NMさんの映画レビュー・感想・評価 - 20ページ目

  • List view
  • Grid view

ブルックリンの恋人たち(2014年製作の映画)

3.2

冒頭こそ衝撃的だが、
ストーリーは比較的静かで穏やか。
喜怒哀楽をあまり大げさに表現しない、
抑えの効いた演出。

母とは全く考え方が違うが、
どこか自分も共通する行動を取る娘。
弟の悲劇が、
かえっ
>>続きを読む

妹の誘惑(2011年製作の映画)

2.7

独特な演出。
画面の3分の1を物や影で隠れる画が
多かった。
俳優の演技も上手く、
それをしばらく色んな角度で
アップにする画も多く感じた。

また、音楽を急に止めたり再開したりも。
それで何を訴えた
>>続きを読む

異人たちの棲む館(2012年製作の映画)

3.3

恋も仕事も不器用でパッとしない男が、あるマンションの一室に引っ越してくる。
しかしそこには、数十年前から隠れ棲んでいるある一家がいた……。

メモ
・ブランチ・デュボア
中盤、殴られて倒れているドラァ
>>続きを読む

アメリカン・シビル・ウォー(2006年製作の映画)

3.3

実在の小説家・作家・ジャーナリストのアンブローズ・ビアスが、自らの著書を通して南北戦争の悲惨な体験を回顧した、短篇3作品の映画化。
短篇の名手とされ、芥川もビアスのファンだったという。

多少でも歴史
>>続きを読む

悦楽の貴婦人(1977年製作の映画)

3.4

マエストロヤンニを信用して鑑賞。
日本劇場未公開だとか。

原題のMOGLIAMANTEというのは、妻の気持ち、とか、妻ごころ、とでも訳せば良いのだろうか。

女性の性や言動がまだほとんど認められてい
>>続きを読む

アンナ・カレーニナ(2012年製作の映画)

4.7

意外にもコミカルな始まり。人の動きや音楽もファンタジー映画のよう。踊るように動く。そのタイミングで場面が展開したりしてこの演出はとても便利。壮大なセットを作らなくても舞台で済むので制作費も抑えられたか>>続きを読む

食べて、祈って、恋をして(2010年製作の映画)

3.0

ロバーツは撮影中実際にヒンドゥー教に改宗。以前からの希望だったそう。
本作のプロモーションで初来日。

白い記憶の女(1988年製作の映画)

3.1

何も知らずに観たので驚いた。

非常に人の良さそうで家柄も良いイギリス人青年が、
出張先コペンハーゲンで謎の美女に出会い求婚。

どうせ、いずれこの美女の隠し事が明らかとなり、
青年がこっぴどく裏切ら
>>続きを読む

トリシュナ(2011年製作の映画)

2.6

メモ
「バングラッシー」
ラッシーにマリファナを入れたもの。合法で、店には警察も飲みに来る。その量を選べる店もある。初めての人は最小のものを選ぶこと。マリファナのリスクもさることながら、そもそもインド
>>続きを読む

快楽の悪の華(2013年製作の映画)

2.9

もとは優等生でエリート弁護士だった主人公。
しかし、ある時誘惑に負け、
インサイダーに手を染め解雇。

そのはずみもあってか、男娼の道へ。
一度入ると抜け出せない世界なのだろう。
金も必要なので、
>>続きを読む

犬神家の一族(1976年製作の映画)

3.2

当時としては新しかったのだろうかと思う。

冒頭のぱぱっと字幕が出るところなど、当時あんなに早く文字を出して客が読めたのだろうか?

今でこそ、エヴァのようにバンバン文字を出されても、目が慣れている私
>>続きを読む

幸福の罪(2011年製作の映画)

3.9

幸福の紙一重内側に潜む闇を描く作品。
チェコ映画への期待を裏切らないストーリー。
オープニングのBGMがかわいいが、話が進むごとに徐々に暗いBGMに移り変わっていく。

一家の父トマースは小児外科医で
>>続きを読む

プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード(2016年製作の映画)

4.0

映画館で観たほうが良さそうな作品だと思い最終日に滑り込み鑑賞。
クラシックに詳しい人もそうでない人も
美しい音楽とともにストーリーを楽しむことができる。

フィガロが大当たりした直後の話で、
オケだけ
>>続きを読む

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

3.8

ぱっと見ではどういうストーリーなのか伝わってこない、やや地味なメインビジュアル。
予告編を偶然見かけた。
老練な美術鑑定士のもとに依頼がくるが、その若い女性クレアが絶対に姿を現さず、会話は電話とドア越
>>続きを読む

そして、デブノーの森へ(2004年製作の映画)

3.3

最初からいや〜な予感が画面から溢れる。
これはまずいぞ、何か大変なことが起きるぞ、という雰囲気がぷんぷん。
そして主人公は案の定追い詰められていくのだが、意外なラストで終わる。
タイトルの意味は最後に
>>続きを読む

サンタクロースになった少年(2007年製作の映画)

4.0

ぐっと来る箇所が何か所もある。

主人公の少年ニコラスには冒頭いきなり悲劇が訪れ、
そのあと様々な村人の協力を得る。

ニコラスはひねくれることなくまっすぐ育ち、
どこまでも愛情豊か。
愛嬌を振りまく
>>続きを読む

ダンシング・ベートーヴェン(2016年製作の映画)

3.7

第九、ベジャール、と聞いて反射的に前売券を買い、何も情報のないまま観に行ったが、
想像とは違ったものの、勉強にもなり良かった。
というのも、
公演に向けて様々なトラブルが起こる、というのは当然として、
>>続きを読む

マリア(2006年製作の映画)

3.5

大筋は聖書の通りで、大袈裟な描写や感動の強要のようなシーンがなく、自然な作り。
音楽も自然で、セリフもやや少なめだが、そういったことが全然気にならずスッと頭に入る。
教育ビデオのようなウザさもない。
>>続きを読む

ファウスト(2011年製作の映画)

3.8

ゲーテのファウストを、監督が独自の解釈で描いた作品。原作をそのまま映画化したのではなく、オリジナルに作り直したという感じ。

まず驚くのは画面がほぼ正方形であること。監督が好きな絵はみなそんな形なので
>>続きを読む

ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)

4.3

すごい映画を観てしまった。
人間を、人間たらしめるものとは。

高名な哲学者のハンナはユダヤ人で、強制収容の経験もあり、アイヒマンの裁判を傍聴記を書くことに。
どんな悪魔的な男かと思いきや、想像とは違
>>続きを読む

ハングリー・ハーツ(2014年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

妊娠した途端、大使館職員だった妻は仕事に行かず引きこもる。
はじめは心霊占い、そして代替医療や自然食品にハマり、妊婦にも関わらず菜食主義により羊水不足。
やむなく帝王切開で出産。
野菜は密閉された屋上
>>続きを読む

くちびるに歌を(2015年製作の映画)

3.5

きっと地方の弱小合唱部に天才指導者が来て活躍する話なのだろう、と思っていたら、
それだけでは終わらなかった。

中三・15歳のナズナは明るく元気な子にみえるが、
実は家庭に問題を抱え、孤独で傷ついてい
>>続きを読む