Nagisukeさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

Nagisuke

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冷血(1967年製作の映画)

5.0

富裕層の法と貧困層の法
要因は遺伝子か環境か
コントロールの利かない自分
窓ガラスに映る雨

総じてコントラストの美しさは満点
終盤執行までの回想と後悔の情念に
素晴らしすぎて唸るのみ

狼の時刻(1966年製作の映画)

4.8

夫婦の家と島の古城
愛の重さの比重
海に沈む少年
壁を歩く男
顔を剥ぐ老婆と鳥男

長く連れ添った男女は似てくるのか
幻覚の共有と現実世界の境界線
コントラストの美しき画に酔いしれる
感性が研ぎ澄まさ
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アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

3.4

PVのような演出の連続で
なかなか私の好みとは
かけ離れた仕上がりになっていた

前作からの繋ぎもテーマも
決して悪くないはずなのに
なんだろう、この不完全燃焼感。
シリアスなのかコメディなのか
どっ
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト(1968年製作の映画)

5.0

ハーモニカやばい
構図も音楽も最高すぎて
興奮の嵐、そして泣ける

映画ロマンがぎゅうぎゅうに詰まった
これぞ最高のウエスタン
劇場で観るべき作品

台北ストーリー(1985年製作の映画)

4.8

万能薬じゃ、ない

人生やり直せると錯覚する
儚い希望でしかない
きっと最初から虚しいだけ
現実を受け入れられず
刹那的にしか生きられない男
すれちがい交差する
際立つ構図の美しさ

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.4

頭の天辺から足の爪先まで
がっつりタランティーノだった
いつものカオス展開で
いつもの愉快ななかまたちが脇を固める
映画に対する愛と情熱に溢れまくってる

いやいやいやいや豪華すぎ
お伽噺にも程がある
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フリーダ(2002年製作の映画)

4.6

人生は悲哀に満ちているが
苦痛に耐え虚しさを受け入れて
孤独と困難に立ち向かう
つぎはぎだらけの人生で
己の信じる路だけが全て

10代20代30代、いつの時代にも
私の感情を揺さぶる特別な作品

木曜日の子供たち(1954年製作の映画)

3.8

静寂の世界に生きる子供たち
振動で音を感じ発話する

洞察力集中力
想像力そして精神力
沈黙の扉を破るために
等しく幸福になるために

if もしも・・・(1968年製作の映画)

3.9

廊下は駆け足で
伝統と古い秩序、奉仕する生徒
階級社会に痛烈な風刺
不安分子、反体制の魚雷

その汚い指をなめて欲しいのか
残りの寂しい人生ずっと

2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)

3.8

見つめる金色の瞳
兄弟が欲しい?
多くの問題はひとつの問題にある
優性と1%の三毛猫説
片割れの遺恨が辛い
螺旋構造の美しさ

ジョーカー(2019年製作の映画)

5.0

人生はジョークのような喜劇
臙脂のスーツで舞うホアキンの姿に
ヒースのジョーカーがダブって泣けた

言っても理解できない
恐いくらいに美しいコントラスト
もう涙しか出ない
皆自分の中にジョーカーがいる
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真実(2019年製作の映画)

3.9

すれ違い相容れない母娘
記憶なんて当てにならない
2つも長所があれば十分
時間が解決するわけじゃない

劇中の作品が素敵すぎて
飲み込まれそうになる
似ているからぶつかる
いつまでも続く愉快な攻防戦
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みなさん、さようなら(2003年製作の映画)

3.4

人生の終わり
執着しているのは過去の自分
知識人の愉快な友人たち
あしあとなど無意味
選べることは幸せなのか

ファニーゲーム(1997年製作の映画)

4.6

ルールを守れば全てオーケー
虚構は現実と同じくらい現実
暴力による心理的且つ物理的支配
納得のいくラスト
後味の悪さを差し引きしても
この完成度すごい
ハネケが本気で遊ぶとこうなるのね

ギブリーズ episode2(2002年製作の映画)

4.2

ご婦人の意地
遠い記憶、淡い思い出
辛いもしょっぱいも苦いも
たくさん通り過ぎて今がある
大人になるって案外悪くない
あしたもはれるといいなぁ

メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)

5.0

人を見かけで判断してはいけない
何事もほどほどがいちばん
大切な時間ほど短いもの

美しい音楽ばかりでいつ観ても心踊る
子どものころ指鳴らす練習したなぁ
ポピンズさんのバービーは今も娘の宝物
あなたと
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ベニーズ・ビデオ(1992年製作の映画)

4.4

臆面のない冷笑
現実感の喪失と意識の欠落
過去の所有化、罪の所在
どうなのかと思って
ストレートに訴えかけるハネケ作品
とてもよい