マンハッタン狩猟蟹さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

カット/オフ(2018年製作の映画)

4.0

この作品のひと捻りもふた捻りもある構成と、主演のモーリッツ・ブライプトロイのおかげで、『ラン・ローラ・ラン』や『es[エス]』といった作品を観て、トリッキーなドイツ映画にどハマりして観まくっていた時期>>続きを読む

ポルトガル、夏の終わり(2019年製作の映画)

3.5

死後もなお一族に対して影響力を残そうとするヒロインの思惑の及ばぬところで、この旅での時間や出会いを通じて、自身で変化していく家族の様子が静かに描かれる。
とにかく避暑気分を満喫できる作品。点在する観光
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グリンチ(2018年製作の映画)

3.5

クリスマスシーズンにおける、ディズニーの『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の対抗馬という目論見で、ユニバーサルスタジオが製作したのではないかと想像してしまうような作品。実際、USJにこの作品の世界>>続きを読む

バニシング(2017年製作の映画)

3.0

孤島が舞台、灯台守たちが主人公のミステリということで『ライトハウス』と早合点して鑑賞。
冒頭で結末が示されているだけに、意外性のある理由が明かされるのかと思ったら、契機となる事件が起こって以降は「理由
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

4.0

ディズニーの『美女と野獣』の野獣には、人間の味方はベルしかいなかったし、ベルには父親しかいなかったけれども、こちらのベルには「U」にも現実にもたくさんの味方がついているし、理解がある。
何にだって完全
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リンキング・ラブ(2017年製作の映画)

3.5

『邦キチ! 映子さん』で読んで以来、気になっていた映画。その『邦キチ!』補正込みで、近年の自分が観たアイドル主演映画の範疇では一番面白かった。とはいえ、『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』より>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.0

本格ミステリとしても、サスペンス映画としても、古式ゆかしいミステリといった趣き。
軽妙洒脱。
特にラストシーンが良い。
その印象的なラストシーン含めて、ろくでもない金持ち一族と館、それと対峙するヒロイ
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弱虫ペダル Re:GENERATION(2017年製作の映画)

3.5

1年目のインターハイが熱過ぎたせいで、逆に2年目始まってすぐに原作を読むのをやめてしまい、テレビアニメの方も未視聴、という内容ほぼ白紙状態で鑑賞。
とりあえず、2年目も熱かった。
新キャラ含めて、やは
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ファイナル・ゲーム(2014年製作の映画)

3.0

アスリート版『蠅の王』。
サッカー選手だらけの『LOST』Season1。
教訓「サバイバルにおいて、フィジカルからやメンタルが強いボス猿タイプが、必ずしも生き残るとは限らない」マウントを取りたがった
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劇場版 弱虫ペダル(2015年製作の映画)

3.0

「巻島壮行」回。
ファン感謝祭。
『Re:ROAD』を前日に観た後なので、インターハイの打ち上げ的な、お祭り騒ぎというノリで楽しめた。
多分、原作やテレビアニメに最もハマっていた時に、その熱量で劇場ま
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ミュウツーの逆襲 EVOLUTION(2019年製作の映画)

3.0

『ポケモン』については、ゲームのプレイ経験なく、TVアニメ数話と映画を数本観た程度の知識、旧作の『ミュウツーの逆襲』は未鑑賞での鑑賞。
子供向けのコンテンツに、このテーマをぶつけた事が面白い。他でもな
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弱虫ペダル Re:ROAD(2015年製作の映画)

3.5

この手のテレビエピソードの総集編的な映画は、テレビアニメや漫画にハマっていた最中、観ていた時の勢いで期待値高く観に行ってしまって、有っても無くても良かったような新作追加エピソードや、テレビサイズをその>>続きを読む

劇場版ポケットモンスター みんなの物語(2018年製作の映画)

3.0

映画館で予告編を観た時から何となく気になっていたので、子供と鑑賞。
自分も娘も共に、ゲームのプレイは経験なく、TVアニメ数話と映画を数本観た程度の知識での鑑賞だったので、前半は「とにかく作画が丁寧で綺
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美女と野獣(1991年製作の映画)

4.0

中学時代に一度観て以来の再鑑賞。
従来の価値観を反転させ、一面的な価値観に異を唱える作品。
とにかく華やか。舞台映えするシーンも多数。
物語も構造もシンプルで、まるで元々存在していた三幕のブロードウェ
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

4.0

何処にも行けない夏休みという事でこの機会に、名作ファミリー映画を子供たちにゴリ押し鑑賞。
自分的に大人になってからは初鑑賞。
後半に炸裂するケビンの仕掛けさながらに、精緻に組み上げられ脚本は、今観ると
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アダムス・ファミリー2(1993年製作の映画)

4.0

子供たちと鑑賞。
小学生低学年の息子と、幼稚園の娘と一緒に観るには性的なネタ方面でギリギリアウトだった。
デビーを連れていく洞窟風のレストラン等が、今やオシャレな隠れ家レストランにしか見えなかったりと
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アダムス・ファミリー(1991年製作の映画)

3.5

子供たちと鑑賞。
見せ物小屋さながらに、障害者や価値観を異とするモノたちもクリーチャーと同列にみなし、追い出し、「アダムス」に押し込める。『アダムスファミリー』とは、血縁による「家族」のみに限定される
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映画 おかあさんといっしょ すりかえかめんをつかまえろ!(2020年製作の映画)

3.5

何度目かの鑑賞。
『はじめての大冒険』は、中盤の飛行機パートに、幼稚園年長の娘も、1歳の息子も共に興味が削がれ、集中力が切るのがあからさまに見てとれたし、付き合って観ている自分にしても、「これ、映画で
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ゴーストマスター(2018年製作の映画)

3.0

ポスターから『鉄男』みたいな感じかな、というイメージだけで鑑賞。おそらくエンタメ業界最強の壁ドン。簡潔にまとめると、映画に憑かれた俳優を相手に撮影現場で成長していく助監督の物語。
予備知識なく観ていた
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呪い襲い殺す(2014年製作の映画)

3.0

オリヴィア・クック目的で鑑賞。
『呪い襲い殺す』とは、よくもまあ簡潔にホラー映画というジャンルを統括する邦題を思い付いたものだと、感心してしまう。ただ残念ことに、その名に値する程の内容でもなかった。ウ
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

4.0

作中で主人公が寝そべっていたピザ型のフロートのように、時間の波をプカプカと漂っているようなタイムループ映画。最近観たタイムループものは、ミステリやホラーと結びついた割と殺伐とした事件を取り扱ったモノば>>続きを読む

妖怪大戦争(2005年製作の映画)

3.0

加藤保憲といったキャラや、水木しげる、荒俣宏の登場はネタとして楽しかったけれど、子供向け夏休み娯楽映画ならば、もっとシンプルで、もっとバトルや肝試し要素が濃くても良かったように思う。
敵のビジュアルや
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香港発活劇エクスプレス 大福星(1985年製作の映画)

3.5

大昔に観たはずだけど、印象的にはほぼ初見。
今観ても、愉しめる。
折角日本が舞台なのだから、敵役に忍者や侍、やくざ、背景に富士山を出したい。その際に「では舞台は遊園地(富士急ハイランド)ということにし
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クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃(2015年製作の映画)

3.5

子供に付き合って久々に鑑賞。
風間くん、『天カス学園』観た後だと、更に感慨深い。
和製パニック映画の佳作。実写でもアニメでも良いような恋愛モノや日常系はもう実写に任せて、こういう実写だと製作費やスケー
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生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

4.0

双極性障害を、赤と青で表現した画面が印象的。
病を抱える当人は勿論しんどいけれども、関わる他人もしんどい。だけど、他人はそのしんどさから逃げる事ができるが、自分は一生逃げ出す事ができない。その事実が更
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映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園(2021年製作の映画)

4.5

2年連続良作続き。予告段階では、年末の『笑ってはいけない』を彷彿させる内容、と高を括っていたけれど、さにあらず。昨年の『ラクガキ』を『ロボとーちゃん』以来の近年のベストとしたが、自分の中のその評価を越>>続きを読む

獣道(2017年製作の映画)

3.5

〈動物園では他に動物がいれば良い。ひとりぼっちの動物園なんて、誰にも相手にされない〉
みんな〈居場所〉が〈欲しい〉。その見つけた〈生きる場所〉にしがみついておくのに必死。
確かに実話。主人公たち特定の
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ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える(2011年製作の映画)

3.5

舞台がバンコクになっただけで、基本1作目と全く同じ。それが観たいならば楽しめるし、これを焼き直し、二番煎じと捉えるならば1作目だけ観れば十分。……だと思っていたのだけれども、エンドロールのドンチャン騒>>続きを読む

名探偵コナン 緋色の弾丸(2021年製作の映画)

4.0

内容が何とも予言的。
サブタイトルの意味が分かった瞬間、ゾクリとさせられる。アニメならでは。
事件や謎、物語の構造自体はシンプルで、ミステリとしては薄口ながら映画としてのケレン味とメインとなるキャラた
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ズーム/見えない参加者(2020年製作の映画)

3.0

1歳の息子が勝手に購入。再生もされていたので、キャンセルできず、とりあえず観る。
ファウンド・フッテージの亜流。
「ビデオチャットのモニター画面だけで構成された作品」という、このアイデアを2019年以
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

4.5

久々に鑑賞。
同じ夏でも『時をかける少女』が(「青春」ならぬ)「青夏」で、こちらは「朱夏」というイメージ。

ディック・ロングはなぜ死んだのか?(2019年製作の映画)

3.5

実際にあった三面記事をベースに、その事実をまんま描いたような作品。物語自体は淡々としている。
主人公の最初から最後まで、頼りない、足りない、いかにもな感じがグッド。
刑罰よりも、社会的制裁や家族からの
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エマ、愛の罠(2019年製作の映画)

3.0

放火と放水。情熱と冷静。刺激的とマンネリ。衝動的に見えて実は計画的。積極的に動く女たちと置いてけぼりの男たち。赤と青のイメージの対比。そして時に挟まれる官能の緑。自然=本能?
WOWOWの分類は「サス
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ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年製作の映画)

3.5

人探し、記憶探し、迫るタイムリミット。
コメディとしてもさることながら、ミステリとしても楽しめる。
外連味と派手な演出のための、ただのハッタリの効いた小道具だと思っていたものが、伏線として、手掛かりと
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時をかける少女(2006年製作の映画)

4.5

久々に鑑賞。
何年か前に『青夏』という映画があったけど(観てないけど)、自分の中ではこの『時をかける少女』という作品のイメージがまさにそれ、この二文字。
映画的にハイライトという事もあるけれど、自分的
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