レオ様を軸に語る裁量の良さ。最後の最後まで資本主義の影と照らされた滑稽さを忘れない。そのラストを担うスポットライトを浴びたスコセッシの姿に涙が出る。
死んだ人の一部分を置いて、一部分は一緒に、人はまた移動する。最近のウェス作品の例によってもう少しゆっくり見せてと思ったけれど、何かが通じ合った気がしたりうれしい瞬間は一瞬で過ぎてしまうからこの速さがい>>続きを読む
いいショットの連発。
それでも人は外に繰り出さなければならない、人に誘われて。
ラスト。何かを取り戻してきたかのような2人の顔や動き。やっとカーテンの奥からそっと見守ることが許される。
心の一本。「??」や「!?」といったことが目の前で起きる、説明不要でそこに居る(そこに居ることに説明はいらない)、さっき言ってたことや信じてたことがころっと変わる、誰かとの共同作業がいきなり発生する、>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
冒頭マーゴットロビーの姿を見るだけで心が動くし、バービーが人間界の街の様子を見つめるシークエンスに泣く。ラスト、名前を手に入れてある世の中に存在しに行く様子を見せてくれて本当にありがとう。でも、2人映>>続きを読む
序盤、泥酔したジーナローランズを乗せるタクシー運転手の顔が忘れられない。そういうのが1つあるだけで映画はいい。
場所を変え、名を変え、立場を変え、交わらない視線のなかで間接的に近づく2人が同じ池に飛び込み、最後は再び出会うために柵を飛び越えてしまう。
不穏さやバカバカしさや愛らしさをもって人の心の皮を剥いていっ>>続きを読む
沈んだ潜水艦に向かっていくかのようにどのアクションも落下していく
公開以来の再見。赤ん坊がのびのびと動く線の様子を見るだけで笑顔になり、これからも生きていこうと思う。
ラスト。子どものころの私が今の私を突き動かす。そして、今の私は子どもの頃の私を置いていく。号泣。
頭に浮かんだことをそのまま表現する。合理性は重視しない。あっけなく終わる。そういう豊かさや厳しさが現前している歓び。
面白くしようとしない。たるい会話を画面の中で見せ、画面の外で決定的なことが展開される。ただ、たるい会話もじっと見ていると突然じわっと涙が出てくるから良いよね、積み重ねによって感じるもの。
年取ったインディーが馬に乗る様子が軽快さよりも重さを感じられるのが良かった。落涙。
この全体性が素晴らしくて涙が出る。というか全体性なしで喜劇は成り立たないのだと思った。ありがとうございました。