NSさんの映画レビュー・感想・評価

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親密さ(2012年製作の映画)

4.3

結論、255分はしんどくない

前半パート、地元が映りすぎて自己投影不可避
中原街道から丸子橋に向かうノーカットの会話劇の間に夜が朝になるという、贅沢すぎる映像体験
副都心線直通前の東横線渋谷駅がエモ
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不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

4.0

開幕すぐの車のシーン
フリスビーのロングショット
切り返しの肩口が見えない感じ

もっと荒いかと思ったけど、PASSIONの時より全然仕上がってた

最後、ゴダールか何かを彷彿したけどもうこんな映画作
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THE COCKPIT(2014年製作の映画)

3.8

リテイクのフラストレーション、ビートはなんとも無かったがラップの方は結構イライラしてしまった

最後の川の流れはカタルシスがあったものの、気持ちいいものを聴きすぎていた/観すぎていたと反省

2024
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.4

ショットも会話劇も尺が強気で最高
車内外のカメラワークもバラエティに富んでいて見応えがある

ファーストインパクトで自然と人との関係を印象づけられる
この素材をどうやって集めたのだろうと興味をそそられ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

WW2終盤の世界情勢とオッペンハイマーの半生について人並み以上に知識があるつもりだが、かなり難解

ノーランあるあるの時系列シャッフルと複雑に入り組んだ人間関係、これをフラットな状態で観て楽しめるとし
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ドラゴンボール超 スーパーヒーロー(2022年製作の映画)

3.8

RIP 鳥山明先生

終始緩い雰囲気だったが話はよくまとまっていて面白かった

無印やZの回想や小ネタ回収も改めて丁寧に作られていて誠意を感じた

2024年7本目

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.3

期待通りの大大大三宅唱作品

中学生がドキュメンタリーを作るところでワイルドツアーを思い出したり、街並みの使い方で君の鳥やケイコを思い出したり

前編においてカメラの配置が完璧であり、普段は肩越しから
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.0

映画らしい映画
シャンテで観るような映画

後半1時間弱は引き込まれるショットが増えたけど、流石に冗長

下調べして色んな人に会うパートが長すぎる

昼食の目配せと漆喰塗るシーンはめちゃくちゃ好き
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

かなり面白い

気を衒っている部類に入るであろう視覚効果に張り合うだけのシナリオ

笑いどころもしっかり抑えていて、日比谷の広いシアターでも数回観客笑いが起きた

踏み込んだテーマの映画にありがちな、
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レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.3

あまりにも画面に集中させられるため、疲れて字幕か画面の角を意識的に見つめるしかなくなるという体験が出来る映画

2024年2本目

正欲(2023年製作の映画)

3.7

テーマは良いけど展開に起伏が無さすぎてずっとミュージックビデオ

良くも悪くも小説実写化

2024年1本目

バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)

3.7

自分には刺さりませんでした

いつか観ようと思っていたので良い機会ではあった

2023年41本目

阪神タイガースTHE MOVIE2023-栄光のARE-(2023年製作の映画)

4.3

甲子園の音響をこのシーズンに再現してくれるので、映画館で観る価値しかない

今岡コーチ有能

2023年40本目

ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

最近見た3時間クラスの作品の中では一番飽きずに観られた

ただ、その理由は世界史のシナリオを知っていたから、金がかかっていて視覚情報が豊かだからというのが正直なところで、戦争映画と思えば出来は良いとい
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陽炎座 4Kデジタル完全修復版(1981年製作の映画)

3.8

意味がわかる映画であってほしくないとは思っていたが、本当に意味がわからなかった

妖艶さでいえばベスト級

2023年37本目

(2023年製作の映画)

4.3

『その男、凶暴につき』を観てからこれ観たら、映画らしい(キザな)映画からの落差に驚くが、40年を貫く暴力性と笑いに納得する

今の方がビートたけしらしさがある
遠藤憲一がおもろすぎる

どうしても比較
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

山崎貴のキャリア集大成

個人的には永遠の0がミスリードとしてかなり効いてたと思う
劇伴もかなり永遠の0を彷彿とさせていた(ような気がした)

有名な俳優とそれ以外に明確な線引きを感じたのはシンゴジラ
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

4.4

独特な回想の挟み方が終盤のバックキャストで使われたのが効果的で良かった

墓前のあんな風景想像したら、やってられなくなるの笑っちゃった

終盤はもうどこで終わっても良さそうだったけど、ピースフルが徹底
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.2

主語デカくなってしまうけど、日本人にとってご褒美みたいな映画なのではないだろうか

東京国際映画祭2023先行上映


2023年33本目

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.1

ディカプリオがフィクサーとか権力に言いくるめられるのがおもろすぎる

3時間は長すぎる
殺人の件数間引いて欲しいし、その分だけ関係者増えたり説明してるのが冗長

それだけにジェシー・プレモンスが出てき
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

4.3

構図が決まりまくってる

定期的に笑いどころがあってめちゃくちゃ面白い

脚本見た感じかなりセリフとシーンを端折ってるが、情報の落とし方がセンスありすぎる

2023年32本目

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

4.6

この映画がエドワードヤンの最高傑作なのを認める

エドワードヤンはくどくどと説明しない
シーンが飛んだ瞬間に全てを悟らせる
画になるショットが多すぎる
カメラワークが天才的すぎる
ガラス越し、鏡越しに
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.8

映像表現の自由さから、アニメである理由は感じた
ジョジョの感動に近い

でも混沌→混沌なので、理解可能→混沌のPERFECT BLUEの方が好み

2023年30本目

福田村事件(2023年製作の映画)

3.8

終盤に盛り上がりを見せるが、長い長い伏線を構成する各パートの断片が効果的に配置されておらず、ただ冗長

一線を越えるきっかけを起こす人物(とその夫)も必然性が全然わからない

史実ベースの映画に敢えて
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.3

レースのテクニカルな説明から始まらずにゲーム的エフェクトから導入されたので、フォードvsフェラーリよりも没入しやすかった

途中から完全にレース映画になるが、忘れた頃にゲーム的エフェクトが戻ってくるの
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ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)(2022年製作の映画)

4.2

ゴダールの人生の表層をなぞっているに過ぎないかもしれないが、ゴダールの作品を理解しようという営みに対して、真摯に手を差し伸べてくれる

特に、後期のモンタージュ多用の作品からゴダールに入った人には、な
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.3

アニメでありながら写実性が高く25年前の記録としても貴重
アイドルオタク、何も変わっていない

冒頭の電脳戦隊から、インターネットの使い方に唸る

その写実性の中で現実と虚構が混ざり合う過程が秀逸
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.8

もっと俗っぽくすればアカデミー賞とか取りそう

実験ニキの台詞は刺さった

2023年25本目

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.5

契約を履行することへの忠実さは異常性を帯びた行動を正当化させるが、世に言うところの幸せを掴むこととは一致しない

「不幸な人には幸せな人が無分別に見える」など印象的なセリフが多かった

冒頭クレジット
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バービー(2023年製作の映画)

4.3

流石のグレタ・ガーウィグ

バービーとケンが人間界に現れてドタバタ劇、世界はどうなっちゃうのー?で終わっても許されそうな題材にジェンダー、家族、自己実現、人種、民主主義など、どれ一つ取り上げても複雑で
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.7

エドワードヤンのイメージがクーリンチェだけだったので、こんなにアダルトな青春群像劇とは思わなかった
それでいてアーバン、かつ優しさもある
ユーモア、イデオロギー、時代の雰囲気も、全てそこにあった

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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

ジブリってアニメが視覚的に美しかったりキャッチーだから親しまれるだけで、正直キューブリックとかと比較するレベルでハイコンテクストで難解だと思う

あまりにハイコンテクストなので解釈することを諦めたくな
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

4.1

車、バイク、鉄道、馬、船、飛行機何でもあり
アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ何でもあり

モロッコの逃走劇だけ退屈で眠くなった

冒頭から倫理観が破綻しきっているが、アメリカ映画を観た気になることが重要
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.3

アニメーションもプロットも、ここまでハイコンテクストになっても人類は楽しめるのだという感動

家族愛のエモ指数高め、小ネタ多め

2023年19本目

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