nicol96さんの映画レビュー・感想・評価

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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

3.3

AIヒューマノイドの活用は是か非か。そんな問いが世の中を分断した近未来世界線で愛する者を護りたい一人の男のお話。

世界観はかなり良さ気なだけに、凡庸なストーリーや爆弾一辺倒なところとか、設定の粗さが
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ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

3.5

東野圭吾原作サスペンスの実写化。

小説未読につきオリジナルへの忠実さは分からないが、物語のプロットやラース・フォン・トリアーの『ドッグヴィル』を彷彿とさせる二次元的表現を最後のオチに上手く繋げたとこ
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エンバー 失われた光の物語(2008年製作の映画)

3.5

崩壊を逃れ地下深くに潜った文明の秘密を暴くボーイミーツガール的冒険譚。

某エレンよろしく「この世界」に禁断の疑問を抱く少年少女が真実から目を避けた大人や権力に歯向かっていくのが大筋で、世界観はファン
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The Beekeeper(原題)(2024年製作の映画)

3.8

心優しいハイパーつよつよスキンヘッドおじさんが超大な権力に立ち向かう孤軍奮闘アクション。

絵に描いたような分かりやすい悪役を屠りまくる様が痛快で、大体こういう勧善懲悪モノって賢いヒーロー側の工夫が見
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ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

3.8

ドイツ発ハードボイルド・サイバークライムサスペンス。
社会から見放されたナードな青年がカリスマティックな偽悪者兄さんと出会い、キャラの立った仲間達と共にアンダーグラウンドな世界で存在証明をすべくアレコ
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星の旅人たち(2010年製作の映画)

4.2

不慮の事故で息子を失った眼科医おじさんが愉快な仲間たちと亡き息子の意思を辿る聖地巡礼系ロードムービー。

平日は開業医としてあくせく働き、休日は仲間たちと優雅にゴルフ、そんな"成功"した人生の後半に差
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サイン(2002年製作の映画)

3.0

ナイトシャマラン全開なSFスリラー。
信仰を捨てた元聖職者がエイリアンの侵攻を家族愛で切り抜け、自分自身を取り戻すお話。

スリラーとしてはベタだしSFとしてはB級感すごいしで個人的にはハマらんかった
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トランス・ワールド(2011年製作の映画)

4.1

びっくり界王星わくわく探検アドベンチャーの皮を被った全然へっちゃらじゃないコスパ最強SFスリラー。

映画のパッケージを見た時点で我々観る側は明らかに何かがおかしい世界観を察しているのだけど、その強す
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.3

声を失った女性と異形なる怪物のダークラブロマンス。
移民系&唖者、(キング牧師が夢を語った頃の)黒人女性、同性愛初老おじさんという、なんというかまぁ属性オンパレードな一団と、典型的アングロサクソニアン
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.9

湿地で暮らす一人の少女の物語。近現代アメリカ版もののけ姫。

1960年代末の東海岸と言えば、キング牧師が夢を語り公民権法が制定されて数年後の世界。
社会は均質的な現代化と牧歌的な多様性の狭間にあり、
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Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼(2007年製作の映画)

3.3

敏腕経営者とシリアルキラー人格の共存に苦悩するあるお父さんの話。
用意周到なくせになぜかリスク管理ガバガバな感じがどうにも違和感あったし、それを追う刑事の善悪問わないやり方も現実味なく、全般的に引き込
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パラレル 多次元世界(2018年製作の映画)

3.4

新進気鋭スタートアップ×多元宇宙論ていう掛け合わせが面白いぶっ飛び設定SF。

のび太君よろしく今この世界に無いトンデモテクノロジーで無双する感じをもうちょっと掘るか、あるいは多元宇宙設定を活かしたす
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サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス(1974年製作の映画)

3.0

サン・ラその人のPV的作品。
これはなかなか普通の映画作品として観るには厳しいというか、コンテンポラリアート好きなら、、。
でも音楽は尽く中毒性にまみれてて頭にこびりつくメロディと歌詞。

コンティニュー(2021年製作の映画)

3.7

理不尽な殺し屋たちに嫐られ続けながら、謎の失踪を遂げた元嫁を追うループ系SF。

見る側にも分かりやすいテレビゲームライクなループ設定と、ハードボイルドかと思いきや良い具合に肩の抜けたB級感あるテイス
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見えざる手のある風景(2023年製作の映画)

4.0

コーヒーテーブルライクなエイリアンと暮らす日常系ジュブナイルドラマ。

「個々人の利を優先すれば見えざる手によって自ずと全体最適になるよ」っていう自由放任主義を謳った、かの有名な『国富論』を強烈にパロ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.9

ビジュアル的に言えば数十年に渡るジブリ作品群の集大成だし、コンセプト的にもおそらく宮崎監督の根幹にあるメッセージが詰め込まれてて、これは多分に失礼な言い方だけど、遺書したためるような気持ちで作られたん>>続きを読む

誰がハマーショルドを殺したか(2019年製作の映画)

3.6

ポスト帝国主義の闇を垣間見るサスペンスタッチなドキュメンタリー。
第二代国連事務総長の命を奪った1961年の飛行機墜落事故、その背景に迫るデンマーク人とスウェーデン人ジャーナリストの物語。

監督のマ
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光の旅人 K-PAX(2001年製作の映画)

3.7

自称エイリアン不思議系おじさんと精神科医の絆を巡るヒューマンドラマでサスペンス要素ありつつのSF。
いろいろなジャンルを詰めすぎて結局変に矛盾点が気になったり、内容分けわからないことになる作品も多いけ
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.3

伊坂幸太郎原作『マリアビートル』のハリウッド版。原作よろしく個性的なキャラ達のコミカルな台詞回しをテンポよく感じられるアクションコメディ快作。
原作よりコメディ強めな気もするが、まぁ好きな人は外さない
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リピーテッド(2014年製作の映画)

3.5

1日完結サザエさん時空に立ち向かうニコール・キッドマンとその周辺を描いた記憶喪失系サスペンス。

直近10数年分の記憶が毎朝リセットされるヒロインに対し、それを支える夫、ドクター、旧友がそれぞれの距離
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ジオストーム(2017年製作の映画)

3.0

災害パニックアクション&SF&サスペンスに家族愛というジャンル渋滞系ごった煮ムービー。ドラマの尺で作り込めば或いは良作だったのでは、、。

全編的にリアリティは欠片もないしご都合主義も極まりきってるけ
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MERU/メルー(2014年製作の映画)

4.4

未踏峰であるヒマラヤ山脈メルー峰の登頂に駆られた3人の登山家を描くドキュメンタリームービー。

映像、音楽、ストーリーの全てが圧倒的に美しく、かつだらだらと伸ばさずに緊張感を保って約90分に凝縮した点
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ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(2016年製作の映画)

4.2

第二次大戦下のチェコスロバキア・プラハにて、ナチスドイツとロンドン亡命政府の間で翻弄された工作員たちの孤軍奮闘を描いた作品。

史実であるエンスラポイド作戦が元となっており、作中では統治者ハイドリヒの
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.8

第二次世界大戦下のフランスで実際にオペレーションされたダイナモ作戦を元にした作品。

陸海空の3視点を、それぞれ一週間、一日、一時間と異なるタイムスケールで描いていて、それぞれの視点から見えた画が徐々
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ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)

3.9

戦禍のバルカン半島に位置するとある山岳地帯での日常系ドラマ。

いわゆる戦争モノのように派手な戦闘シーンやエンタメライクな盛り上がりは一切なく、あらゆる登場人物たちの一挙手一投足から生々しい現実感を突
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ゼロの未来(2013年製作の映画)

3.3

テリー・ギリアムがいつも通りにテリー・ギリアムしてる作品。

この人の作る世界観、近未来風ソフトウェアが空想的レトロなハードウェアに乗っかって絶妙に不安感を駆られる感じがすごい好き。
多分、光の感じと
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(r)adius ラディウス(2017年製作の映画)

2.8

記憶喪失系SFサスペンス。
主人公が舞台ルールを無言で解明するくだりとか、ペアになってからの四苦八苦、それからラストは良かった。

ただせっかくの綺麗なラストを致命的にぶち壊す設定が、ちょっと気に食わ
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.9

スペイン発・不条理密室系スリラー。
目が覚めればそこはど質素なベッドに寝具、汚いシンク。一見するとよくある監獄だけど、上にも下にも果ての無い空洞だけがただただ異質。

序盤から中盤にかけてはドン・キホ
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

4.5

ディストピアな世界で異形の人工生命体とそれに「神」と崇められた存在が繰り広げるドタバタ人形劇SFコメディ。

、、と書いても属性多すぎってか、字面じゃ意味不明過ぎるので、無理やりに例えて言えば、BUM
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コンタクト(1997年製作の映画)

4.0

1997年制作SF大作。2020年代に至ってテクノロジーや映像技術はものすごく進歩はしてるけど、それでも今観て真に心が揺さぶられる。
『ゼロ・グラビティ』や『インターステラー』がアリなら高確率でアリ。
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.9

デンマーク発・事件が起こってるのは現場なんだけどバックスの奴がやたら奮闘するアンチ『踊る』み全快サスペンス。

全編通じて閉鎖空間(緊急通報のコールセンター)の映像のみで事件が展開していき、主人公が顔
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アンノウン(2011年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

不運な事故で記憶を失ったいぶし銀リーアムニーソンにベルリンの街が巻き込まれまくる不条理サスペンス。

性善説は否定しないけど、日本的には仁義ってあるよねーと思うし、バスストップで懺悔した彼を神が許しち
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ザ・ドア 交差する世界(2009年製作の映画)

2.8

偶然のタイムリープに端を発したSFサスペンス。
親殺しのパラドクスならぬ自分殺しのパラドクスをどう描くの、と思ってたものの、どうやらこの作品はパラレルワールドの世界観を採用してるみたいで、世界線Bの自
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第9地区(2009年製作の映画)

3.6

地球に飛来したエイリアンとの共生と排他の間で揺れる社会を描いたSF作品。
触手系エイリアンががっつり出てきて、誰彼構わず爆散するシーンもあるのでややグロ注意。

ご丁寧にニューヨークやらLA、ワシント
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