ナミモトさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

ナミモト

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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.5

ゴーストの切ない表情が、しんみりする作品でした。黒い二つの丸なのに、哀しさや驚きを物語る表情が、意外と豊かだなぁ…と。
幽霊視点なので、幽霊に感情移入してしまいます。

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.7

良かったです。
小さなもの(ビー玉や、画鋲や、小さな電池など…)swallow=呑み込むことで、主人公ハンターが克服しようとしていたことは何だったのだろう、と考える余韻が、ラストに残りました。
誰もが
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愛のむきだし(2008年製作の映画)

3.0

長くて、3回ほど休憩挟みながら観ました。「愛」こそが、「愛」あればこそ、を強度に押し出す感じ…ですね。満島ひかりと、安藤サクラとのクレイジー感が、心地よかったです。
ストーリーや展開はよく分からないで
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クルエラ(2021年製作の映画)

3.5

ブリティッシュなパンクなファッションと、エマ・ストーンのクルエラの完成度の高さの見応え、素晴らしかった…!

展開としては、テンポが悪い印象がちょっとありましたかね〜…。ストーリーの持っていき方は面白
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

アンソニー・ホプキンス!アンソニーの演技たるや!この点は、もう語り尽くせないほど凄みがあるとしか言えないのですが…笑

高齢になり、記憶があやふやとなり、家族の事も、病院の人も、誰が誰かも、混乱してし
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.3

三島由紀夫の示した、言葉で闘うことの意義、そして表現者として行動力に、2020年に生きる私達の理解はまだ追いついてもいないのだと感じました。
戦争に生き残ってしまった三島由紀夫の抱えた、天皇への相反す
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オクトパスの神秘: 海の賢者は語る(2020年製作の映画)

3.9

もう、タコ食べられません…泣

1匹のタコとの出会いを通して、それまで気が付けなかった自然との関わりや、人との関わりに気がついて、心が変化していくドキュメンタリー。
当然、海の中のクリーチャーや、アニ
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.3

「群盲象を評す」なのだと感じました。第一印象として。本作の登場人物たちは、本当のところ、それが何であるのかを本質的には語り得ていない。自分はこう思う(好きなんです)と一方通行な気持ちを自分でも感じつつ>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.7

笑いながら、泣ける、最高の映画。
楽しかったー!女の子のファニーさを満喫しまくれる傑作でした!

高校卒業式前夜、高校時代はじけきれなかった生徒会長とその友達の卒業式パーティーで“やりきる”、10代の
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

3.8

妄想わーるど全開なのは、前作「勝手にふるえてろ」しかり。本作でも、脳内にいるもう1人の自分「A」との会話。
けっきょく、自分の中でも会話を進めてしまって、展開を1人だけで進め過ぎてしまって、他人と会話
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AWAKE(2019年製作の映画)

3.3

AI将棋を、かつて天才と呼ばれ奨励会に所属していた棋士が、将棋をやめた後に開発し、現役棋士と対局する、というストーリー。強度の負けず嫌いは、対局するからには必ず勝つ気でやる、というどんな棋士でも必ず持>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.9

前作ザ・ライダーも大好きで、本作の公開も心待ちにしていました。
Amazon配送センターや、さまざまな短期の仕事を転々としながら、ヴァン一台で移動生活をする高齢労働者たち。その生き方は、ホームレスでは
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ミナリ(2020年製作の映画)

3.5

すべてのお婆ちゃん達に捧ぐ。
ミナリ(セリ)のように、どんな環境でも根付き、生きていく強さ。

韓国から来たばかりのお婆ちゃんと、移民家族の子供として育った姉と弟との間の、共に暮らし始めた事で生じ始め
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マ・レイニーのブラックボトム(2020年製作の映画)

3.5

チャドウィック・ボーズマンの遺作とのことを、鑑賞後に知りました。
アカデミー賞主演男優賞有力視されているようですね。
全体的に音楽的なテンポよかったです。

凱里ブルース(2015年製作の映画)

3.7

ミラー越しのカットが印象的。
鏡越しに、カメラ手前にいる人物の眼線がある。バイクのバックミラー越しに、作業をしている人が映る。バックミラー越しに野人を見たというエピソードを流すラジオ。
たしかに、鏡越
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.0

震災以後のエヴァンゲリオン。
そして、シンジくんはいつまでもバカじゃない。
見終わった後は、ただただ、ありがとうという気持ちでした。
いつまでも続くと思っていたモラトリアムでいられた純粋な時期を、この
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.8

ろう者の聴く世界の音をイメージして再現した音響が見事と感じました。
完全に無音ではなく、くぐもったような声や、振動の音が伝わる、不思議な感覚。
ろう者ひとりひとりによって聴き取れる範囲の程度の差はある
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いつも2人で(1967年製作の映画)

3.5

複数の時間のプロットが並行するロードムービー…と書くと、なんだか、ちょっとテネット感ありますが。
夫婦の出会いと、子供ができた頃の中盤と、子供が手を離れた後の倦怠期と、それを乗り越えた後と。歩んできた
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

3.9

傑作でした。ずっと見ていなくて、やっと鑑賞しました。

ハスラーズ(2019年製作の映画)

3.5

「この国全体がストリップクラブだった。」
「金をばら撒く側と、踊る側がいる。」

実話に基づいたストーリー。舞台はストリップクラブ。リーマンショック後、シングルマザーとしても生活するディスティニーは、
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.6

台詞が絶妙でした。いくつか好きな台詞がありましたが、自己紹介の際の「好きな言葉は「バールのようなもの」です」が特にツボでした。

これは恋愛映画ですが、出会って、同棲して、仕事始まって、生活して、あれ
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春江水暖~しゅんこうすいだん(2019年製作の映画)

4.0

中国の伝統の絵画 山水画絵巻「富春山居図」に着想を得て、紡がれた作品。
まるで絵巻物をくるかのように、左から右へと大河に沿ってカメラが平行移動するシーンが度々あります。
ストーリーは、母親と4人の男兄
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.4

「ヤクザには人権がないってことだ。」
ここ数年の反社排除の風潮が厳しくなった社会に生きるヤクザ達。
オリンピック開催に向けて、クリーンな国のイメージ作りのためか…とは容易に予想されましたが、ここ数年の
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寄生獣 完結編(2015年製作の映画)

3.3

原作も好きで、実写化にも満足しています。
人間が、身勝手で、残酷で、非道な(寄生)生物(獣)である事実を、そのほかの寄生生物や人間以外の動物の視線から描いた稀有な作品と思います。漫画の台詞も、理解する
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.0

生まれること、死ぬこと、生まれ変わること、生きること、大切なことが凝縮された、あたたかくて、救いに満ち溢れた作品でした。
この世に生まれる為の「生きる目的」は、「目的さがし」に凝り固まった時に、亡者と
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アラジン(2019年製作の映画)

3.5

前評判が良くて、やっと見ました。
ジャスミンを女性リーダーとして捉え直し、アニメのプリンセスを描き直した点がとても素晴らしいと感じました。
また、アニメから引き続き、魔法でいくら着飾り、魔法でいくらで
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

2.9

個人的に恋愛映画がどうも苦手(それなら何で観たんだ、とも思いますが…)を前提として…。

原作はBL漫画のため、ストーリーの展開やそれに伴う脚本は、簡単に展開しすぎて、拍子抜け。
ただ、成田凌のやや闇
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.8

フロリダのディズニーランド近隣の、安いモーテルに暮らす、シングルマザーの母娘の話。明らかに貧困家庭にあり、行政からも適切な支援を受けられず、娘がいる為もあって、日中、母親は真っ当な仕事に再就職すること>>続きを読む