たわらさんさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)

3.3

"良い"ヤンキーによるスポ根。マガジンって、非力だけど根性ある主人公が強者に気に入られる作品が多いですよね。実写化することでクソ迷惑極まりない集団なのが浮き彫りになったのがシュールで面白かったです。た>>続きを読む

青の炎(2003年製作の映画)

4.1

ところどころ物語に粗はあるものの、舞台や音楽、画角による演出により不思議な魅力がある。殺人に突っ走る無鉄砲さと耐えられない罪悪感を入り混じった青さをニノは上手く表現されていた。余談だがFilmarks>>続きを読む

天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

4.2

似たようなストーリラインである大友作品の『スチームボーイ』と比較しても本作の魅力はなんだろうか。それは宮崎駿が作る画の楽しさとキャラの躍動感であろう。物語はシンプルなボーイミーツガールと冒険譚であるの>>続きを読む

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

3.7

『SKY MISSION』と『アクアマン』を製作してホラー作品に回帰したジェームズ・ワン監督だが、本作は騒がし過ぎる。『死霊館』シリーズのようなひたひたと迫る正統派なホラー要素は薄く、『SAW』のよう>>続きを読む

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

3.9

統合失調症の少年に軸を置いた物語ではあるものの、本作のテーマは普遍的である。誰もが1人で生きていくことは困難であるのだが、自分が弱っている時に誰かに身を任せることは引け目を感じてしまったりと意外にも難>>続きを読む

ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)

3.3

古典ファンタジーであり、剣と魔法を軸にした勇者の冒険は指輪物語をベースにしているであろう。直近だと『DUNE』にも抱いたが、現代で見るには物語の単調さは否めない。本作はさらに登場人物に人間的な魅力は感>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

2.5

細田作品の全般に言えることだが現実に即したデザインや設定なのに、生々しい虚偽を堂々と投入してくるため、とてもちぐはぐしていて気持ち悪い。ルッキズムや家族性などの価値観、仮想世界の描写もアップデートされ>>続きを読む

ニセコイ(2018年製作の映画)

2.7

小学生が抱えるような苦悩や恋愛劇に共感性は皆無であり、実写化することで可笑しさを加速させていた(役者が高校生にみえなかったり)。集中力が乏しい視聴者のためにテロップやフレームを多用する新設設計は素晴ら>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.5

家族の共生に心が温まる中で、そこに潜む強制による閉塞感が生じ得るのも家族なのであろうか。これは家族に二面性があるのではなく、いずれの人間関係においても独りよがりでない対面に合わせたコミュニケーションの>>続きを読む

キャロル(2015年製作の映画)

3.8

なんら変哲のない不倫劇ではあるのだが、時代性を考慮した画作りや美術、価値観を徹底しているため観れる面白さがある。テレーズの成長譚でもあり、ラストは終わりではなく新しい始まりさえも感じさせる。

"Fl
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.5

ストーリーはシンプルで大味であるため期待すると損。敵との緩い対決や、どこから観ても問題ない物語構成から察するに集中力を要さなくても観れる配信向け映像作品という印象。

着信アリ(2004年製作の映画)

3.3

90年代後半から00年代前半の電子メールやインターネットのアングラ感が不気味であり、当時の薄暗さを切り取ったものかと思いきや、パワー系霊現象を起こす少女の物語であった。結局ホラー作品もその時代に味わう>>続きを読む

コンジアム(2018年製作の映画)

3.5

ホラー映画の粛清対象は大学生から配信者へと移行している時代の移り変わりよ…。個人的な感性として、共感できない軽薄な登場人物より子供などの純粋な子が理不尽に合う方が恐怖感は増す。ラスト15分までは割と退>>続きを読む

呪詛(2022年製作の映画)

4.3

プリキュア映画のような参加型映画をホラーに落とし込み、よくもまぁ邪悪に描いたものだ。没入感があるほど恐怖体験は増すのが通例であるが、少なからずシアターと観客には距離を有している。その距離を取っ払うこと>>続きを読む

フラクチャード(2019年製作の映画)

4.1

常にどんよりとした空気で物語が進行していき、病院でのやりとりも不気味さと恐怖を醸し出しているため雰囲気たっぷりのお化け屋敷ムービーに近い。途中から信頼できない語り手へと変化し、陰謀論であってほしい感情>>続きを読む

キャラクター(2021年製作の映画)

3.6

「キャラクターを描けていない」という作中の台詞を皮肉する本作のリアリティの無さ。成功と罪悪感に苛まれる漫画家の軸を通すだけで面白くなるのに、重要なところは省略して(省いてはいけない)ポンコツ警察に尺を>>続きを読む

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.7

マフィア界隈で"ペンキ塗り"を遂行していった男の一生を紡いだ一作。20世紀(はるか昔から)に誇示してきた男っぽさの終焉を感じさせる。領地取りによる屍の上に立った末に残るのは孤独と悲壮感であり、今際の際>>続きを読む

カンフー・パンダ(2007年製作の映画)

3.5

ストーリーは単調であるため面白みに欠けるが、キャラクターの質感やカンフーアクション、細かいキャラの動きに目を見張るものがあり流石のドリームワークス。

愛のコリーダ(1976年製作の映画)

3.8

エロスとタナトスという相反する生の衝動と死の衝動が入り混じった欲望を表現した一作。純愛も突き詰めたら狂気へと変換されるのではないかと思わせるほどエネルギーに満ちた作品であり、欲望の臨界点に達した人間が>>続きを読む

宇宙戦争(2005年製作の映画)

3.3

『マイノリティ・リポート』や『オール・ユー・ニード・イズ・キル』に並ぶSF×トム・クルーズ作品かと思いきや、割と古典的なパニック作品であった。あざといが車に襲い掛かる愚かな民衆のくだりは最高。ただ子供>>続きを読む

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

4.2

理想に縛られた男女による寓話であり、シンデレラの延長にある物語ではないだろうか。前半の明るく幸福感に溢れた物語が反転して毒が侵食していく様な気持ち悪さが良い意味で恐ろしい。小春は一連の被害者かと思いき>>続きを読む

ティム・バートンのコープスブライド(2005年製作の映画)

3.7

ティム・バートンのキモ面白いファンタジーもアニメになれば、浮き上がった感じはなくとても馴染んでいる。ヴィクターのヘタレっぷりは目に余るが、健気なエミリーと幕引きが素晴らしさに一見の価値あり。

ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

3.5

人間の弱みが秀逸に描かれた2003年版から毒気は抜かれて健全な青春映画となり、"良い話"になってしまう。本来の「虎」を再解釈して障壁を越えていく普遍的な物語へと変換させていたが、過程とご都合的な展開が>>続きを読む

ホステル(2005年製作の映画)

4.0

『プロミシング・ヤング・ウーマン』のような社会性に物理的なゴア描写を足した作品かと思いきや、正義を持ち合わせていない拷問殺人クラブという悪趣味を全開にしたただのホラー作品であった。復讐が成就される展開>>続きを読む

ドラゴンボール超 スーパーヒーロー(2022年製作の映画)

4.6

人造人間編のリテイクでもあり、鳥山明テイストのドラゴンボールが詰まった一作。価値観が揺れ動く人造人間との共闘、理にかなう覚醒の一連は、人造人間編の腑に落ちなかった点や理想の展開として本作では体現してく>>続きを読む

バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

3.2

トイストーリーシリーズの魅力は多彩なキャラの葛藤であり、本作はバズ以外に焦点を当てていないため物足りなさがある。バズの心境が一人で抱え込むマインドから仲間を信頼する変化が主軸にあるわけだが、今さらそん>>続きを読む

地獄の花園(2021年製作の映画)

2.8

OLの日常にヤンキーのエッセンスを加えた非日常の可笑しさを描いた作品だと思っていたら、ヤンキーを軸にたまにOLを足した作りだがOL要素は皆無に近い。本作に限らないことだがヤンキーもの自体に魅力は感じな>>続きを読む

ドラゴンボール 最強への道(1996年製作の映画)

3.2

リメイクをしようとした新劇場版シリーズだが、1作目で頓挫してしまった模様。はっちゃんのくだりを膨らませてくれたのは嬉しいが、人造人間を爆破させた覚醒は既視感が強いと同時に感動の押し売りがキツい。尺があ>>続きを読む

ドラゴンボールZ 龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる(1995年製作の映画)

4.0

原作では描かれることなかった青年トランクスの剣にフォーカスしたり、悟天に対する悟飯のようなトランクスの兄的存在を用意してDBの劇場版の割にはドラマが充実している。DB超の未来トランクス編同様にトランク>>続きを読む

イージー★ライダー(1969年製作の映画)

4.0

60年代に過激化していたヒッピーへの排他的な様子がまじまじと描かれていて、一種のドキュメンタリーである。自由の国と謳っていたがその真実は個人の自由を奪い、正義を建前にしたベトナム戦争は作品公開から記憶>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.6

壮大な世界観と胸を躍らされる設定の割にはこの第一章は地味で冗長な印象を覚える。本作が後にstar warsや風の谷のナウシカなどへと影響を及ぼした始祖ではあるものの、本作をベースに味付けした作品が増え>>続きを読む

ドラゴンボールZ 超戦士撃破!!勝つのはオレだ(1994年製作の映画)

3.5

サタンを軸に物語が展開してヒロイン枠が18号という異質な作品で新鮮。Zは完全悪の強敵と戦うことが多かったが、本作は『魔神城のねむり姫』と近いファンタジータッチに仕上げており、悟天とトランクスを活躍させ>>続きを読む

ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない(1994年製作の映画)

3.4

キッズ2人を主軸でビーデルをヒロインに据えた世代交代が感じられる。ブロリーも登場が早い割にはだらだらとプロレスをしているので緊張感が無く、ブウ編のコメディ描写も悪い方向に変換されている。親子かめはめ波>>続きを読む

ポーラー・エクスプレス(2004年製作の映画)

3.2

聖夜の不思議な体験。何かしら不平不満を抱えていた子供たちが改善される物語なのだが、 変化の描き方が下手で洗脳とも捉えられる。ファミリー映画として比較してもDisney作品ほどの高揚感はなく、だからとい>>続きを読む

HUSTLE ハッスル(2022年製作の映画)

3.7

スカウトマンと持たざる者の絆を描き、持たざる者がスポーツに励んでいく様は『幸せの隠れ場所』を彷彿とさせる。『ロッキー』のオマージュにクスッとしつつ、王道の展開ながらバスケ愛に溢れた一作。

ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦(1993年製作の映画)

3.9

変身する超サイヤ人(同族)が敵というプレミア感もあるのに、独特な台詞回しやムキムキな饒舌キャラなどカルト的な人気を誇る本作。他の劇場版に比べて長尺であるためバックボーンや設定がしっかりしているのだが、>>続きを読む