ZOMBIETIMEさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル(2016年製作の映画)

3.5

タイカ・ワイティティ監督は死を物語においてドラマが組み立てやすい最良の要素だということを熟知しているし、その裁量からは死に対して並々ならぬ想いがあることを感じざるを得ない。コメディと死が常に隣り合わせ>>続きを読む

プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.0

設定ガチガチの映画は奇抜なビジュアルや簡潔なフレーズなど興味指数が高い反面、舞台に置かれる人間の思考や感情が限定される窮屈さを感じる。そんな中でも工夫やユーモアがあって楽しかったけどやはり状況や環境に>>続きを読む

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.5

追加での撮影のしっかりとした描写に胸が打たれた。編集作業もしかり、裏方の地味で地道な作業を俳優陣の苦労も合わせて魅力的に映し出してくれちゃったらニャカデミー賞もうなずけちゃうよね

血を吸うカメラ(1960年製作の映画)

4.0

映画でカメラをモチーフに扱う事から挑戦的でそれがOPに全面に表れていて痺れた。業に取り憑かれている人間の末路に少なからず共感できるし、ましてや、最も、制作側の監督はこの犯人にかなり移入していたんじゃな>>続きを読む

きさらぎ駅(2022年製作の映画)

4.0

最高!楽しいことが連続するし、作ってる側の楽しさも伝わってくる。ルールを自分のものにしている作品は大体面白い

アザーズ(2001年製作の映画)

3.0

謎に対する答えに満足をもっと及ばしてほしかった。日光アレルギーや鍵を閉めて次の部屋に行くなどのルールをもっと存分に活かせたはず。現実で起きる事なんてたかが知れていることしかない、その事象に感動を与える>>続きを読む

RONIN(1998年製作の映画)

3.5

冒頭、ローニン→パリの出だしに引き込まれた。小ネタが満載でクスッとしながら、されど骨太のクライムがあったりして色々と楽しい、よくこのバランスで成り立っているなと思った。カーチェイスの見応えが異様に高い

ヘル・レイザー(1987年製作の映画)

3.5

パズル・ボックス、魔道士(セノバイト)のピンヘッド、フィメール、バターボール、チャタラー、キレキレのビジュアルから繰り出される因果応報の鉄槌に痺れる。ダークサイドでの同士討ちって勧善懲悪などを無しにし>>続きを読む

クライモリ/間違ったターン(2003年製作の映画)

4.0

アイデアの事を何度でも言うけど、やっぱりアイデアがある映画は見応えがバッチリ。カメラワークも手が凝っていて、こうすれば面白いということがそこかしこに用意されている。どこまで楽しませてくれるんだという嬉>>続きを読む

トータル・リコール(1990年製作の映画)

3.5

途中から何が何なのか分からなくなってしまったけど、とにかく楽しませようという気概がすごく、面白い事が連発で、レトロフューチャーも夢があってイイよね

四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

5.0

四畳半ひいては下鴨幽水荘、それらを取り巻く京都、世界、時空、森見登美彦の見てきた情景、リアル充実の追随をことごとく許さない不毛な奮闘の日々。これらに何度青春を狂わされてきたか分からない、同時に何度励ま>>続きを読む

30デイズ・ナイト(2007年製作の映画)

4.0

アイデアの連続で幸せしかない。「これがやりたい」を成功させてると思える作品は終わり方がどうであろうとあまり気にならないな

第三の男(1949年製作の映画)

3.5

謎を追い、感情が揺れ、訪れる終幕、完璧

軽快な音楽と遊園地の愉快さが逆に罪を背負う事の重さを象徴付けるものにしていると思った。悪魔に魂を売れば返り咲くことなんてできない、しかし一度芽生えた恋情もつい
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スクリーム(1996年製作の映画)

3.5

ホラーのパロディをシニカルに扱っていて嬉しいことったらないけど、パロディの讃歌が当事者たちの中だけで完結していて寂しくも感じた

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

4.5

事件や犯行の真相についてはあまりよく分からないけどそれが核心ということでもないんだと思う。映してるもの全てが何かを物語っていてそれぞれが真に迫っている。それは踏み入りすぎると深淵に引きずり込まれてしま>>続きを読む

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

4.0

こんなにもいい夢を見させてくれないタイムリープも珍しいのでは。癖になる不遇さ、平坦な現実、結局のところ人の生である限り時間を巻き戻そうと、全知全能の神になろうと、なにも今と変わらないと思った。こういっ>>続きを読む

チャイルド・プレイ(1988年製作の映画)

3.5

映画の中での信じてもらえない事と、真実を知っている鑑賞者との構造が巧みなだけにもっと色々できたんじゃないかと思いはしたけどこの設定がヒットの所以というのはうなずけるし、なにをとってもチャッキーという悪>>続きを読む

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

4.0

時系列が巻き戻ることでなんともいえない哀愁がある。悪夢ではあるけど救いの一片があるので悪い気持ちはしない映画だった

激突!(1971年製作の映画)

4.0

ひとつのシチュエーションでの数々の創意工夫、それを可能にしてさまう覚悟と挑戦、そして自信。長編デビュー作でこれはめちゃくちゃにカッコイイ!痺れた!

JAWS/ジョーズ2(1978年製作の映画)

2.5

圧倒的なアイデアの足りなさ!やはりパニックや活劇はアイデアあってこそ、ラストのやっつけ方は◎

リズと青い鳥(2018年製作の映画)

4.0

比喩や暗喩をふんだんにモチーフにのせた表現にただただ打ちのめされ続ける90分間。セリフで語らないのに退屈しない、あらゆる支持体が言語を伴って語りかける。目が離せない

ミスティック・リバー(2003年製作の映画)

4.0

人の関係は表立っていることよりも裏にある暗黙の部分で成り立っているんだということを痛感させられた。知られざる過去、電話越しの彼女、消息を絶った人物…彼らを隔てる川は私たちにも流れ続けている
熱さも冷た
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インビジブル(2000年製作の映画)

3.0

愛せる。この時代のVFXとポール・ヴァーホーヴェンの身体性へのこだわり、そして透明人間というモチーフが一番いい時期に化学融合している感じがする。楽しさ溢れる映像体験でした

スペル(2009年製作の映画)

3.0

目玉や入れ歯がボンと飛んだり、高台の風がそよぐお家、格差カップルなどギャグやメロドラマの記号とも呼べるべき典型的な要素が出てきてジャンルはホラーなはずなのに純粋に楽しむことがままならなかった。ホラーで>>続きを読む

オキュラス 怨霊鏡(2013年製作の映画)

4.0

怪奇のルールを攻略して現代科学総出で立ち向かう姿に勇気をもらえずにはいられない。ひとつの目的にテンションが集約する活劇の要素もあって贅沢極まりない。恐怖も一線を画していて、リンゴを食べたと思ったら電球>>続きを読む

透明人間(2019年製作の映画)

4.5

超一級の傑作!

彼はここにいるのか、私が間違っているのか、疑念が錯綜する中で透明な不可視の存在と対峙することにより恐怖を問われ続ける臨場感。モチーフに対する含蓄と普遍性も抜群であらゆる面で魔の手が差
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.0

ガッツポーズ映画すぎる。ピースが揃いパズルが完成する快感指数が異常に高い。恐怖もあるけどむしろカッコ良さが際立つ、なびくレザーコート、フィジカルに特化した短剣、アクロバティック、エキセントリック、サイ>>続きを読む

ヴィジット(2015年製作の映画)

4.0

恐怖と笑いは紙一重を行き来するスリリングホラーの傑作!コワウケる。老人だからで片付くか片付かないかを試される恐怖!結局母親が家を出て行った理由の時お婆ちゃんは何に動転してたの笑

クラッシュ(1996年製作の映画)

3.0

魅了されていくことの真髄を共感できるところまで昇華してくれて最後には花も咲きほっこりしました

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.0

人物を描くという構造がこの上なくハマっている物語だと思ったけどたまに打ち勝てない眠気が襲ってきた。コンディションの問題もあると思うけどホラーと活劇ばかり観ている弊害が生じてきている

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

謎が謎のままのプライドを保ち、それに見合う巨大な恐怖を与えてくれて感謝。ジョーダン・ピール監督はサスペンスのセンスが卓越してる、このままずっと不安をあおり続けてほしい。同時に活劇をやるならキャラクター>>続きを読む

みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.0

上映後監督の講演会が偶然あってラッキーで「脚本を作り込むのではなく事象への反応で作劇をしている」と言っていた。確かに確信的なテーマでパッケージされているようないわゆる商品という感じの作品とは異なり、物>>続きを読む

ニューヨーク1997(1981年製作の映画)

4.0

指を差し出す狂気の沙汰、犯罪率400%の説得力を損なわないファーストインプレッションに襟を正さずにはいられない。スネークの呼び名に対する意地だったり最後のオチだったり悪党にはこうであってほしいことこの>>続きを読む

許されざる者(1992年製作の映画)

4.0

逐一現れてしまう罪への意識が良い。台詞には無いけど大分自意識に苛まれてるのであると思う。平和への不可能性を象徴しているようでもある。だから再び罪を犯してまで訴えることがある。許されざる事だけど、抱えて>>続きを読む

マウス・オブ・マッドネス(1994年製作の映画)

3.5

現実で起きている事が誰かの創作なんてロマンをジョン・カーペンター監督のホラーで観れる贅沢さ、やはりクトゥルフ神話も履修済みなんですね

ポセイドン・アドベンチャー(1972年製作の映画)

4.0

転覆豪華客船サバイブというだけで勝利のプロットがある。天地が逆転した世界での生死を懸けた生還劇、皮肉と両義性が成立する隣り合わせな設定はそれだけで物語にスケールが生まれる。これぞビッグスペクタクル!>>続きを読む