riikoさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ドリームプラン(2021年製作の映画)

3.7

この手の実話ものに非常にありがちな鑑賞体験である「エンドロールの実話カットのほうが感動する」はやはり例に漏れず本作も同様だった、ただし皮肉の意味で。
だってこれ「実話に基づいた」じゃなくて「実話」だよ
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.4

原作ノワールにギレルモ演出が加わった感じなので、ギレルモアプローチを目当てに観ると不満が残る。原作観てないけど、こんな週刊ストーリーランドのオチみたいな感じなの?

俳優がよかったな。Cブランシェット
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

リブート始まりました、第1弾は3時間の長尺。

ゴッサムの街に受け容れられまくってるコスプレお兄さんのバッドマン。
普通に警察の現場にいるし、嗜められても「彼も手袋してるから大丈夫」ってフォローされて
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猫は逃げた(2021年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞してから1週間ほど経つが、間に何本か舞台や映画を観てもこの作品によって残った鑑賞体験が拭えていない。
この映画で感じた感情を口に出すと、それが願望になりそうで怖くてなかなかレビューに踏切れなかった
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.6

物語の起点が座高だった。
高円寺の駅を降りてから座高に向かうまでの道のり、入口での逸る気持ち、上手下手あらゆる座席から観た舞台、エレベーターはひとつだからたまに演者と乗り合わせてしまう気恥ずかしさ、そ
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キャビン(2011年製作の映画)

4.0

WATCHAにおススメされた上に予想点を4.1点と刻まれたのでホラースプラッター大っ嫌いだけど観てみたら、声出して笑ったし何かのメタファーをずっと思わせるような演出が続くし最後まで展開が読めないスリリ>>続きを読む

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.3

自宅待機の身になり外出できない不自由さからふと思い出したので再鑑賞。20年ぶりぐらいのショーシャンクの空に。
これ、原作のタイトルは刑務所の中のリタ・ヘイワースだっけ?彼女(正確には違うけど)の先に希
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

4.0

あえて復習せずに旧懐の思いを探しに観に行ったら、そこはもう同窓会でした。サプライズで先生が来たような思いにまでさせられた。それ分かち合える人と観に行けば良かったな。帰ったらアルバムをめくるが如し旧作を>>続きを読む

ブラックボックス:音声分析捜査(2021年製作の映画)

3.9

ピエール・ニネは大画面っしょ、というぐらいのテンションで観に行ったら中々面白かった。
音声分析を軸にしたミステリーという設定で真っ先にギルティーを思い出したけど、それよりも動きがあって(特に後半)二転
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クレッシェンド 音楽の架け橋(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

今も実在するユダヤ・アラブ混合の管弦楽団に着想を得たストーリーとのことで、実話なのはその存在だけで話自体はフィクション。

脱走からのドラマパートの咀嚼が足りていない。事故か事故に見せ掛けた殺害なのか
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空白(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞後、マンチェスター・バイ・ザ・シーを思い出した。
それぞれに救いがあるけれど、寺島しのぶの役所だけは一見その描写が無かった。ただ、カレーが溢された時に真っ先に火傷を心配する友人に対してカレーが台無
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22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

2.5

分かり易すぎる展開と犯人を突き止めるまでの論理性が足りなさすぎる。え、その理屈で犯人と確信を持てたのに何でこんなに時間かかっちゃったの…ていう。観終わって何も残らなかった。

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

始まって少しして「ん?エールのリメイク?」と困惑。どころか、シングストリートの主人公の男の子も出てきて、「あっこれ歌の話だ」と確信。何も知らずに観に行ったらリメイクだった。

Children of
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ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ(2022年製作の映画)

4.0

オープニングで私もホグワーツにいざなわれた。
小学生のとき、浦和のユザワヤ裏の映画館に友達とハリーポッター1作目を観に行った。なぜか非常階段を辿ってしか劇場に辿り着けない。列を進む時階段が軋んでいて友
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.5

一部、二部の自分のレビューを読み返したらこう書いてあった。

『EGのエンドロールでアイアンマンではなくトニー・スタークとして出てきたように、スパイダーマンを超えてピーター・パーカーとして彼がマーベル
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

コロナ禍のとんちんかんな政治判断に振り回されたいち市民としてはブラックユーモアと一言で終わらせられない身につまされる思いだった。
ルックアップ派とドントルックアップ派のそれぞれに多分に含まれる感情論は
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浅草キッド(2021年製作の映画)

4.0

最近、とある芸人が引退をした。
その報告のリツイートは1000を超え、ファボは5000を超えた。15年超えのベテランの引退だけに反響はそれなりにあった。しかし本人達や周囲の芸人が後押ししたライブの配信
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.9

ダン・ブラウンのインフェルノ世界同時発売にあたり翻訳家を2ヶ月軟禁して翻訳させたという実話から着想を得たストーリー。
時系列がいったりきったりする中、一人一人が怪しく見えるので気を抜けずにスリルと共に
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.4

ジョナサン・ラーソンが35歳で亡くなるまでの葛藤の物語。RENTで心動かされた人は涙が止まらないはず。

そして昨日観たこのタイミングでソンドハイムも永眠。作中のあの音声は本人自らが録音して監督に送り
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劇場短編マクロスF 時の迷宮(2021年製作の映画)

3.9

ランカめっちゃ健気じゃんっ…
これは絶対に映像で観るべき。やっぱマクロスは音楽よ…

サヨナラノツバサのEDでランカとシェリルが復活コンサートをしている(であろう)くだりで溜飲を下げていたので、
この
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エターナルズ(2021年製作の映画)

3.0

紀元前から現代まで、宇宙から地球まで。
壮大かつ広大な世界観で相変わらずの風呂敷のデカさを見せつけてくれたわけだけど(開始1分で)でも結局内輪揉めなのよ。半径5メートルでやんな。

まあでも今後のイニ
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

2.8

ジム・ジャームッシュによる日常系ゾンビムービー。なんだそれ。
何で今さらゾンビなんだろう。
あとチーム・ジャームッシュと言わんばかりのキャスティング。
でもアダム・ドライバーとコメディの親和性は無いな
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.6

ジョン・ウィックのセルフオマージュなんだよと合図でもしてくれているのか、冒頭から現れる飼い猫。そもそもキービからしてジョン・ウィックしてる。

そう、ジョン・ウィックしてるって形容できるぐらい展開構成
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ベル・エポックでもう一度(2019年製作の映画)

3.6

フランス映画を観るといつもムード酔いが起きる。景観に、セリフに、服装に、全ての演出に。
コピーもお洒落だなあ、オーダーメイドの時間旅行。

忘れるって便利、と作中で言っていたけど、人間に忘れる機能がつ
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ガイリッチーガチャ、当たり!
やっぱりガイの映画と言ったらこれ、ロックストック〜やスナッチのようなクライム群像ものだよね〜

アバンタイトルからのおしゃれオープニングに、スローモーションカット(リッチ
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ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから(2019年製作の映画)

3.0

パラレルだからってアバウトタイムの名を出してしまうのはヒジョーに良くない…
安易に名作と同じテーブルに載せてしまうと事前期待値が高まってしまって評価が下がる典型。ただでさえ絶対評価でみてもらうことが難
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

いつまでもあると思うな親とエヴァ。
まさに喪失感。でも喪失だけではない。

村のシークエンスこそ「おめでとう」だった。
自己中なもの同士の争いなんて閉塞的で不自由なままであることをエヴァが示していて、
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Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.5

父の脚本という遺志をついで息子のデヴィッド・フィンチャーが完成させたという触れ込みの作品。
デヴィッド・フィンチャーはドラマ家だなあ。単発ドラマをつづけて観た感じ。

ゲイリー・オールドマンは100回
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.9

現実的な話かと思いきや、ミステリーだった。
認知症と向き合うということは、その病と向き合ったことのない人間からすればミステリーなんだということをこの演出から感じ取った。
この映画を通して認知症の擬似体
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

4.0

12分間のショートムービー。
言葉は一切ない。モノクロに映し出されるだけの夫婦、物、風景。
2人の共通の思い出だけには色がつき、他のすべてはモノクロのまま。
カクカクと不自然に動く夫婦の姿が、そのまま
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街の上で(2019年製作の映画)

4.4

ナカハラアオと違わぬ見た目と名前で登場したアオ。
同じ役者には同じ名前を、みたいなこういう監督のルーティンって賛否起きがちだけど、それらを蹴散らすような演技と演出に痺れる。

アオとイハの会話の中で、
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あの頃。(2021年製作の映画)

3.5

アイドルがグループを卒業するのは自然の摂理と言わんばかりなのに、ファンはどこか見切りを付けれなかったりするもんだと私は思う。
熱狂の渦からは抜け出しても好きだった人たちの活躍を知るとどこか誇らしくもあ
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言葉にならない(2017年製作の映画)

2.7

"YES"を言わない男性の話。
赤は「足元を固めるとき」「情熱的な意志」などを想起するカラー。
赤色のドレスを着た女性が言った言葉がこの15分程度のショートムービーの肝だと感じた。
To make y
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.2

BLMムービー。
テーマとは裏腹に演出はカジュアルな論調で、30分というショートムービー。
原題の「Two Distant Strangers」は2pacのChangesからの一節をそのまま当てたタイ
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ミッチェル家とマシンの反乱(2020年製作の映画)

4.3

スパイダーバース製作陣の最新作ということで観たんだけど、期待通り〜!
コメディとアクションのキレッキレな感じをゴリッゴリな画風で演出してるやつ。
犬の声優が犬っていう欄外コメディも大好き。
個人的にN
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.8

まるでドキュメンタリー。
フランシス・マクドーマンドのノマドっぷりが前評判通りだった。
キャストの多くが車上生活者というのだから半ばドキュメンタリー。

重苦しい映画なのかなと思って見始めるもみんな生
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