Nさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

残穢 住んではいけない部屋(2016年製作の映画)

3.6

ホラーとミステリーの融合的ストーリーでどんどん分かっていく事実に引き込まれた。
部屋への恐怖から家への恐怖そして土地への恐怖に変わっていく。穢れやその土地に根付いたものという考え方が日本特有な感じがし
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.7

映像が邦画っぽいジメッとさも残しつつ妙に邦画離れしてるなと思っていたら、撮影監督が海外の方だった。
月光の連弾場面なんて月を映さないところと光の綺麗さ、色気が美しく溢れてる。濃厚なラブシーンのような色
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ライトハウス(2019年製作の映画)

4.0

白黒の世界。どこか絵本を見ているような感覚に近い。ワンカットワンカットが絵画のようだね。なぜか絵を描きたくなる。木炭とかで荒々しく。
男性性と女性性が交わり、最後に見えた男性器的な灯台の光が眩しい。宇
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

悔しすぎる。
ラスト10分、復讐劇風の怒涛の展開なのに全然すっきりしない。ああでもしないと告発がしっかりと報われる事のない現状がとにかく悔しい。テンポの良いラストは全然笑えなくて涙が出た。

男性の身
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ゲーム(1997年製作の映画)

3.8

やっぱり私は全てを持っている人の転落劇に弱い。
完璧(に見える)ニコラスが段々と追い込まれていくのにこっちがげっそりしてしまった。
なので私はラスト大大大満足でした良かった。
フィンチャーにしては優し
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.5

最高じゃ〜〜!!!
the end。めぐるめぐる車の追跡劇。
いや、そう思わせて前半はほとんど酒を飲んでるのも面白い。
最初の3人の存在感が強かったので途中の展開に驚き、しかしながら期待を裏切らない大
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猟奇的な彼女(2001年製作の映画)

3.8

序盤から嘔吐シーン!!!しんどい!!!!
コミカルには描いていたが真顔!!(嘔吐恐怖症なので)

気づいた違和感や悪を躊躇いもなくダメと言える彼女は確かにどんなに振り回されても嫌いになりきれないよなぁ
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叫びとささやき(1972年製作の映画)

3.9

ゆらゆらと動くカメラで映し出される表情は皺までくっきりと分かり生々しい。
やはり赤は狂気の色なのだと実感させられる真っ赤な部屋。真っ赤な部屋で叫ばれると脈が上がるね。
登場人物達の服を白や黒などに抑え
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ワイルド・スピード ICE BREAK(2017年製作の映画)

3.7

うひゃーIQ値低くて草
でも私はそんなワイスピが大好き❤️
筋肉ハゲたちが力を合わせると面白いんだもの、いつかマドンソクとか出てこないかなぁ…敵役とかでさ…

子猫をお願い(2001年製作の映画)

3.7

港町、工場地帯、所謂イメージある韓国の街並みとは少し違う景色。はちどりを観た時の感覚を思い出した。

あんなにも自分の言いたいことをそのまま言ってしまう友情関係を私は経験したことはないけれど、剥き出し
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SOMEWHERE(2010年製作の映画)

3.8

ソフィアコッポラは良いホテルを見つけるのがうまい。いや、撮り方がうまいのかな。
特にイタリアのホテル、高低差を感じず(一階建てに見えた違うかもだけど。)だだっ広い空間と部屋を行き交い、プールで泳ぎ、ベ
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.8

この間仕事で東京ステーションホテルのラウンジへ行った。コーヒーが一杯2000円もして、そんな世界があるのだと衝撃を受けた。そこで優雅にお茶をしていた人々。(私はお茶せず)
この映画を観て、ふとその人々
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.0

本物のカーセックスだ!なんて思っていたのも束の間。
痛い、怖いと思うシーンは幾つもあったけれど、自分の意思とは別で自分の身体が変化していくことが1番の恐怖だった。
アレクシアが金属にジワジワと侵食され
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クラッシュ(1996年製作の映画)

3.9

止めどころの知らない欲望はどんどんと加速していき恐怖と快感が表裏一体になっていく。
怖い時に思わず笑ってしまうような、見てはいけないものを見るときの好奇心のような。
人間の奥底には確実にそういった部分
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蛇イチゴ(2003年製作の映画)

3.8

どん底のどん底最悪な部分を切り取り、再生なんて描いていないけれど、それが心地よかった。
どん底な時でも笑いもあるし嬉しさもある。それが生々しい。
正しさに生きることがどれほど負担か、疑うよりも信じる方
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名探偵コナン 時計じかけの摩天楼(1997年製作の映画)

3.6

赤、赤い線、赤いポロシャツ、分かりやすく置かれた伏線達は、最後あの展開になるだろうなぁと早々に予想させられたけれど、なんだかんだ楽しめた。
今のコナン映画から比べると、アクションがまぁまだ現実味がある
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

3.9

音楽とダンスと青い光の嵐。
隊列をなしリズムをとる彼等と一緒に踊ってみたい。自分が音楽家だったならこの舞台に上がってみたかったと心底悔しくなりそうだ。
シンプルな舞台セットでありながら毎曲毎曲違う雰囲
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ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

3.8

コバヤシもキントのつぎはぎの記憶の違和感もマグカップが割れた瞬間に明らかになる真実は少し劇的すぎるけれど、演出のうまさにまんまとワクワクさせられてしまった。

ナレーションに全てを委ねて観るのがベスト
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エール!(2014年製作の映画)

3.7

当時劇場で観た、再観。
コーダのリメイク元。
コメディのノリがついていけない部分もありましたが(コメディ部分なのかわからないけれど生理のズボン見せびらかすのとか結構しんどい)、どこの国も旅立ちの歌は感
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.6

自分の人生の中で、この映画のエピソード達のような状況に出くわしたら一生忘れられない思い出になるだろうな。
夜という共通性を持たせながらそれぞれの街の映し方は当たり前だけれど全然違くて、入り混じる言語と
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

3.8

新エヴァを観てからだと、庵野さん本当にエヴァから、シンジくんから解放されてよかったよ。
死ねとか、勝手に自分の作品をさも知っているように語られることが作り手からしたら嫌なことだってあるよね。

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)

3.6

回想とブルースの恐怖の根源にフォーカスして描くのがノーランらしい。
恐怖と強さにずっと追われたブルースを淡々と映す。暗く静かなアメコミもいいなと思えたのはノーランの手腕か。
私だったらあの状況確実に首
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.7

中2の時の私みたいな燻り方だ。いや、トラヴィスは戦争を経験していての結果なので私と比べるのは失礼ですね。
何かしたい何かしなきゃという脅迫概念的なもので頭がおかしくなっていく彼は普通に気持ちが悪いです
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

ロードムービーながらウエスタン映画のような雰囲気を感じ取れるのはテキサスが舞台だからだろうか。
冒頭。恋煩いというか、愛というもののせいで憔悴したトラヴィスは村上春樹の独立器官を思い出させた。

みん
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リング(1998年製作の映画)

3.7

呪いのビデオがちゃんと怖いことが本当に素晴らしいのです。鏡や四つん這いの人々を見せるところ。あんなビデオを観てしまった日には不気味で泣いてしまうよ。
当時きっと新鮮であっただろうビデオテープに恐怖を付
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WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常(2014年製作の映画)

3.9

当時劇場でみて染谷くんが大衆映画に出ている!と感動したけれど(当時は今よりもっとミニシアター系出てるイメージあった)、やっぱり今観直しても清々しくて爽やかで笑える。
2月ごろに雪山に行ったので山に惹か
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.5

久々にウェスアンダーソン作品を鑑賞すると観た瞬間これこれ…と独特の感覚を思い出す。
ナレーションの多用、こだわりの詰まったストップシーン、コミカルかつブラックな登場人物達。しっかりとモデルがいるのにも
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悲愁物語(1977年製作の映画)

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トラウマ映画。今まで好みでない映画はあっても本気で頭抱えて顔顰めて二度と観たくない映画とは出会っていなかった。
トラウマ映画としては星5ですが映画として1くらいなので無評価です。
悲愁物語イズ人生初の
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

5.0

女性達の箱庭的島が舞台。登場人物もほぼ3人の構成、なのに背後に男性達の存在がくっきりと浮かんでくる。
外の世界と遮断された箱庭は楽園的で刹那的だ。
画角、ロケーション、衣装、絵画的で観ているとすごく絵
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劇場版SPEC~結~ 爻ノ篇(2013年製作の映画)

3.0

堤幸彦は堤幸彦作品が大好きなんだろうなぁ。
ラストのお金なかったんだろあなぁという表現は許せませんが。この作品で全国の中高生がどれだけ厨二病になったことか。それを思うとやっぱりスペックの存在は大きいの
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