映画村長さんの映画レビュー・感想・評価

映画村長

映画村長

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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.4

最高のヒーリング映画。
鑑賞後にすぐ原作を読んだが、原作へのリスペクトと翻案が本当に見事。「プラネタリウム」要素が原作に無いことにとても驚いた。
人と人との距離感を惑星に置き換え、「夜」に価値を見出し
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映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(2024年製作の映画)

3.6

「音楽」に真摯に向き合った、映画館で観るべき映画。ここ数年のドラ映画では南極カチコチに次ぐレベル。
少し余計な描写が多く、90分にまとめられたような気がする。設定と舞台が少しゲームっぽく感じた。ゼルダ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

IMAX初体験!!
最高の体験でした。会話劇メインだが合間の「音」と「光」に圧倒され、あっという間の3時間。
お仕事映画として無類に「面白い」。そして同時にその「面白さ」に日本人として苦虫を噛むような
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.7

ミステリーであり法廷劇であり倦怠夫婦ものであり少年の成長物語であり…。アカデミー脚本賞も納得の重層的なクオリティ。

圧巻の口論シーンは、男女逆転した現象が全世界で行われているのだろう。我々男性にその
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.7

前評判通り、本当に凄かった…。「生きる喜び」をしっかりアニメーションで表現している。それと対比的な冷たい戦争描写。
ラストの校長とトットちゃんの対話が序盤との対比になっていて、しかも背景がまさに「あの
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.8

Netflixにて鑑賞。
評判通り超良かった!王道お仕事映画。創作者の「(誰かに)刺され」という切実な想いがしっかり描かれることって、意外に少なかったかもしれない。エンドロール後も最高!
『見えない目
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

『THE FIRST SLUM DANK』鑑賞。
満足満足!!井上雄彦の脳内を忠実に再現したような映画!
ただでさえ原作が最高なのに、しっかりと「宮城リョータの物語」として映画的な一本の軸を貫いている
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窓辺にて(2022年製作の映画)

4.2

フルーツパフェのように贅沢な映画。
オードリー若林が「自分の心のボンネットをよく見たから、他人のボンネットの中が気になって仕方がない」と言っていたが、まさに稲垣吾郎演じる主人公が他人のボンネットの中身
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.3

見逃していたのでBLACKSUNきっかけで鑑賞。
超面白いやんけ!!なんか前作と比べて否定的な意見が多かった印象があるが、題名通りレベルが上がっている印象。昭和から平成の過渡期に、昭和の残党であり、ヤ
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

3.7

往年の『プライベートライアン』や最近の『1917』に引けを取らないリアルかつ残酷な戦場描写。しかしそこに描かれるのはカタルシスなど物語的な感動でもなんでもない「理不尽さと不条理さ」。ラストに流れる文章>>続きを読む

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.5

うおー!超面白い!!非常に良質な演劇を観た!開始2分から食い入るように観てしまった。狭い空間と限られた人員を使う手法は一昔前の三谷幸喜作品を彷彿とさせる。これもっと話題になって売れなきゃ困る!
唯一ツ
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星の子(2020年製作の映画)

3.9

芦田愛菜演じるちひろが社会と家庭の狭間で苦しむ様子は『コーダあいのうた』の主人公を彷彿とさせる。どちらにも属しきれない境界人としての苦しみ。
そして大友康平との修羅場、今日本中で起きてるんじゃなかろう
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.5

最小限のセリフと雄大な自然に引き込まれつつ、常に「ねっとりとした不穏」を感じる映画。アダも可愛いんだけど、やはりどこか不気味。
そんなホラーテイストの中、ツッコミ不在の食卓を囲むシーンはシュール過ぎて
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.0

『燃ゆる女の肖像』Netflixにて。
ワンカットワンカットが絵画のように美しい。女性3人のあの生活、ずっと観てられそう。最後の別れのシーンは痺れたが、ラストの2つのエピソードの巧みさたるや…。一昨年
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パターソン(2016年製作の映画)

3.8

まったりとした日常。しかしその日常は詩のように韻を踏んでいる。まさに一編の詩のような映画。永瀬正敏が謎すぎるが魅力的すぎる。アダム・ドライバーと並ぶ姿が異質な雰囲気だがずっと観ていたい心地よさ。よかっ>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.4

凄まじかった!!
「観た」のではなく「体験した」と言ってもいい映画。正直最近観たどの映画より恐ろしかった。
そして、差別に対して「理解を求める」シーンは思わず涙が出た。

テロリストたちは本当に恐ろし
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アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

3.3

美しいショーを観たような感慨。開始10分で既にハッピーエンドの雰囲気だが2は「真の幸せ」を突き詰めた物語。オラフの言う通り「何も変わらない」ことが幸せなのだろうか。エルサにとっての幸せはなんなのか。ト>>続きを読む

七人の侍(1954年製作の映画)

4.5

観てないことがコンプレックスでした。やっと観た。
全てのエンタメの基盤と言ってもいいかもしれない。とてつもないアクション。気高さと醜さが描かれる人間ドラマ。少しのロマンス。政治や社会の理不尽さ等々…。
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メランコリック(2018年製作の映画)

4.4

自分とほぼ同い年の人たちが作ったというだけで応援したいが、それ以上に素晴らしい映画。「冷たい熱帯魚」的でありながら、微笑ましく笑ってしまうハートフルコメディのようでもある。「殺し」の話だが全ての「仕事>>続きを読む

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

2.8

んー、蛇足かな…。原作ではこの作品こそ本編なんだが、青春とホラーをいい塩梅でマッチさせた前作の感動には遠く及ばない印象。前作でわりとみんなトラウマと向き合っていたので、また乗り越える展開をやられてもな>>続きを読む

アス(2019年製作の映画)

3.8

笑えるB級ホラーの雰囲気を纏った社会派映画。町山さんの解説を読んで色々納得。寓意に溢れた画づくりも素晴らしい。
スマートスピーカーでここまで笑ったのは初めてだ笑

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.2

これを映画館で観なかった俺は馬鹿だ…。
原作小説も無類に面白い。しかしその面白さを再現、いや超えていこうとする姿勢が素晴らしい。原作では割とサラッとした本選を最高潮に持っていく展開も非常に良い。無駄な
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シャザム!(2019年製作の映画)

3.8

こういうのは失礼かもしれないが、非常にMCUっぽいDC映画だった。孤独な少年が成長し、帰るべき場所に帰る話。スーパーパワーの描き方も楽しい。終盤の展開も熱かった!
ヴィランも主人公と鏡像なのがよかった
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.3

バッドトリップが続くような映画。アリ・アスター監督は世界で1番人を不快にさせる映画を撮るのが上手い監督だ。(褒め言葉)
カメラワークや音楽がとにかく観客を不快にさせる。怖いというより不快と言った方がい
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初恋(2020年製作の映画)

3.8

役者の演技が素晴らしい。ベッキーは不倫騒動あってこその壊れ演技。最高だった。
染谷翔太と大森南朋のダメダメバディのダメダメ計画も、観ていてすごく楽しかった。内野聖陽のヤクザっぷりも最高にカッコいい。
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火口のふたり(2019年製作の映画)

3.5

アジア版「ビフォアサンライズ」と言ったところか。ただ「ビフォアシリーズ」のような甘く爽やかな展開ではなく、性愛が前面に出されている。最後の展開には驚いたが、ちょっと唐突な印象。

ウィーアーリトルゾンビーズ(2019年製作の映画)

4.6

ちょうど『ねほりんぱほりん』で「東日本大震災で家族が行方不明の人」をやっていたが、近いものを感じた。父が津波で行方不明でも涙が出なかった。周囲には冷たい人間だと思われてしまうつらさ。おそらく無意識の防>>続きを読む

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

4.6

自分の人生を肯定できる映画。
大人になるって、脳内ではこんなに色んなことが起きてるんですよね。

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

4.5

エックスメンに思い入れは無いが、猛烈に感動した。『レオン』を上げる人も多いが、私は『メタルギアソリッド4』の雰囲気を感じた。ドラマ性はこちらの方が上だが、ボロボロになったおじさんが頑張る姿というのは俺>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

4.0

静かだが人生を感じさせる物語。
言語とは思考とは、人生とは。色んなことを考えさせられた

おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)

4.0

不評だけど、割と好き。
おおかみ子どもが主人公のようで、その実『そして、母になる』というような作品。

サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.4

『ぼくらのウォーゲーム』の完全焼き直し。完全なる下位互換の作品で残念。

アナと雪の女王(2013年製作の映画)

3.9

歌の力が尋常じゃない。

荻上チキの解釈は本当に素晴らしいので、一見の価値あり。

君の名は。(2016年製作の映画)

3.6

面白い展開の幕の内弁当。

ただ、青春物語なのに主人公2人の精神的成長がわかりにくいのが残念。

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