Pigspearlsさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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74歳のペリカンはパンを売る(2017年製作の映画)

2.6

試写会にて。下町の風情があり、インタビュー慣れしてない普通の街の人の生っぽいことばにクスッと笑える。

日本でパンがブームになって久しく、数多のオシャレなパン屋が激戦を繰り広げるなか、一周まわって、変
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コインロッカーの女(2015年製作の映画)

3.8

まずキムヘスがカッコいい。

韓国ドラマはどれも女性が強いなーと思うのだけど、こういう裏社会モノでも女性が周りの男性よりも冷酷なボスとして君臨し続けるというのは、すごい。日本だと考えられない。

けっ
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おクジラさま ふたつの正義の物語(2017年製作の映画)

4.6

物事を公平にフラットに捉えるという、シンプルで、しかしとても難しいことにチャレンジした勇敢な作品。そしてそれがとてもうまく表現されていて、大学の読み取りテクストで使えそう。

(私自身、クジラとイルカ
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ディーン、君がいた瞬間(2015年製作の映画)

2.5

お風呂dTV映画。

一見、雰囲気おしゃれ映画だけど、主役2人の関係が50年代の歴史を背景に、とても丁寧に再現されていて好感。

デイン君がときどきディカプリオに見えてしまい、ジェームズディーンとはあ
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ギミー・デンジャー(2016年製作の映画)

4.8

10代のころイギーポップとかヴェルヴェットアンダーグラウンドとかルーリードとかキュアーとかノイバウテンとか聴き倒してた身としては、ああイギーが動いてる!踊ってる!映像のもつ情報量スゴイ!とシンプルに感>>続きを読む

シェルタリング・スカイ(1990年製作の映画)

-

モロッコ旅行前の予習その2。

10代の頃ラストエンペラー大好きでベルトリッチの他作も制覇しようとして、1時間弱で眠気に負けた作品。

なのでラストのポールボウルズは初見。たぶん昔観ても理解できなかっ
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カサブランカ(1942年製作の映画)

3.5

モロッコ旅行前の予習その1。

昔観たときはボギーのシニカルかつダンディな男性像、バーグマンの神々しい美しさ(のわりに利己的なところもまたよし)に惹かれ、カサブランカという土地は戦時中の、わりと裕福な
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ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

3.0

見終わって感激している相方に「うちの父は格好良いので共感しかねる」と伝えたところ非常にがっかりされてしまったのですが。

これはまさしく、ドイツ版の寅さん!!でした。

ただ異なるのは、初老男性の情け
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ひそひそ星(2015年製作の映画)

1.5

ひさびさのエルメスにて。

うーん。園子温のロマンチストな一面。星新一か手塚治虫の昭和のSFみたいなディストピアムービー。きらいじゃないけど、壮大すぎるテーマがまとまらないまま福島ロケが叶ってフィルム
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彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

4.0

もちろんリンコさんも魅力的なのだが、マキオの茫洋とした包容力。好きだなぁー。

彼のようにひとの本質を見抜ける男性がもっと生きやすい世の中になりますように、と心から願う。

脆さを武器にできる女子はた
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

-

キャスティングも映画としての表現力も圧倒的。日本人監督には決して描けないであろう日本人の真面目さ傲慢さとエグさがグイグイ出ていて、でもどこかユーモアのあるカット割にほれぼれ。さすがスコセッシ。


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海賊とよばれた男(2016年製作の映画)

-

機内鑑賞。原作未読。

主人公の実在のモデル出光佐三の娘、出光真子さんが撮ったビデオアート「英雄ちゃん、ママよ」が衝撃だったので、どんな親子像が描かれるのかと期待して観たら、子供の存在は一切出てこず。
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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

-

いい大人にとっては、むかし想像していた未来が実写に!という、懐かしさを堪能する映画。


スカヨハの肌色スーツは初見ではどうかと思ったけど見慣れるし、ビートたけしの配役もバトーの義眼エピソードも桃井か
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パリが愛した写真家 ロベール・ドアノー 永遠の3秒(2016年製作の映画)

-

ドアノーの孫娘による愛と尊敬と誠実さに満ちた映像ディレクション。卒業制作のような、というと怒られるかもしれないが、そういうピュアで私的で良くも悪くも洗練されていない印象を受けるドキュメンタリー。

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メットガラ ドレスをまとった美術館(2016年製作の映画)

-

ゴージャス!!

ゲイ界随一のモードカップル、トムブラウンのパートナー、アンドリューボルトンさんがメットガラのために奮闘するのを見守る2時間。
彼がファッション界のドン、アナウィンターの力を借りて、ニ
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

5.0

念願の鑑賞。最強のボーイミーツガール。複雑に絡み合う人間関係と家族と社会の明暗と、この時期にしかない少年少女の不安定で不確定な危うさと圧倒的な存在感。
そしてすべてのシーンが奇跡のように美しい!!映画
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ムーンライト(2016年製作の映画)

-

はー、好きなヤツでした。ソロ鑑賞推奨。

主人公は無口だけど、とてもとても雄弁な映画。
真面目な社会派作品としてもフザけた萌え目線でも心理学的な親子の愛と拠りどころでも映像のブルーと肌の美しさについて
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

-

「ロマンチストでなにがわるい」

ああ、すべての映画は愛と狂気でできてるな、と。

ゴジラロード(歌舞伎町)がハリウッドの夜景に見えてきました。すこしの狂気で、世界はちがってみえますね。

映画と恋とウディ・アレン(2011年製作の映画)

-

ウディアレン信奉してるひととどうしてもわかりあえなくて、観てみました。

つくづく、世の不公平さに敏感で、作品に自分のコンプレックスを投影したい人なのだなぁ、と思い。

不幸自慢が嫌いなので、
自分の
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

-

この監督のないものねだりが苦手。でも懐古主義と映像が美しく結びついていたので、この作品はすき。

カッコ悪い見栄っ張りなプライドが、映画のなかで文化とか流行とかに昇華する 例。

ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)

-

Netflix解約前のマイリスト消化週間ラスト。

エンタメ成分が足りなくてずっと観終わらないままでした。

最後まで観ても半分の時間にまとめられるよなコレ、とおもいますし、突き詰めると「アイヒマンは
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ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)

-

ティルダスウィントンとベネディクトカンバーバッチの名前が並んでいるだけで、自分にとっては必修科目。

マーベルは数作しか観てなくて、苦手な体育の逆上がりの授業かと思いきや、最新のジェットコースターに乗
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ワン チャンス(2013年製作の映画)

-

終盤に主人公の父親が、「親としての喜びは、子供が自分をどれだけ超えてくれるかだ」と褒めるシーンがあり。
さりげないシーンながら、この監督の特質だな、と思う。弟子が師匠を斜め上から超えるところが、軽やか
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ルートヴィヒ(2012年製作の映画)

-

ザビン・タンブレアはプラダの広告に出てきそうな繊細王子系で見惚れる。今後に期待。

道徳的に悪いことがあまり描かれないため、良くも悪くも理性的な史実に忠実な教科書映画。


映画として、狂王と芸術を語
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それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

134分のうち幸せなのは数分だけ。きっかり2時間、息が詰まるほどいたぶられ続ける映画。

直視するのがつらい内容と長さだけど、それでも12年にくらべたら一瞬だよなと。

よく仏映画は5分で恋に落ちてそ
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僕と世界の方程式(2014年製作の映画)

4.6

数学オリンピックのドキュメンタリーを撮った英国人監督が同テーマをドラマ化。

子供も大人も役者がみんないい。台湾とイギリスの街の切り取られ方もすごく素敵。

じぶんも母のことを頭が悪くて下品で恥ずかし
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ゼロの未来(2013年製作の映画)

-

未来世紀ブラジルのブッとび具合を期待していたので、あまりにピュアな内容にどう受けとめればいいのかわからなかった。

ゲーム感覚で数式を解くとか、
クラシックな内装とか、
キュートな二世とか、随所に惹か
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オルランド(1992年製作の映画)

4.4

むかしヴァージニアウルフとかジャネットウィンターソンとかに傾倒していたころに観て、それはもうティルダスウィントンの神配役に悶え倒してDVD購入。

ドクターストレンジ前に予習。やっぱり好きだ。ティルダ
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フリーダ(2002年製作の映画)

2.8

絵に込められた痛みと怒りとやるせなさ。この壮絶なフリーダの一生を演じ切った女優さんの凄みに敬服する。

人生も男性も家族もぜんぜん自分に優しくない、とイライラしていた十代の頃に衝撃を受けたフリーダの絵
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追憶と、踊りながら(2014年製作の映画)

2.7

邦題に惹かれて、Netflix。

ベンウィショーとアジア系の男の子のベッドシーンが嘘みたいにやらしくないしむしろ可愛らしくてびっくり。

老人介護施設の内装がすてき。こういうセンスは英国だからなのか
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永遠のヨギー ヨガをめぐる奇跡の旅/覚醒: ヨガナンダの生涯(2014年製作の映画)

-

アップリンク系のクセの強さ(言い換えると盲目的うさんくささ)が楽しい宗教家ドキュメンタリー。

「ホームレス」を観た後、ひとの心の拠り所ってなんだろう?と気になりこの作品をNetflix お風呂鑑賞。
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ホームレス ニューヨークと寝た男(2014年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

マークレイご本人トークショーつきの鑑賞。たまたまですが、観客が若くてキレイな男女が多くて新鮮でした。クラウドファンディングで来日が叶ったとのこと、内容もそうだけど、いろいろ今っぽい。


3年間の密着
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未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

4.4

これは。。10代のうちに観ておくべきだった。。。!!

ディストピアものとしてはもちろん、壮大なDIY映画として唯一無二。

自分の中でホドロフスキーとキューブリックのちょうど真ん中くらい。かなぁ。
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