新潟の映画野郎らりほうさんの映画レビュー・感想・評価 - 26ページ目

新潟の映画野郎らりほう

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アメリカン・ハッスル(2013年製作の映画)

4.5

【完全無欠】


9:1分けに苦心するベイルで幕開くつかみ最高のオープニング。 「世界にひとつのプレイブック」の情緒不安を更に発展させたかの様な 各主要キャストの惚れ惚れするパフォーマンスと、的確に確
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

4.7

【資本主義の歪み】


極論だが 大衆の消費欲を喚起する事で成り立つ資本主義のメカニズムに於いて、好景気とは大衆の欲望が強烈な高まりに達した事を意味する。 その欲望の高まりは人の心に歪みを生み出す…。
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アメリカン・ギャングスター(2007年製作の映画)

3.8

【'70年代米時世を反映した正悪概念】


俳優の演技を堪能させつつ 細部ディティールに目配せし、最終的にドラマ主体へと帰結する ~ これこそアメリカ映画の最良の部分だろう。

異なる二者を錯時させ
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ディープ・インパクト(1998年製作の映画)

4.3

【世紀末ディザスターの良作】


VFX技術が飛躍的向上を遂げ 説得力ある映像表現が可能となった20世紀末に、雨後の筍の如く頻出したディザスタームービーの中でも 特に良く出来ていた一本。
当然 スペク
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アルマゲドン(1998年製作の映画)

2.0

【イベント羅列の記号的紋切り映画】


同時期公開にして同一ワンラインを持つ『ディープインパクト』とは似て非なる終末ディザスター。

『ディープ~』で顕著だった『VFX主体映画でありながら VFXに過
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ねずみ物語 ジョージとジェラルドの冒険(2007年製作の映画)

2.0

【友と理解】


「シナモンtheムービー」併映ジョージ&ジェラルド。

これもサンリオのキャラクターなのだろうか。知識の無い私には不明(^-^?

シナモンよりは対象年齢を上げているらしく、動画レベ
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シナモン the movie(2007年製作の映画)

2.0

【しなもおぉん】


サンリオらしくキャラクターの可愛いらしさは流石♪
普段の日常生活上で『わぁい』等の言葉を失った30代男性の口元に再び『わぁい♪』を呼び戻す可愛さ満載作品。
低年齢層向けのシンプル
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夜と霧(1955年製作の映画)

5.0

【地獄】


600万の死者…現実味希薄な[数字で表された悲劇]が現実のものとして浮び上がる。 地獄に落された人達の苦しみと その人々を地獄に追いやったのも また[人]であるとゆう主題は、数々の愚行を
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柳と風(1999年製作の映画)

5.0

【緊迫感ある愛おしい繊細さ】


端的に言えば[硝子を買って来るだけ」の作品で 人物、構成、ストーリー等 驚異的飾り気の無さだ。
シンプルに加えて極めて最小限であるにも拘らず、時限による焦燥感や 曖
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忍たま乱太郎 夏休み宿題大作戦!の段(2013年製作の映画)

1.2

【寒いギャグとアクションだけ】


こりゃダメだυ

前作で松方弘樹、寺島進、谷原章介等ビッグネームが演じていて味があった大人キャラクター達が、なんと本作では総て無名俳優でキャスティングしなおされてい
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忍たま乱太郎(2011年製作の映画)

2.5

【滅茶苦茶がイイ感じ】


加藤清史郎君ら ちびっこ達はひじょうに可愛く、大人の俳優達は特殊メイク&エキセントリックな演技全開、そしてそして 笑えるのか下らないのかの微妙な線をついてくる三池演出の振り
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20世紀少年<最終章> ぼくらの旗(2009年製作の映画)

2.3

【同世代記憶に固執した世界を作った浦沢自身の揶揄】


『最終章』単体としてではなく三作品総じての感想。


1970年近辺への極端な固執を見せる特異なSFエンターテイン~、といった印象で 科学万能幻
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20世紀少年<第2章> 最後の希望(2008年製作の映画)

2.0

【ディティール類全般が弱い】


既に『第一章』に於いて その登場人物数は過多であったが、続く本作『第二章』では更なる新キャラクターが頻出しており《各々キャラの本音と建前の二層心象を読みつつ それら膨
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20世紀少年 <第1章> 終わりの始まり(2008年製作の映画)

2.0

【謎のスパイラル状態】


60~70年代の世相・社会風俗を掬い上げつつ、膨大な人物と 複数の時と場所で起こる事象をうねる様に収束させてゆくストーリーテリングは やはり浦沢原作の持つパワーを改めて思い
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カノジョは嘘を愛しすぎてる(2013年製作の映画)

4.0

【多くの惜難点を越え光り輝く歌唱】


恋の抒情性を高める美しい撮影と繊細な照明。 クリエーターを苛む商業主義と作家性との相剋と、消費文化と化す現代ミュージックシーンへの危惧。 そして主演大原の愛らし
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そのときは彼によろしく(2007年製作の映画)

1.2

【ド直球で飛び切り綺麗なお話】


難病。 幼き日の友情と恋。 人の好意に気付かぬ鈍感極まる主人公といった[お約束の内容]を 長澤・山田の両スター起用で描けば大ヒット間違い無し、といった浅い意図が透け
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モールス(2010年製作の映画)

2.0

【答え合わせ映画】


『おい、女の子』

これは主人公男児を侮蔑する虐めっ子の言葉だ。 ~性徴が遅れ「男らしくない」主人公を「女の子」呼ばわりしているのだ。
確か「僕のエリ」では 長髪華奢中性な体
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ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

4.6

【雪の様な清浄と、噎せる様な性の蠱惑】


主人公男児は初登場場面からパンツ一枚で、その後も華奢な体躯を曝し続ける。 着衣では女児と見紛う長髪華奢中性な彼を、私はそのブリーフによって男児と認識する。
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ラフ ROUGH(2006年製作の映画)

3.1

【例えるなら水着写真集の様な健全お色気映画】


長澤まさみ万歳☆ もう一度言っちゃおう、 長・澤・ま・さ・み・バ・ン・ザ・イ(^o^)/

夢や恋、挫折と葛藤、自己限界打破の『青春映画』の体裁を一見
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涙そうそう(2006年製作の映画)

3.1

【にいにいぃ~(^o^)/~】


仲の良い兄と妹のお話。

イケてる妹が久しぶりに帰ってくる(^-^! 否、久しぶりに帰ってきた妹がイケてる妹になっていたのだろうか? 兄にとってはおそらく後者だろう
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あしたの私のつくり方(2007年製作の映画)

4.0

【若者の真自己への到達】


若者の自己認識への疑念と葛藤、真の自己への到達を 現代ツール=携帯を介在に深く痛く美しく描く。 携帯が単なる小道具的扱いではなく 映画的演出/彩美性へと見事に昇華されてお
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明日、君がいない(2006年製作の映画)

4.0

【若さの私性、詩性、 死性…】


この題材はこの手法しか有り得なかったろう ~ そう言うに足る主題/構造の関係を見た。
複数キャストを一人称交差し人物相関的全体像を構成。 特殊シークエンス挿入で各
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ストリングス 〜愛と絆の旅路〜(2004年製作の映画)

4.6

【人形に感情の変遷を見た】


素晴らしい。 [マリオネット]である強みを最大限に活かし、弱点を逆手に取った世界設定が見事だ。
文字通り人形達の生命線と言える《糸》を《命》とし 命の可視化を行う事で、
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マイティ・ハート/愛と絆(2007年製作の映画)

4.6

【実→映画→実再回帰/リアルリンク】


ビッグネーム:アンジーを起用しつつも一人浮く事も無く 多くの無名俳優と同格の位置付けを与え その上で彼女の強靭な演技を殺さずに昇華させている。
密着ドキュス
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マイケル・ジャクソン THIS IS IT(2009年製作の映画)

5.0

【MAN IN THE MIRROR】


表現の高みを目指す者達のバックステージドキュメンタリー…。
或いはMTV時代を開き ハリウッドミュージカルに引導を渡した筈の男に、アステアやらウェストサイド
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ムーンウォーカー(1988年製作の映画)

2.5

【MJ流究極的映画敬愛】


驚異的臨場感を誇る冒頭ライブでの「マンインザミラー」や、青年期以降での数少ないカバー曲にして原曲以上の冴えを魅せる「カムトゥギャザー」、かねてより伺えていた映画への偏愛
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ブラインドサイト 〜小さな登山者たち〜(2006年製作の映画)

4.0

【高峰は自らの心の内に】


盲目の子等がヒマラヤに挑む姿を追うドキュメントだが 常に下山か前進の『二者択』を迫られる[極地緊張]がサスペンスを生み、事の成り行きを見守るだけでも十分見応えがある。
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ブラインドネス(2008年製作の映画)

4.1

【盲目・暗黒故に見えるユートピア】


都市機能・市民生活が崩壊した極限状況下で、人の暗部が強烈露呈するSF作品。 VFXを極端に排したSF世界構築等は リアル派のメイレレスならではで、周辺状況をも
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一命(2011年製作の映画)

4.7

【伽藍堂~理論武装で自己正当盲信の多数準拠同調者】


イラク邦人人質誘拐で国内に吹き荒れた『自己責任』とゆう名の大バッシング。 或いは震災後『天罰』『我欲を洗い流せ』と口にした某都知事への一斉詰問・
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余命(2008年製作の映画)

1.5

【狭義の中に広義こそを説くヒューマンドラマ】


乳癌治療と出産の究極二択とゆう 特異状況の狭義を扱いつつも、その本質は「子を産み 母になるとゆう とかく当たり前視しがちな行為が いかに命懸けで崇高
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戦争と平和(1965年製作の映画)

4.9

【映画のエベレスト】


観賞中何度驚嘆した事だろう、何度涙した事だろう、そして一体何度鳥肌立ったんだ。
ナポレオン進攻期のロシアを舞台に、貴族・農民・老若男女種々様々な人々のありとあらゆるドラマを描
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戦争と平和(1956年製作の映画)

2.9

【超速粗筋映画】


トルストイ原作世界文学最高峰のヘップバーン主演ハリウッド映画化。

ロシアを再現した大規模セットや、エキストラと馬を大量投入した対ナポレオン軍との大決戦等、迫力と規模に圧倒される
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エル・スール(1982年製作の映画)

5.0

【…大好きなパパ…】


絵画にも似て…、-one shot-の映画的時空の中を 光と影の階調が変遷してゆく…。 = 父に対す幼少期の絶対的憧憬から、思春期の理解し難い存在へ~。 点在するミステリ
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

5.0

【イノセンスを介し届く至宝】


落陽を背に焔との戯れ…、一面の荒野…、暗闇に浮かぶ顔…。
黄金色の陽射しに照らし出される映像群は 尋常ならざる階調の色合いを有しており、全ショット antiqueな絵
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