Kさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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昭和残侠伝(1965年製作の映画)

3.5

敗戦後の闇市、美空ひばり、ヤクザと警察。いちいち勉強になる。
どんなに古くても、カットの切り替わりのテンポが早くても色褪せない体当たりの演技力。
高倉健がかっこよすぎて男として恥ずかしくなる。仁義と資
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退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)

3.5

カネコアヤノは相変わらず存在感があるな。
なんだろう、今泉力哉氏の独特な間とセリフがよく出てる。世の中の当たり前や死生観すらも疑ってかかる、斜めから見た世界って多分こんな感じだろうな。それぞれが生きづ
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かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

3.0

今泉力哉氏の名前から鑑賞。
観終わってから窪美澄氏原作と気付き、あの透明感は窪さんの透明感だなと妙な納得感。
「かそけし」は今にも消えてしまいそうなほど、薄い、淡い、あるいは仄かな様子を表す語。
陽は
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.0

タイトルの通りの作品です。タバコうまそうに吸いますね。

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

愛の深淵。ぼくはこれ純愛だと思う。
タイトルは幻の糸、みたいな意味らしい。見えない力のメタファー。
レイノルズの母の亡霊。毒キノコ、アルマの魅力、祈り、期待、愛、欲。
シリルとアルマとレイノルズの関係
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マグノリア(1999年製作の映画)

4.5

質の高い群像劇。
これだけ愛の溢れる映画はない。
オープニングから音楽が良い。
一つだけ欠点を挙げるとすれば長い。

ザ・マスター(2012年製作の映画)

4.5

これは難解だけどいい映画。過激な精神分析なようなプロセシングワークの初回のシーンは圧巻。もうこのシーンだけでみる価値あり。
ストーリー的には戦後のPTSDに悩む主人公と偶然、密航した船の男、マスターと
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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007年製作の映画)

3.0

最後まで血が流れている。

アメリカ社会を巣食うカルトと石油と資本主義。血みどろの人間模様が描かれる。
ストーリー的に暗く陰鬱で面白くなさそうだが、カメラワークでなんとか緊張感を持たせてみてからどっと
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インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

3.5

内在化された欠陥、避けられない危機。
これに尽きる。
アメリカのたどる運命と陰謀。原作読んで、映画見てもまだ拾いきれないシグネチャーたちよ、、、一体どこまでハイコンテクストなんだ。
シャスタとドッグの
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リトル・フォレスト 冬・春(2015年製作の映画)

3.5

全部おいしそう。
食べること、生きること、自然の中で暮らすことの記録。
主人公が最後に、改めて選択した結果こもりに住むようになったのはいいと思う。

リトル・フォレスト 夏・秋(2014年製作の映画)

3.5

台所にある調理器具や自然風景、空気感、畦道などありのままの姿に目がいく。自然てなんだろうと定義するのって難しい時代だけど、ありのままを愛するのは自然に近しいものなんだと映像通して認識できました。
橋本
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ブギーナイツ(1997年製作の映画)

3.5

PTAが当時26歳でこの作品を撮ったのが驚き。
どこまで落ちてもやり直せる、そんな勇気と希望を偶像劇で繰り広げる。偶像劇は主演はもちろん、その他の登場人物の質が大事だとおもうが、この作品はそこらへんが
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.5

ボーイミーツガールなんだけど、それだけじゃ収まらない良さがある。右に左に人が走って右往左往するのが映画らしい。冒頭の口説くシーンがたまらなくて、ああいう歩きながら話をして結論が付かなくて、音楽が場を支>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.0


男性としてこの映画をどう見ればいいのかという意見が聞こえてきそうだが、答えは簡単でクソ野郎には鉄槌を。

友人の復讐として、次々と男どもを薙ぎ倒していくさまに惚れ惚れするが、ニーナの声が全く聞こえて
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アネット(2021年製作の映画)

3.5


カラックス観たの初めてだったけど、えげつないなと思いました。
ロックオペラとは言うけれど、映画やミュージカルの理解の範疇を超える映像が次から出てきて、色々な意味で笑いがでてくる。
今まで理解していた
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.5


皮肉皮肉皮肉の先にあるディストピア。

アルマゲドンの頃とは政治背景も社会構造も変わり、危機が訪れても一枚岩になれないアメリカ社会。2016年から進んだ分断の社会のディストピア。

いまのアメリカ社
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます


やさぐれたロバートバティンソンがカッコいい。
暗めの映像で荒れたゴッサム感強めの重苦しい映画だが、テーマ自体はとてもシンプル

復讐者を自分で名乗るバットマンは悪政の裏側を知り復讐者と化すリドラーと
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ダンサー・イン・ザ・ダーク 4Kデジタルリマスター版(2000年製作の映画)

4.5


作品自体を観るのは3回目。劇場では初めて。
日曜の午前中に観る作品ではないことは確かだったが、それを割り引いても劇場で観ることをお勧めする。

内容やストーリー展開は前にも見たのでわかっていたが、今
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.5

ロミオとジュリエットを読んだことあるぐらいで前情報も過去作のWSSも知らない状態から鑑賞。

3つ
チノが踊り出すシーン
「アメリカ」の音楽
アニタが強姦に遭う時に助け出すヴァレンティナ

後々調べる
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常田大希 混沌東京 -TOKYO CHAOTIC-(2021年製作の映画)

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常田大希から目が離せませんな。
井口くんと常田くんの関係性とかクリエイティヴチームとの関係性めちゃくちゃいいね。直向きで若いというのは尊いし、これからも変化しながら、もっと大事なところは尖らせて欲しい
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

3.0


劇場で観たかった。ほんとに。
家でネトフリで観たから多分原作の半分も良さがわかっていない気がする。

舞台と回想が交互に映し出される。
二人の喧嘩のシーン良かったね。

アンドリュー・ガーフィールド
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未知との遭遇(1977年製作の映画)

3.0

ロイが狂った様にデビルスタワーを作り始めるシーンは面白かった。逃れられない好奇心の知への欲求を感じた。何かに取り憑かれて生活さえもなおざりにするのはスピルバーグっぽい。
興行的にもメガヒットを記録した
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激突!(1971年製作の映画)

3.0

スピルバーグのデビュー作。25歳の若者がMCAで作った作品。
アメリカでテレビ放映された後、日本でも劇場公開。スリラー映画としてこの後ジョーズの演出にもつながる。
赤いプリムスヴァリアント、トレーラー
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.0


濱口監督・脚本

現実世界に紛れ込んだかのような初めのタクシー内での自然なセリフにまず引き込まれる。
しゃべり言葉を考える濱口さんの凄みと役者の自然な演技に驚く。あまりにも自然なもんだから会話の内容
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ベケット(2021年製作の映画)

2.0

あんま面白くなかったけど、音楽はよかった。

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.0

音の字幕の中で、静かな騒音とか、音にいろいろな形容詞を付けた表現するのが面白い。普段聴き慣れた生活音一つ一つが聞こえる日常とそれがなくなる非日常。

テーマとしては喪失と再生の話で、音=彼女であり、音
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

2.5

タイトルがもうその内容の通りで、ボクたちはの「ボクたち」は時間の連続性を表している。
物凄くダサい映画だと今は思うけどおとなになったら、それもまた人生なんて言ってそうだから嫌だな、いやまぁいっか。
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レッド・ノーティス(2021年製作の映画)

2.5

子供の時に日曜洋画劇場でやってたようなやつ。親と見ると少々居た堪れないやつ。

三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.0

言葉が力を持っていた最後の時代とはまさに。

こんなに自信満々で血気盛んな若者と三島由紀夫を見るだけで活力が貰える。
小説家の三島が言ったいざとなったら暴力しかないというセリフは裏返せば、それだけ意味
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.5


シャラメみたさに。
淡々とした演技はあんまり好きじゃないけど、シャラメはどうも気になって見てしまう。あの不思議ちゃんの浅いのか深いのかわからない演技をついつい観てしまうのが悔しい。
ポールは自分の運
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます


村上春樹が好きすぎて村上作品の原作映画は色々気になってしまうが、このドライブ・マイ・カーは良かった。

シェエラザード、木野の要素を取りいれながら物語は進行していく。
原作に忠実かどうかそんなことは
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ディレクターズカット ブレードランナー 最終版(1992年製作の映画)

3.0

サイバーパンクの先駆けと言われるだけあって、アキラや攻殻機動隊など後の作品に与えた影響の大きさがわかる。

歌舞伎町っぽいアジア的な街並みや廃れた世界観と発達しすぎた科学とディストピアが良い。

公開
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もののけ姫(1997年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

大人になってみると全然見方変わりますね。
20年以上前の作品が新しい切り口で観れるのがこの作品の扱うテーマの壮大さと宮崎駿の奥深さをよく表している。

宮崎駿特有の裏設定ありまくりで、ぜんぜん作品の中
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シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.0

あたためておいた作品。

シンドラーの変化がよく伝わる。
はじめはお金儲けの労働力としてのユダヤ人、それから従業員としてのユダヤ人、最後はユダヤ人を1人の人間としてみているシンドラーに感情移入してしま
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ミュンヘン(2005年製作の映画)

3.0

ノンフィクション映画

黒い九月事件に対する報復作戦。
イスラエル側、パレスチナ側なんとみなさんまともな生活をしていることか。訪れた店の店員とは仲良くお話をして、娘には笑顔をふりまく。こんな普通の人た
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