enさんの映画レビュー・感想・評価

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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

5.0

IMAXで観て良かった。自然と身体を揺らしたくなる心地良さ。
歌詞が日本語字幕ありなのも良い。派手な舞台装置がなしで、最高のパフォーマンスをみせるストイックさがあるが、それをサラッとこなしてるところが
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白石晃士の決して送ってこないで下さい(2023年製作の映画)

3.5

白石晃士監督としては珍しい直球のホラーだけど、クトゥルフ神話的な要素もあり楽しめる。
コワすぎ!最終作にもあるように、暴力的な男性による支配や抑圧からの解放がテーマにあるように感じる。

オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.8

優等生みたいな作品で面白ポイントが多く、さすがガイ・リッチーとステイサムのタッグ
ステイサムチームが危機的状況になっても、全く焦らない余裕さチーム全員のプロフェッショナルとしての仕事が輝く瞬間があり良
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.5

思うまま生きていきたいイーニドも、社会との折り合いをつけながら生きるレベッカも、社会に揉まれながら自分の楽しみを持ち納得して生きるシーモアも、それぞれみんな分かるし、どの顔も持って生きる自分もいるなと>>続きを読む

由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.5

ドキュメンタリー監督として、いじめによる自殺事件を追う傍らで、もう一つの顔である実家の学習塾でも許されざる事件が起きて...という感じで二つの軸が重なり合いながら主人公が葛藤する。
自分自身は正しく生
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.0

タイムループを通して主人公の目線、お気楽に見える上司の目線、舐められてる事務員の目線、無茶を言う顧客の目線が分かっていき、その振る舞いに色んな背景が見えてくる。
当初、主人公が目指していたキャリアや野
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

始まってすぐの戦闘シーンで、血反吐を吐くゴア描写があり、なんか暗そうな話が展開されそうと思ったが、だいたい合ってた気がする。ショッカーが世界征服を企てる悪というよりは、ショッカーなりに世界を良くしよう>>続きを読む

超・暴力人間 デラックス(2014年製作の映画)

4.5

この作品でも白石晃士監督ワールドの江野くんは健在で、江野くんが独特の語彙で処ぶる(しょぶる)、ジェイルとか話してて、聞く側は聞き返すけどもお前ら意味わかってんのか?みたいな態度でもう一回同じことを言う>>続きを読む

戦慄怪奇ワールド コワすぎ!(2023年製作の映画)

5.0

コワすぎ!の聖地シネマスコーレで、上映前の感謝祭への参加込みの思い入れ補正や集大成ってところも含めて最高だった。
市川の無敵感と珠緒師匠の圧倒的な強者の振る舞いとか、内省的な工藤、怪異への深い追求に惹
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.0

こんなん好きなんやろって試されてる感があるけど、そこに乗っかるとすごく楽しくて面白い。そして、髙石あかりさんの地で行くような演技が好き。
日常に殺し屋というギャップと、野原ひろしの嘘の名言とか奨学金と
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さかなのこ(2022年製作の映画)

4.5

さかなクンが世で活躍していることが映画と地続きになっているようで、登場人物のミー坊との関わり方、距離感が素敵だった。お母さんも良いし、幼馴染も良い。のんがミー坊役なところも最高。

N号棟(2021年製作の映画)

2.5

岐阜県の某所の心霊アパートを題材にしつつ、かなりアレンジの加えた内容で、予想を裏切る形での結末を迎えていた。あくまで予想を裏切ることに重きを置いているようで、そこに至るまでの過程や考察するには脳のリソ>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

4.0

商業的な側面が強めな中で、社会性について深く説く気概が良かった。劇中でも様々な問題があったけど、他者とわかりあうためにコミュニケーションをとって歩み寄って解決していくところが素敵だった。現実世界におい>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.5

地球に巨大な彗星が衝突する危機を、発見した学者たちがメディアに訴えるが、人々が利権や思想に本質を見失っていく様が笑えないけど笑ってしまう。
地球の滅亡前の人類ってこういう感じになりそうっていうところが
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しん次元!クレヨンしんちゃんTHE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜(2023年製作の映画)

4.0

クレヨンしんちゃんが3D化という、アニメだから成立していたフォルムがどうなるかを楽しみに観る。
ストーリーは、俗に言う無敵の人が超能力を持って社会への恨みを晴そうとする企みに野原一家が立ち向かうもの。
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.8

詳細を一切明かさないまま、妙に気持ち悪いけど気になるポスター1枚だけの求心力とジブリブランドで公開に踏み切る胆力たるや。そして、インターネットでネタバレを踏む前に観られて良かった。
詳細を明かすのは野
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呪詛(2022年製作の映画)

4.5

映画自体は2022年公開だけど、今年話題になった「近畿地方のある場所について」のように観るものも禁忌に触れているような展開で後味の悪さがある。土着信仰に、よそ者が軽々しく扱ったり荒らしに入ることの代償>>続きを読む

さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌(1992年製作の映画)

4.5

日曜の夕方にちびまる子ちゃんを観ている子供には攻め過ぎている内容で、さくらももこの作家としての核となる部分を垣間見た。大瀧詠一の曲から始まり、各所に歌謡曲とサイケな映像が散りばめられる映像的な攻めがあ>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

ケイコの息遣いが聞こえるような静けさと、日常を切り取ったように起伏のない話が良い。ある意味セオリー通りじゃなく、ケイコのように自分にも自分らしくいられる世界があることを思わせてくれる優しさがあった。

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.5

ネタバレ厳禁で前情報なしで観ると面白さがあがるし、公開当時絶賛されている理由も理解できるな。
配信開始と同時に観たので、そういう空気とは距離を置いたところから思うことは、映画だけど、映画のような奇跡は
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輪廻(2005年製作の映画)

3.0

Jホラーのフォーマットとしてお手本となるような演出と、捻られたプロットと優香の迫真の演技が光っていた。ラストシーンは怖さというシュールさが勝ってしまい、前世から引き継いだ業に対して直面した優香の悲劇に>>続きを読む

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

4.0

不快さへの挑戦とか、デイヴィッド・リンチっぽさとか、悪夢の体現みたいな月並みだけど、そう感じ取れるストレートさがあった。

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

4.0

音楽が好きになった原体験として、かっこいいし、気持ちが昂るからというシンプルさを感じられる。ロックはジャンルじゃなくてアティチュード

きっと、またあえる(2019年製作の映画)

3.8

邦題からもかなり、「きっと、うまくいく」を意識しているように大学生の青春もので、頑張れば報われるような明るいメッセージを感じる。自殺未遂した息子を励ますという重いテーマもあるけど、これに関しては正解は>>続きを読む

レスラー(2008年製作の映画)

4.0

私生活では家族を何度も裏切って、なんとか娘との信頼関係を修復しつつあったが、結局最後に残ったレスラーとしての生き様が放つ輝きが目に焼き付いた。
晩年のロッキーと似て非なる存在として強く印象に残った。

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.5

ウタの歌唱パートをAdoが歌い、楽曲提供者の顔ぶれからの気合いが入っている。ウタの話題性だけでなく、本編で謎に包まれているシャンクスの出自が垣間見えたりと、色々バランスが良かった。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

5.0

最小のコミュニティである家族内の問題と、世界の危機との対比、目の前の税金に追われる主人公と、拾われなかった可能性たちがマルチバースの概念にマッチしている。
今の自分自身を愛したり肯定する力を感じたし、
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ディック・ロングはなぜ死んだのか?(2019年製作の映画)

3.5

友達のディックが死亡したことが、バレるのは時間の問題でジークとアールの足掻きが見てられない。足掻きたくなるほど、ディックの死因が情けないけど、友情よりも保身に走る男二人がもっと情けない。
ジークの嘘を
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釣りバカ日誌(1988年製作の映画)

4.0

ちゃんと観たことはないけど、お調子者だけど憎めなさで愛される平社員の浜ちゃんが、社長のスーさんと釣りを起点に立場を超えた友情を描く話をフォーマットに、各シリーズで悩みごとが異なるくらいの認識だったけど>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.0

SNSやYouTubeの発展は、バカが可視化されただけという言葉も聞くことはあるけど、周りに自分を見せて何かしらのフィードバックがあるため、熱を上げやすく良いも悪いも勢いを加速されていることもあると思>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

4.0

観る前は想像で、夢の移住地にやってきた移民がその土地のルールに縛られて苦しむような話だと思っていたがそうじゃなかった。周りには親切な人もいるし、家族内の問題も良いも悪いもありつつ、何かしら前に進んでい>>続きを読む

スパイラル:ソウ オールリセット(2021年製作の映画)

3.5

SAWとのつながりは、ジクソウが象徴として出てくるくらいにしか感じなかったけども手法にはSAWイズムを感じる。同じ内容でジクソウのワードが出てこない話だったら、SAWのパクり?と言われる程度には完成度>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

4.0

タイムループものとして、斬新だと思ったのは主人公がかなりの回数をループしてて、ほぼ全てのことを楽しんで半ば悟りを開いている状態からのスタートだということ。タイムループに陥った3人が至る境地が三者三様あ>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.0

キャシーが毎夜、世直しする大義を感じるが、いつか逆上した相手からの深傷を負うことになるのではと少しハラハラした。そのハラハラのまま、行き着く先には今まで傷つけられてきたものへの、報いと爽快感がある。>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.5

映画を観終わって、まずシガニー・ウィーバーを検索しましたね。観賞後に少女のキリを演じたことを知ってなお驚く。
パンドラを構築するグラフィックとそこに息づく生態系の作り込みに没入する。アバター化した大佐
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チョコレートな人々(2022年製作の映画)

4.5

多様な人々が働く久遠チョコレートと、社長の夏目さんの17年を追ったドキュメンタリー
夏目さんからは信念と大義を感じて、描いた理想に対して真摯に向き合い、一つ一つ実現させていく過程を観る。様々な現場に赴
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