マフィアの前では命が軽い。陽気な音楽とともにテンポよく散っていく。血塗られた事実に即しながらも、どこか軽快な作品。
慌ただしいカメラワークにより無類の臨場感が演出される。スピルバーグ監督の、置きに行かないシリアス映画には心に来るものがある。
映画館でも見てみたい。
壁一面に塗りたくられた真紅、彼女たちが身にまとう白。
ベルイマン作品の例に漏れず難解ではあるけれど、豊かな色が心に残る。
1人のミュージシャンが愛しの人に会おうとヒッチハイクを試みるも、向かい風の運命に選ばれてしまう。
だらだらとした無駄なシーンは少なく、一時間ちょっとで見られる低予算映画の傑作。
子どもの目を通して見るほどよいホラーや、感じずにはいられない未知への緊張感でお腹一杯になれる。
コメディ映画でありながら、フィルムノワール的要素も孕んだ作品。マリリン・モンローの魅力が終始爆発している。