現代アメリカのカリカチュアとして、笑えるのだけれど、皮肉っている内容は、笑えないシリアスさ。
宇宙の彼方にあって肉眼では夜空に見えなかった彗星が、見えるようになった時、それまで見えなかった危機が可視化>>続きを読む
RENTは10年以上前に映画で見ましたが、本作の主人公ジョナサン・ラーソンが、RENTブロードウェイ公演初日前に突然死していた事は、初めて知りました。
時限爆弾が破裂までの秒を刻む音と破裂音、チック>>続きを読む
これほどまで、噛み締められた台詞の、言葉のやりとり。
緊張感を持って、強度を持って、交わされる言葉の数々が、本当は際どいバランスの上にしか成り立つことはできない、真摯な言葉となって、こちらにぶつかって>>続きを読む
フィルが象徴する男性的なもの(ホモソーシャル)からの解放。
ピーターの大人になる前の、繊細さ、純粋さ、若いが故の無知さ、危機感の無さが引き起こすラストは、じくっと胸に刺さる感じがありました。ちょっと、>>続きを読む
良い作品。どのジャンルにおさまるか、よくわからない、けど、だからこそ、面白かったです。
リズム感の良さは、抜群…!前作『ベイビー・ドライバー』がリズム推しで終わってしまったかなぁという印象でしたが、>>続きを読む
滑り込みで、上映が終わってしまう前に映画館で観ることができました。
あらすじなどは省いて、所感にとどめますが…、外国人からみた日本企業や企業役員達の悪質さや隠蔽気質、熊本の住民たちの心理的な閉塞感(語>>続きを読む
クロエ・ジャオ監督作品とのことで鑑賞。この地球は救うに値する星なのか、豊かな自然を保有するこの星は果たして守るべき星なのか、守るのであれば何の為に?
超能力を持ったヒーローたちの、単純な「地球を守れ!>>続きを読む
ストーリーは、男女の三角関係。
なかでも、冒頭のショットが俊逸との評判を受けて鑑賞。その俊逸さはさすがでした。原作が慎之助の語り口で語られる小説。冒頭のお遊さんしか目に映らないような、撮り方は原作の慎>>続きを読む
トゥルーマンショー、マトリックス、レディープレイヤーワン、ソーシャル・ネットワーク…このあたりが引っかかる人には絶対に引っかかるし、面白いし、最高でした…!
AIの覚醒のためには、片想い、愛がいる…と>>続きを読む
メッセンジャー、ブレードランナー2049で、その絵画的ともいえる画面のカッコ良さに惹かれた、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品、待望のスクリーン上映でした!
よかった!
ナウシカ的な世界観。
スペースシッ>>続きを読む
羅生門形式で、3者それぞれの立場からの証言に基づく、全部で3章からなるストーリー。最後のマルグリットの証言がより真実に近いように描かれていた印象です。どの立場の味方にも寄らないような淡々とした描き方で>>続きを読む
何が正しくて、何が嘘なのか。正しさの中にも、嘘の中にも、本当や真実がないのなら、何を基準として、どの側に立つことで、どうやって自分を保てばいいのか?
それは逆に言えば、何かの基準に自分を合わせ、何かの>>続きを読む
森田芳光監督作品は、大学生の時に『家族ゲーム』を見たことがあったきりでしたが、近頃、いろいろ見てみようと思い立ち鑑賞。
豪華な女優の共演、それだけでも見どころが余す所なくあるのですが…笑
印象に残>>続きを読む
ニコ動で鑑賞。
コロナ禍にある今の日本の現実をよく描いた力作と思います。素晴らしいです。
本作を、ウーバーイーツで働く若者の、一生懸命さを讃える作品だなんて、簡単に解釈してはいけない。
走ることを、>>続きを読む
村上春樹作品は、アフターダーク以前のものはほぼ読んでいます。なかでも、初期の短編集が好きな方です。原作の「女のいない男たち」も10年以上前に、きっと読んでいたのだろうと思うのですが、当然、内容を覚えて>>続きを読む
シャマランらしい作品でした。
相変わらず、鑑賞後の第一印象は、…これはー…良い話だね?…あのシーンは、笑ってもよいシーンだったよね?という感じです笑。
カルシウムのくだりとか、折れながら治ってる…とか>>続きを読む
マーゴット・ロビーのファンです。
負けん気の強い破天荒な性格、自分がこうと決めたことは絶対にあきらめない、周囲の基準に合わせる気なんてない、なぜならその基準に合わせてしまったらそれはもう自分では無くな>>続きを読む
50代の…家族や親戚関係の…辛さ…
困ったおばさん、困ったおじさんの描き方が、辛辣なまでにリアルで、脚本の凄さを感じました。
更年期の女性や、ルサンチマンを抱える男性の不安定さは、ありのままを描いてい>>続きを読む
控えめに言っても、サイコーでした笑
ヴィラン好きにはたまらない一作です!
前作は見ていないのですが、前作見ていなくとも十分に楽しい!
冒頭のこの編成で行くかと思いきやのフェイントとか…大好きです。>>続きを読む
中村佳穂の歌声よいですね〜!
事前情報はあまり触れないようにして見に行きました。エンドロールで中村佳穂の名前を見て、うれしくなりました。
細田守といえば、仮想空間の有象無象のアイコン達…笑。そして、>>続きを読む
七つの大罪になぞらえた連続殺人犯を追う、ベテラン刑事と新米刑事のバディもの。フィンチャー作品は、相変わらず、サディスティックな痛みの伴う描写の先鋭さが群を抜いているなぁと思います。「これ痛いよねー」「>>続きを読む
「関東大震災の際に朝鮮人虐殺は無かった」などと、政治家が絵空事を言うような時代。自分たちにとって都合のいいように、自分たちが信じたい方向に歴史を改竄しようと政治家が動く時代。
過去に、無名の尊い誰かの>>続きを読む
クラシックなサスペンスの雰囲気がよかったです。大学生の頃、『カリガリ博士』を初めて見たときの、あの新鮮な気持ちに近い印象を持ちました。
灯台守として4週間共に過ごさなければならなくなった、若者と老人。>>続きを読む
コンピューター、AIの元となるチューリングマシンを生み出したアラン・チューリング。学生時代の好きだった人との暗号のやりとりが、アランが数学や暗号解読にのめり込む動機となっている…。素敵だなぁと、思いま>>続きを読む
資本主義の世界を象徴するかのような、階層を描いた『穴』。富むものから、貧しいものへ、平等に分配されない食べ物を通して描こうとするものは明確です。極限状態に置かれた人間たちの、人として最後まで守るべき信>>続きを読む
ゴーストの切ない表情が、しんみりする作品でした。黒い二つの丸なのに、哀しさや驚きを物語る表情が、意外と豊かだなぁ…と。
幽霊視点なので、幽霊に感情移入してしまいます。