白石和彌監督作の『孤狼の血』(原作:柚月裕子、製作:東宝、公開:2018年)を観る。エッジの効いた暴力シーンと、かつ暑苦しい情愛が解放される話まわしが、暑い夏にかえって向いていて、胸をすかっとさせる。>>続きを読む
事務所でも中堅の建築家として働くイ・スンミンに、ある日大学の同級生であったというヤン・ソヨンが訪ねてくる。卒業後に裕福な医師と結婚したというソヨンは、スンミンに昔に約束をした自分の家の設計を頼みたい>>続きを読む
竹内里紗監督作品。女子高校の陸上部での物語。夏休みを前に代替りし、新任の部長となった新田舞(山田由梨)。エースとして活躍する梅本みちる(飛田桃子)。新田は生真面目な性格からかその任務に思い詰め、一方で>>続きを読む
いやー、「イコライザー」など宇多丸氏曰く「ナーメテーター」好きなら、必ず観るでしょう、『ジョン・ウィック』第三弾『パラベラム』。意味不明な、殺し屋結社の世界が劇中爆裂。初回はロシアン・マフィア、前回>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
48歳の中年女性で、著名なドキュメンタリー映画の作家であり、大学でも教鞭を取っているジェニー。彼女がある日、母親からジェニー自身の13歳の時の日記を見つけたとの電話を受ける。13歳の時、ジェニーは乗>>続きを読む
宇多丸氏曰く「80点満点中85点」という評価もむべなるかな。韓国ノワールのファンにとって、見たいというものをこれぞとばかりに見せてくれる映画。マ・ドンソンの圧倒的強さと暴力。映画のストーリーテリングの>>続きを読む
パキスタン系移民の出身である、コメディアン、クメイル・ナンジアニの自伝的映画。『その名にちなんで』の鑑賞直後に、視点を変えるために観たのだが、ラヒリらより若い世代の、今のアメリカらしさを体現した素晴>>続きを読む
売れっ子グラフィックデザイナーの黒人青年カーターと貧困層出身の白人警官メルク。カーターは一夜を共にした女性ペリーの家から、愛犬の待っている自宅に戻ろうとする際に、メルクに荷物検査を求められ、その際に>>続きを読む
ジュンパ・ラヒリの原作をミーラー・ナイールによる映画化によって語られる、インド系アメリカ人家族二代の物語。二世代目を代表するラヒリによる異国感たっぷりの叙情的リアリズムは、インド系一代目を代表するナイ>>続きを読む
とにもかくにも、めくるめく映像と圧倒的な物語(!?)展開に圧倒される。いや、よくスポンサー、こんな映画作ること許したなぁ、またこれを完成させるだけ、よく日本の観客を信じたなぁ、と感慨深く思ったり。>>続きを読む
ジェイク・ギレンホールとアン・ハサウェイとが、セフレでやりまくる映画と聞けば、そりゃあ観るでしょう!一度は観たくないですか?
冗談はさておき、物語は1996年、バイアグラ販売開始前の製薬会社フ>>続きを読む
ケン・ローチ作品はこれで10作ほどになるのか。実直なつくりと、明確なメッセージ性とで、いつにしても安心して観ることのできる作家である。しかも、本作品はカンヌのパルムドールを獲ったのだから言わずもが>>続きを読む
病気の母親を持つ13歳の少年の内なる葛藤を、現代の神話として描いた物語。
イギリス北部の小さな町に住む中学生のコナーは、母リジーと二人で暮らしている。趣味は水彩画。彼の窓からは教会の丘とその丘>>続きを読む
不器用な二十代の五人の男女の物語。個人的に感情移入してしまったのは主人公のテルちゃんでしたか。葉子さんとナカハラくんの関係も微妙に応援したかったり。
片想いのもどかしさ、切なさ、理不尽さが伝わ>>続きを読む
アベンジャーズ系列を抑えるために鑑賞。私的には『スパイダーマン』映画はサム・ライミ&トビー・マクガイアコンビの作品が一番なのだか、今回のジョン・ワッツ&トム・ホランドの『ホームカミング』も、別の味>>続きを読む
同監督映画の中でも、作品性が強く、訳のわからなさは図抜けている。もちろん、三つの物語を収斂させるために、何か抜けていることは否めないし、アメリカでの評価は散々だったと聞くが、ヒュー・ジャックマン、レイ>>続きを読む
非常に刺さる映画。尖り度合いからいうと同じ是枝作品の『万引き家族』より、この作品の方が切実で、残るものがある。日本の映画文化の残した佳作の一つ。
ふむふむ。60年代のアメリカの人種とその社会的な風景を描いたロードムービー。佳作。ヴィゴ・モーテンセンが太りめメイクで良いオッサンの味を出してました。もう少し深い葛藤をでしても良いかなという気もしまし>>続きを読む
昔にテレビで、吹き替えのものが放映されていたものを観たのだか、改めてブルース・ウィリスの出演の旧作を確認したく見直してみた。以前に解説で聞いた時は、優れた脚本の作品とのことで、なるほど、良く練れている>>続きを読む
オーランド・ブルームは、今回の映画では失敗した落ち目の靴デザイナーの役ではあるものの、あいも変わらず爽やかでカッコよく、そしてキルスティン・ダンストも愛らしく可愛い。ほのぼのとするラブストーリーで、満>>続きを読む
誰も死なないという安定のアクション・コメディσ(^_^;) MCUの中でも、このシリーズが特に好きなのは、主人公スコット・ラング(ポール・ラッド)の軽やかさとホーム・コメディの延長線上にあるヒーロー譚>>続きを読む
新宿署刑事の中山(岸谷五郎)と情報屋の秀吉(大杉漣)の腐れ縁っぷりがすごく良い。
しかし、1998年製作のこの映画、もうすでに二十年前か。あの頃の新宿はもはや今の日本では見当たらないのが少しショック>>続きを読む
はじめに述べられる伏線がどこで回収されるのかがわからないままに観進め、そして、その伏線が回収される先が見えた時には涙が出てくる、そんな圧倒的な作品でした。SFが、ここまで感情的に訴えてくるのも珍しい。>>続きを読む
ウォン・カーウァイらしいといえば確かにそういう映画。
面白かったけど、これは壮大な失敗作かなぁ。カンフー映画としても、アート映画としてもどこか足りていない印象。様々な実験的な趣向が凝らされているにもか>>続きを読む
グザヴィエ・ドラン作品はこれが初見だが、ガツンと頭をやられた。モービーなどの背景になる音楽の選曲(詞の部分)にも、ストーリーとの関連性から胸を打たれる。光の使い方、カメラの構図、台詞回し、そして緊張感>>続きを読む