大傑作だった......。令和にこれを見られることの素晴らしさ。見終わったあと、たしかに彼(女)たちの人生があったという体感を覚えて眩暈がした。「前半:夢、陶酔/後半:覚醒」。かつて確かにひとつの時代>>続きを読む
人間万事塞翁が馬。何が幸福か不幸かは誰にも分からない。みんな幸せになりたくて、誰かと一緒にいたくて生きてるんだけど、それが全然うまくいかなかったり、でもときには思わぬ幸運が訪れたりする。良いと思ってし>>続きを読む
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今年ベストに近いかもしれない。素晴らしい映画を見たという余韻に浸れる...。
以下ネタバレと解釈。
中学校に上がって間もないころ?の少年2人のお話。小学生のとき、親友か恋人か分からないほどお互いにい>>続きを読む
民話を聞くことは、リズムに乗って音楽を聞くことに似ていると思った。語り手と聞き手がいないと成立しない話が良かった。相槌を入れなければならないというルール?(マナー?)もあるらしい。最後にみんなで民話を>>続きを読む
森は常に何かを隠している。どんなに深く立ち入っても未だ見せていない何かを「社会」から遠ざけている。カメラの前だからこそ話せること/話せないことがある。鬱蒼としたヴァンセンヌの森は、そうした見えないもの>>続きを読む
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貫徹して描かれるのは外部から「やってくるもの」のこと。映画の上映、影絵、焚火と影、月光に照らされる影、そして水面に映る顔。投影がモチーフとして反復し、物語では突如「外部」がやってくる。それは村はずれの>>続きを読む
傑作。演じることや撮ることに対する自己批評的な映画。カメラはレンズを通して光をただ自動的に定着・記録する装置であり、つまり人間的な視座とは異なるいわば幽霊的な目線を根源的に孕んでいる。ゆえにドキュメン>>続きを読む
これは映画に関する映画だ。
強調されるのは「フレーム」である。開かれたままの窓やドアというフレーム。スマホで写真や動画を撮るというフレーム。そして撮影された映像は、カフェの外壁のフレーミンングされたス>>続きを読む
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車が一定の速度で淡々と走っていくショットが、どれをとっても美しい。走っている車を静的に捉えるスクリーンのなかで、何か劇的なドラマが起きているという感覚。傷を負っている2人が偶然出会い、お互いの過去を少>>続きを読む
ずっと見たかった作品を配信で見れた。
毎日、毎年、同じことを繰り返して生きていくけれど、いっときとして同じ瞬間はない。この当たり前だからこそ、忘れてしまいがちな事実を丁寧に描写する。
お茶の一挙手一>>続きを読む
最高のアニメーション映画
これを作った方たちは、実写ではなく敢えてアニメで映画を作る意義を徹底的に考えたのだろう。
完全に作り物のアニメーションの世界だからこそリアリティを描けるのだ、という作り手の>>続きを読む