舞台も日常も演技を最後までやりとおす、たとえ仲間や師が去っても、いろんな役を担うことになっても、うんざりしても意味分からなくなっても、もしも幕が上がらないとしても
人と人とが金輪際会わないと約束してそれぞれをないものとして別々の場所で生きる、人間関係に終止符を打つ みたいなことって実際あるけどなんか全然よく分からなくて異様なんだよなーと思うし、それが美しく見えて>>続きを読む
暗闇(黒)の中で色彩はいっそう鮮やかに見えるんだな〜車で夜道を走るシーンが本当にきれいでこれだけでも観てよかったという気持ちに。父親の死を自覚する瞬間が唐突だなと思いつつ、いろんな出来事が重なったりあ>>続きを読む
何もかもが煩わしく思えてそんな自分が最悪だってちゃんと分かってるからこそ消えてしまいたくなるときも、この世の全てが美しく感じられて風も景色も気持ちよくてそんなふうに思えてる自分のことも悪くないと思える>>続きを読む
映画を観る者・愛する者が、映画を観ることを通して、さまざまな欠片を引き受けるということ。手放されることのなかったチェスのキングの駒や少女の写真のように。その欠片は、シーンやシークエンスだったり、一瞬の>>続きを読む
冷蔵庫にあるいろんな野菜、飛んできたのかポケットに入っていたいろんな植物の種、研究対象のいろんな苔。両手に包みこんだ、過去からの緑色の光。持っているものを誰かに手渡すことで「何か」が生じたり、既にある>>続きを読む
人が人に寄せる気持ちというか、いや、気持ちですらない、アテンション?好意とか愛とか思いやりとか優しさとかではなくて、与えるでもなく注ぐでもなく、贈与や意図からも解放され、ただ「在る」、それでいて人(世>>続きを読む
平山はいつからこの生活してんだろう。正社員時代が長かったりしたんだろうか。PEFECT DAYSなのは分かるが、それを実現させたもの・可能にしたものはこの映画の中では描かれていないように思えて、ちょっ>>続きを読む
坂本裕二的この時代のカルチャー史?(この時代の「サブ」カルチャーとは?)学生時代に文学やら漫画やら映画やら音楽やらを熱心に掘り下げていた人が、就職を境にビジネス本やスマホゲームみたいな短絡思考ツールに>>続きを読む
いっさい解決も回復もしてないけど何か象徴的な出来事をそれと感じ取り受け止める、こういう映画観ちゃうともうこういうのだけでいいのにって気持ちになる。こういう話の心地よさって一体どういうことなの
「情緒が足に刺さったんだ」ってパワーフレーズ!人物一人一人がたいへんチャーミング。おんぶで橋を渡る田中絹代と笠智衆の、脚だけ。帰ることが決まってしまったそのときの、みんなに背を向けてうつむく田中絹代越>>続きを読む
ゆうらゆらと広がる川面の動き、、橋の上に風車売りの少女、その影、ひとつ落ちる風車、川を流れ、投げ捨てる、、建物での横移動からの螺旋階段で上から、引きで二人を、、など美しいシークエンスとカメラワークと。>>続きを読む
ケリーライカートの映画、弛緩からの緊張で引き込まれ方が唯一無二。途中までドーナツをドーナツと気づかず、観終わってからドーナツというよりシンプル焼き菓子が食べたくなった
日々の生活も(労働も人間関係も)うまくいかず、ラジオから流れる情勢も最悪で、何もかもから目を背けたくなる時もあるし、でも希望が一筋二筋見えてくると、未来を世界を変えてやりてーって気持ちにもなるし、どち>>続きを読む
ぬいぐるみとともに育ってきた人間だけど、ぬいぐるみを愛でたり喋らせたりすることはあっても、不思議とぬいぐるみとしゃべるという行動は今までほとんどしたことがなく、映画も分かるところと分からないところがあ>>続きを読む
偶然に導かれながらブラジル人の酒場でおもしろ企画思いつくまでは感動的ですらあったのに、気づいたときには我々はとんでもない旅路に。飛び込むか飛び込まないかで喧嘩のカップルもたどり着けばのんびり日光浴、ボ>>続きを読む
近所でワカケホンセイインコが群れをなしていて、いつまでたってもあの鮮やかな緑色にギョッとしてしまうし、しかも最近水色のやつも仲間入りしてきた。こわい
冒頭、魂のっけまくりの「人間爆弾」で既にありがとうな気持ち。それ以降つまりほぼ全編はぼーっとしてしまった
離婚、仕事、招いた子との関係、子の独立、大病の過去、愛した記憶、支えられた記憶、恋愛、引っ越し。「理想としていたようにはならなかったけれど」。始終うっすら寂しくうっすら幸せな時間、涙を湛えながらの笑顔>>続きを読む
イ・チャンドンの映画そんなに観てないけど、詩とか愛とかみたいな「美しいとされるもの」に収斂させるための道具として倫理的に受け入れがたい人物・行為を持ち出してきて野放しにしてるように感じられてしまって不>>続きを読む
現実社会のやばさを映画というかたちで提示し言語化し語ってくれただけで十分ありがとうという気持ちはある。あなたはあなたのままで、かつ今後もあらゆる可能性に満ちている、というメッセージはすごく好きだしグッ>>続きを読む
経済的豊かさとしての正解、売れる・好かれるものとしての正解、「豊かさ」を求める社会では情すらも経済や政治のテクニックとして組み込まれて「フリ」だとか「偽善」だとかジャッジされる、正解が用意されることで>>続きを読む
6年半ぶり(泣)カティ・オウティネンがあんまり似合ってないキツめピンク色のシャツ着て、目の前のちょっとしゃべりすぎてる内気なマッティ・ペロンパーを前にようやく少しだけ微笑むところ。二人でドレスアップし>>続きを読む
幸せは楽しいものとは限らないのは分かる、分かるけども。「天国の一片」を買えても買えなくても幸不幸とはまた関係がなくて、幸不幸はどこかにあるものでも手に入れるものでも作り出すものでもなくて、大変なものね
自分の幸不幸と他人の幸不幸みたいなことを思います。廃墟で愛に関する歌をオクターブ下で歌う女ふたり。何もかもいい。
「『もったいない』ってどういうことですか?」。相変わらずブチギレまたは泥酔から(新たに)始まる関係性。汗かいて革ジャンの匂いを気にするキム・ミニ。杉田協士の「予感に満ちている」って論評がほんとそれ
これまたキム・ミニに対する世間の目を映画にしちゃったみたいな、いじわるなのか愛なのか!ホン・サンスの映画は、映画を眺める私たちの目であるカメラと、さらにそれを俯瞰するホン・サンスの目と両方見てとれる点>>続きを読む
高校の現代文で「それから」読んだのにあらすじすっかり忘れてて、wiki見たらそうそうこんなおもろい話だった、手渡すのはホンサンスからキムミニへの愛の告白かな〜?公私混同が過ぎるラブ
あらすじを知らずに観て、電話でジーナローランズの元夫にカサヴェテスがブチ切れるシーンでようやく二人の関係性が明かされて、胸ぐら掴まれた気持ちだった。愛は止まることなく流れるものというのがどういうことな>>続きを読む
相手の言葉一つで、自分の本心というか秘めていた部分というか自分でも見て見ぬふりしようとかやり過ごそうとか思っていた部分というかが一瞬にして引きずり出されて、二人の関係性として気まずさとか居心地悪さが生>>続きを読む
父親が川に落っこちたときのいたたまれないほどのがっかりな空気感がたまらなく好き。ポンチク=ロシア風ドーナツってあだ名もかわいいし、デブちんって字幕もお見事!
最初のほうと最後のほうに2回出てきた、ナスレディンのなりきり自動車(飛行機だっけ?)の助手席にマムラカットも乗り込んで二人で村を駆けてくのがなんだか異様に好き。全部が全部突拍子もなくてパワフルで物悲し>>続きを読む