが本職。プランを決めるリーダーでもある
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.7

(ネタばれあります)
ヒルトンみたいなロゴマークの離島レストランホーソーンでの惨劇。

狩られる招待客とグルメ社会風刺と、じっさいのシェフによって監修された料理がでてくる饗宴の饗を狂と変換したい感じの
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.4

自分か身近な者がしななければ世界が終わるぞという話。
んなことあるわけないだろ──な設定だが怖かった。

それだけなら終末の恐怖に終始する話だったがKristen Cuiという子役がこれを混乱させてい
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.5

象徴的な映画はレビューしづらいものだ。ましてパルプフィクションなんて、たとえば漫画で主人公の映画好きを絵であらわしたいとき部屋にパルプフィクションのポスターを貼っておけば伝わる──みたいな現代の“映画>>続きを読む

スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

3.4

ダイアナ妃をクリステンスチュワートが演じているという映画の告知を見たとき、すこし驚いた。
(それはけっしてconsポイントではないが)スチュワートはおしとやかな感じでもなく、イギリス人でもない。
なん
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ブラック・ビューティー(2016年製作の映画)

3.3

売れている女優ベスと売れていない女優アンナが郊外で休暇を過ごす。

ストーリーをもっていくための性格とはいえリアルでもあった。
アンナは偏狭だが自分に無自覚、ベスは鈍感だが潜在的な優越意識をもっていた
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飛べないアヒル(1992年製作の映画)

3.6

弱小アイスホッケーチームを勝利へみちびくコーチをエミリオエステベスが演じている。さわやかなスポ根ドラマで2(1994)と3(1996)もつくられTVドラマ(2021~2022)にもなっている。じぶんが>>続きを読む

フレッシュ(2022年製作の映画)

3.5

プロモーション画像ではDaisy Edgar-JonesとSebastian Stanがいて、赤地にサイケデリックなゆがみでFreshとロゴされている。(filmarksのサムネで使われている手パック>>続きを読む

リトル・マーメイド(1989年製作の映画)

3.7

実写版リトル・マーメイドのキャスティングが論争になっているので見たくなった。
論争がなければスルーしてしまう映画だが俗物なので論争になった映画は見たくなる。
ところが実写版リトル・マーメイドはDisn
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フレーミングホット!チートス物語(2023年製作の映画)

4.0

エヴァ・ロンゴリアといえばラテンのアイコン的女優かつ成功したメキシコ系代表みたいな人だ。

TVシリーズやショートで監督業の経験があるが(長編)映画はこれが初めてだそうだ。

何度か言っていて、なんな
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

2.3

犯罪者の発言を庶民が見たり聞いたり読んだりすることがある。

ドキュメンタリーや裁判記録や事件記事などに記されているのを見てしまうからだが、なぜ彼らの言い分を見聞きしなきゃならないのか──と思う。
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.6

フレイザーの復帰と多数の賞で厚遇のThe Whaleだが批評家たちの評価は二分されている。

RottenTomatoes批評家の否定派の意見には──
チャーリーの悲しみに実体がない、食ってシのうとし
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スクリーム6(2023年製作の映画)

3.6

スパンみじかっ。
2022年にナンバリングのないScreamがあって翌2023年にこのScream VI。完全に混同してた。

話も人物相関図も覚えていないが、何にもわかっていなくても楽しめる快適なス
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.3

Aneesh Chagantyのデビュー長編のSearching(2018)はPOVの終焉かつ革新だったと思います。

ブレアウィッチプロジェクトやRECやパラノーマル~などが開祖になっているPOVと
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アンダーテイカー 葬る男と4つの事件(2009年製作の映画)

4.0

リテラシーとは感傷に敏感になることだと(も)思います。
露骨な叙情や泣かそうとする演出にたいして抵抗値をもつこと──いわばある種ひねくれた鑑賞眼のことをリテラシーというのだと思います。

とはいえ感傷
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決戦は日曜日(2022年製作の映画)

3.4

刑事になった同級生が(踊る大捜査線の)湾岸署のようすを「じっさい署内ってあんな感じなんだよ」と言ったのを覚えています。

カリカチュアとはいえ、つくりものの映像作品がじっさいの仕事現場のようすを、当た
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ブラッド・アンド・ゴールド ~黄金の血戦場~(2023年製作の映画)

2.8

SS親衛隊と脱走兵と農家の娘が金塊のからむ西部劇風な復讐劇をくりひろげます。
タイトルどおり血糊も多く、ひともばんばんしにます。非英語圏のNetflix作品らしい過剰さでした。

導入は(大げさに言う
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津軽百年食堂(2011年製作の映画)

3.3

そばといえばどこですか。

そばは食道楽にとって定義されやすい食べ物です。

そば通の数だけ一家言があるでしょう。

それゆえ見識を述べると「ちがうぞ、なに言ってやがるんだ」とおこられてしまうかもしれ
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0

スピルバーグ自身が描く、いわば“スピルバーグのつくりかた”。

原案はスピルバーグの妹のアンスピルバーグによって書かれたもので2000年よりも以前から構想されていたそうだ。
ただし逸話には両親に対する
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貪る。(2012年製作の映画)

3.0

vodで見つけたローバジェット映画。

マシニストのような妄想落ちホラー映画。

ローデス(Marta Milans)はエルサルバドルから米国へきた移民。
難病にかかっている息子の治療代をかせぐためレ
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