NMさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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奇跡の2000マイル(2013年製作の映画)

3.0

原題 Tracks。足跡、わだち、通った跡。
けっこう硬派で渋い作品。

本人の回顧録がもと。
あるオーストラリアの女性が一人旅に出る。砂漠を単身で横断。約2700km。
砂漠のおともといえばラクダ。
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ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

Blue Bayou、青い入江。正確には語られないが、主人公と実母の水中の物語を想起させる。
Blue by you だと思いこんで観始めたが違った。あるいはそれもかけてあるか。

米国において、養子
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リメンバー・ミー(2010年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

なんという作品。
最後は思わず「えぇー……」と声が出た。
何も調べずに見てほしい。そういう話?!となること請け合い。

確かに恋愛もあるが、ロマンスにカテゴライズされるのはもったいない。もしかするとそ
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メイク・ミー・フェイマス(2020年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

タイトルや華やかなポスターがかえって不安を募らせる。
絶対不幸になるやつ。
期待を裏切らない。
ただしラストほんのちょっとだけ救いあり。
ビリーが少しだけ心から笑ったのがこちらまで嬉しくなった。
ただ
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ネバーエンディング・ストーリー(1984年製作の映画)

3.0

門の通り抜け方、なんかちょっとズル
その前の戦士のほうがよっぽど勇敢に見える

子供の時以来に観たら印象的なスポットでは覚えていたが、ラストは全く覚えていなかった。
てっきり少年が大活躍するんだと思っ
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

3.0

美術界を舞台にはしているがあくまでも舞台に過ぎずそれ自体がメインテーマではなさそう。色んな人が出てきて色んな行動を取るので、どの界隈かどの階級かというのは人間の行動の根本は変わらないということを感じた>>続きを読む

仕立て屋の恋(1989年製作の映画)

4.0

不毛な恋に身をやつした女と、叶わぬ恋を信じた男。
前科者で嫌われ者の中年男性。
男の好意など今までことごとく伝わらなかった。
にも関わらずまた、今度こそは私の愛を分かってくれる、私こそこの娘を守る男だ
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十二単衣を着た悪魔(2020年製作の映画)

-

割りと評価が高かったので観始めた。
主人公が平安時代へタイムスリップ。
歴史を知っているので未来を言い当て、凄腕の陰陽師として崇められる。
桐壺の后の信頼を得て仕える身となり、息子を帝にしたいという野
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世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

-

「みんなクレイジーな部分はあるだろ?」

教師のパットは愛する妻の浮気現場を見て相手を暴行、躁うつを発症し精神科入院。なんとしても復縁したいが接近禁止命令が出ている。
ティファニーは事故で夫を失い性依
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

韓国での赤ちゃん売買のニュースを聞いてこの作品の存在を思い出し視聴。
登場する母親は男と話し始めてすぐにブローカーだと判断しているので韓国ではその存在は知られているんだろう。

割りと普通っぽい人が手
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

メインテーマは恋愛だが、それ以外にも色んな背景が描かれているもりだくさんな作品。
もちろん恋もかなりロマンチック。
大げさな表現がなく、かえって感情が伝わってくるしこちらに想像の余地が与えられている。
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.5

紹介文で少年の美しさが強調されていたので『君の名前で僕を呼んで』のような作品かと思ったらあまりストーリーには関係なかった。美少年ではある。相方も。
あの作品より殺伐としていてシュール。ロマンティックを
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ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

4.0

何も知らずに観たら歌い出し踊りだしたので、フラッシュモブに出くわしたようで思わず感動してしまった。
歌が上手い。
が、ストーリーはけっこう深刻でその分後半は観ていてつらい。
普通の気の弱い男の子が、目
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シリアにて(2017年製作の映画)

2.7

起承転結のあるストーリーというよりは一日の切り取り。立てこもり生活のなかで特に出来事の多かったある日の。
これはこれで良いと思った。戦争は必ずしも何かが何かに帰着していくというよりただただ日常を破壊す
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オー・ルーシー!(2017年製作の映画)

3.5

スタートからさっそく心をつかまれた。段々盛り上がるのではなく最初からアクセルを踏み込む展開。

なるほどこのインパクトの強すぎるポスターはこういうわけだったのか。思ったよりちゃんとしてた。歌唱の発声で
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アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

3.5

原題 La vie d'Adele(アデルの人生)。
グラフィックコミック「Le bleu est une couleur chaude(ブルーは熱い色)」がもとで結末は違うらしい。日本語訳も出版され
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火花(2017年製作の映画)

3.2

原作でも思ったが先輩の神谷が主役級に印象的。
人と違うところを、この道でなら活かせるのではと本人も周りも思ったが、残念ながらただ違えばいいという簡単な話ではなかった。表現というのはまず普通のことを把握
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劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます


ずっと疎遠だった親子が、改めて親子になる物語。
絆を一から作っていく様子は作品のみどころ。全編FFのごり押し宣伝をされるのではという疑いは杞憂だった。ゲームに興味がない人でも問題なく楽しめる内容。家
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猫侍(2014年製作の映画)

-

かなりの動物好き、という人におすすめ。かわいさこそが作品の強み。それのみで観れそうな人はぜひ。
あと寝落ちとかにも最適

立派そうな侍の格好をしたおじさんたちが猫やら犬やらに真剣になってかまってる画だ
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画家と泥棒(2020年製作の映画)

3.5

非常に珍しいドキュメンタリー。

チェコ人女性画家の作品が、ノルウェーのオスロ美術館から盗まれた。大きな油絵が2枚。
この映画の監督はここで画家の彼女に接触し記録を始めた。結果はわからない短編ドキュメ
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.4

誰しも通った学生生活での思い出を呼び起こすような作品。多感で毎日悩ましいことばかりだが、進路選択の時期も迫る。
恋、友情、自我、家族、と一つ一つ焦点が当てられていてとても観やすい作り。

個人的には、
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修道士は沈黙する(2016年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

原題『告解』。
司祭が告解で聞いた内容は、どんな理由があれ勝手に他人に話してはならないとされている。例えば犯罪に関する内容であっても。本人の胸にだけしまっておく。秘密が守られないなら誰も告解などするわ
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博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)

3.6

前途洋々だった若者が突然不治の病におかされ人生を翻弄された、ホーキング博士の生涯を描く。
私はホーキングの本は一冊しか読んだ記憶がないが、それでも彼が宇宙について語る場面には感動できた。宇宙の写真や中
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.7

2020年の作。
アクションだけが題材の作品ではない。時間がテーマの一つ。ちゃんと観ていないと置いていかれる、大人向け作品。
時間を行ったり来たりしていくうちに、ああこれはこういうことだったのか、この
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犬王(2021年製作の映画)

3.4

女王蜂/アヴちゃんが好きか、音楽映画、ロック、ミュージカルが好きな人などにおすすめ。歴史や文学は知らなくても診られるはず。
絵のタッチは和風っぽいけどストーリーや演出は現代風、音楽はほぼロック。
最初
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キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)

3.7

「君が犯した最悪の罪は?恥の記憶を人に話せるか?」

実話がベース。非常に難しい立場から成功した人物の物語。
淡々とした伝記でもなく過剰なドラマ演出もなく、ちょうど良い仕上がり。
ドイツ寄りに描き過ぎ
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天外者(2020年製作の映画)

2.0

和服を着たかたせ梨乃の安定感、流石。
西川貴教の演技も良かった。出番出番を全部きっちりこなしている印象。あと必ず飯を旨そうに食っていて良い。ただストーリーを円滑に運ぶために置いた役柄かと思ったら彼は岩
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海辺のエトランゼ(2019年製作の映画)

3.5

完全にゼロ知識で視聴したので途中正直びっくりした。そこまで明け透けに描いているとは。
幸い結果はとても感動できた。かといって知識なしで観ることは薦めない。食わず嫌いで観ないことはもっと薦めない。

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ある少年の告白(2018年製作の映画)

3.8

実際にバプテスト教会の家に生まれ転向療法プログラムの参加を余儀なくされた人物の回顧録がもと。
重そうなテーマとストーリーだが、それ以上に映画としてとてもよく出来ていて率直に面白い。
現在と回想が行った
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アザーズ(2001年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

分かりづらいところのないストーリー。最後は全てつながり、ああなるほどねとすっきりする。怖さは急なカメラワークや悲鳴、物音、闇や霧など、正統派の脅かし方。
ホラーはホラーだけど理不尽系ではなく、ちゃんと
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歌え!ロレッタ愛のために(1980年製作の映画)

3.0

原題、炭坑夫の娘(字幕に倣って炭鉱ではなく一応炭坑を選んでおく)。
実在のカントリー歌手ロレッタ・リンの半生を描く。
地方の貧しい炭坑夫の家庭に生まれた少女が、早い結婚をし、次々出産し、歌手としてあっ
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タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

良作。
一見ほっこり系。子育て奮闘中の専業主婦が友情かなんか築いて人生が開けていく話かなと思いきや。
いつ話が大展開していくのかが見どころ。
そしてこの結末をどう解釈するかが楽しい。
これは一体どのジ
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コントロール(2007年製作の映画)

3.6

ただの伝記映画でも音楽映画でも終わっていない。人間の生と死についてとても良く描かれている作品。
自死を扱うので精神が健康なときに観ることをおすすめ。


音楽好きなイアン青年。
クールなようでもあるが
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.6

本当に昔の映画みたい。いつでも薄暗く、昼だろうと空も海も暗く見える。画面は部屋を暗くしないと全然見えないぐらい。ただストーリーの展開に合わせてコントラストは微妙に変化しているようだ。
画作りはとても美
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

女性も社会進出を果たした。しかし女性を見下す男性は多い。このヒロインも職場でもナイトクラブでも道端でも男からのいわれなき野次が飛んでくる。
そして敵は男性だけでなくそれにおもねる同性にも多い。
多くの
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