NMさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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のぼうの城(2012年製作の映画)

4.0

錚々たる役者陣、大迫力の戦、二転三転する戦況、頭脳戦と心理戦、飽きる暇のない作品。
一度観ても損はない。

のぼう様(木偶の坊の意)と農民から呼ばれるほど慕われている領主・成田長親。侍と農民が良い関係
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マネーモンスター(2016年製作の映画)

2.3

恐ろしい真相が隠されているのに誰も不思議に思わない、という実際にも十分ありえる話。
必死に訴える人が一人現れたことで、徐々に周りの人も確かにおかしいなと感じ始める。
野次馬たちはだれも他人の命などかま
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悲しみに、こんにちは(2017年製作の映画)

4.0

その夏、幼いフリダの母が病死した。
まだ事態を把握できず涙も出ない。
幸い親戚の若い夫婦に引き取られ、良くしてもらえた。
既にいた小さい娘アナとも程なく姉妹のように仲良くなり、元気を取り戻していく。
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コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.3

今観ると更に意味のある映画。

強力なウイルスが発生し、その対策をしたい人、大したことないと取り合わない人、ワクチンを奪い合う人、嘘情報を流し金儲けをする人などなどまさに今いるような人たちがたくさん出
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ハッピー・フューネラル(2001年製作の映画)

3.7

アメリカの巨匠が中国に来て大作を撮っていたが、老齢で突然倒れ搬送。
俺の葬式は「喜劇葬式にしてくれ」と言い残して。

いつも監督を撮っていたヨーヨーという男がその現場にも居合わせた。
タイラー監督に気
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誰でもない女(2012年製作の映画)

3.8

レーベンスボーンで物心つかぬうちからスパイとして育てられ、やがてノルウェーに送られた彼女。

自分はノルウェー人で、東独から許可を得てやってきたと偽り生活を始めた。
やがて普通の結婚をし表面的には平凡
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花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)

2.8

花筐とは日本の伝統的なお花を飾るカゴ。
世阿弥が書いたとされる能のタイトルで、女が狂おしいほど恋する話。花かごは恋する皇子からもらったもの。久々に再会するときに女は皇子の行列を乱したとして花かごを官人
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.9

こんな内容だとは知らなかった。アクションか何かかと思っていた。
バットマンを全然知らないがそれでも観られる作りになっている。
現代社会の厳しさや虐げられる悲しみが描かれ、構成は単純ではなくけっこう考え
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

3.5

官邸ドラマといった感じで、バトルシーンよりも政治家たちの必死の闘争がメイン。大人向け。
古き良き特撮のイメージを思い起こさせるが、エヴァ的かっこよさもあり。
全く興味がなかったが観てみたら意外にも面白
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幸福路のチー(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

思い出ぽろぽろや三丁目の夕日みたいな雰囲気もありつつ、懐かしさだけではなく時代に翻弄される子どもたちの生き様を描く社会派な作品。
主人公の人生にも政治情勢が大きく関与していて、大人向けの作品。
台湾が
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.0

ずっと家族の主役だった「おばあちゃん」。家族親戚は、特にこのおばあちゃんに認めてもらいたい、褒められたい、一族の誇りになりたいと考えているらしい。
親や親戚に認められたいという気持ちは多くの人が共感す
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アナベル 死霊博物館(2019年製作の映画)

-

アナベルシリーズを初めて視聴。

これぞオカルトホラーという感じ。怪しい雰囲気からの急なびっくり、的な手法が繰り返されている。

年齢制限がついていないことが意外。
みんな血まみれになったりするのかと
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エスター(2009年製作の映画)

3.8

この少女が恐ろしいというよりは、主人公であるママの話を誰も信じてくれない、という点のほうが怖かった。
あまりに不自然な状況なのに、ママが嘘なんか言う理由はないのに、あなたがおかしいと思われてしまう恐怖
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軍中楽園(2014年製作の映画)

3.5

よくある戦争ものとも恋愛ものとも違う、個性を感じる作品。
はじめは明るいな雰囲気だがどんどん変化していく。


台湾の純朴な青年ルオ。
中国の対立が激化するなか、中国と台湾の間にある金門島に配属されて
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ペトラは静かに対峙する(2018年製作の映画)

4.0

原題Petraに邦題『ペトラは静かに対峙する』をつけたセンスは好み。語呂も良いし。
女性が何か(恐らくは重大な物事)に向き合う、しかも静かな方法で、と想像させられる。
確かに全体的に静かな雰囲気とはい
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静かなる叫び(2009年製作の映画)

3.0

事実をモデルに、できるだけ大げさな演出や感動ポイントなどの創作なく無駄を削ぎ落とした作り。
こういう事件があったのだと伝えることに徹している印象。割と短めですぐ観られる。セリフも少なくさくさくと進む。
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マリリン 7日間の恋(2011年製作の映画)

2.3

豪華俳優陣。マリリン役が非常にキュート。

このとき無料期間対象が吹替版しかなかったためそれを視聴。しかし既に評されているようにこれがひどい出来。一般人を集めて棒読みしたような。つっかえずに音読するこ
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ボリショイ・バレエ 2人のスワン(2017年製作の映画)

4.0

二人がプリマを争う作品はよくあるが、ストーリーは個性的だと感じた。
ありがちなダンサー同士の足の引っ張り合いや酷い虐めといったシーンはあまりない。
それよりも二人とも才能や努力で争っているのかと思いき
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.0

性の問題以外にも、命というものについて、生きるということについて、思いを馳せることができる作品。


アイナーは妻ともに画家。二人はとても仲良し。

しかしある日女装モデルをしたときから、ずっと前から
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We Margiela マルジェラと私たち(2017年製作の映画)

2.5

マルジェラの凄さを伝える作品と思ったら、それだけではなく、彼女たちの生き方を描くなかなか幅広い内容だった。
特にマルタンとの方向性の違いが興味深かった。

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

古き良き時代のイメージが強い作品だが、実際は暗部を描くシーンのほうが目立っている。
特に田舎の閉鎖的社会だし、真実よりも噂や印象でしか評価されず、権力の強い者に対抗する手段がない。
不条理を感じても誰
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

4.0

思ってたのと全然違って面白かった
好み

恐ろしい事件が多発する村。警察官である主人公が捜査にあたる。
もともと怪しいやつ、新たな可能性、意外な事実、思い込み、等々で何度も振り回されるのがおもしろい。
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.5

ゴーストは声を出して喋らないのでセリフがとても少ない作品。
顔は見えないから表情もないので、その心情を想像しながら観ることになる。

やたらお喋りな男が出てくるシーンがあったがそれがとても目立ち、しか
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

爽快で愉快さもあるストーリーで人気が高い作品。一方繊細なテーマなので批判もある。

60年代。
屈指の有名ピアニスト、ドクターことドン・シャーリー。全土で大人気。

黒人である彼が、敢えて差別の厳しい
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シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

4.0

みんなの話が噛み合わない。誰かが嘘をついている。彼女?彼?それとも?
途中からストーリーが思わぬ展開に。前半と後半で全然違う。全く予想外の作品で気に入った。


ステファニーはいつも元気で母親業が大好
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羊とオオカミの恋と殺人(2019年製作の映画)

2.0

言われているとおりラブコメ。そんなわけあるかというような展開が続き、意外と面白い。

火口のふたり(2019年製作の映画)

2.1

親戚との男女関係を描いたというよりは、
若さに任せた恋愛をふりかえり、結婚とは何なのか考える、
その会話劇のほうがメインのようだ。


東京でふらふらしているバツイチの賢治。
そこへいとこの直子が今度
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エセルとアーネスト ふたりの物語(2016年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃ絵がかわいいけど、話はどんどん暗くなっていく;;
名作。

パフューム ある人殺しの物語(2006年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

食事しながらには向かない。
不衛生な時代だったからこそ香水が流行したという背景なので、とくに前半は画面がほとんどダーク。
香りの表現をどうやって映像で描くかも見どころ。


身寄りがなく、施設で育った
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スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼(2020年製作の映画)

2.4

なぜかこちらの2から観た。
前作のほうが面白いとの意見もあるようだが、これだけ観ても悪くなかったし、内容もついていけた。
もしかしたら2→1の順で観たほうが楽しめるかも?

細かい部分はそうはならんや
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英国王のスピーチの真実 〜ジョージ6世の素顔〜(2011年製作の映画)

3.0

史料的だが作りが面白く興味深く観れた。『英国王のスピーチ』とセットで観るべき。