NMさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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エブリシング(2017年製作の映画)

3.8

家で過ごすヒロインの様子は、コロナ禍にあるなかでとても印象的だった。
彼女ほどではないにしても人との接触を限定されている私たちにとって、勉強し趣味を持ったマディは一部お手本になりうる。

賛否両論ある
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いつまでも一緒に(2015年製作の映画)

2.3

タイトルは『息を止めて』とされている場合も。原題は『Together For Ever』。
近づいたり離れたりする夫婦と、その間に立たされた娘の物語。

前半は何とも言えぬ奇妙な緊張感。しかしどこがお
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ロダン カミーユと永遠のアトリエ(2017年製作の映画)

3.0

中年にさしかかったロダンがついに芸術家として売れだし脂の乗った時期。弟子のカミーユたちは彼を崇める。ロダンは若い彼女たちと残してきた内縁の妻との間を行き来して……。

有名作、有名エピソード満載。特に
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南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

2.5

未熟なまま恋愛に翻弄されていく女とその周囲の物語。
原作ファンは、映画は別物と捉えて観るのが良いようだ。むしろ読んでいない人にお薦め。

ヒロインは売れないバンドマンと同棲中。
二人分の生活費を稼ぐべ
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血と骨(2004年製作の映画)

3.0

梁石日(ヤン・ソギル)の小説原作。山本周五郎賞作品。長編。
作者の実体験が元らしいので大変リアリティがある。

韓国から日本に来た人々が苦労しながらたくましく生きていく話かなと思って観始めたが、美しい
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アフタースクール(2008年製作の映画)

3.7

コメディに分類されることもあるが、笑うシーンは数箇所のみ。それよりもストーリーとして面白く、何気なく深いことを描いてもあり、感動もある作品。

回想シーン。なにやら制服の美少女が木村君に手紙を渡してい
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ユリゴコロ(2017年製作の映画)

3.0

千絵は明るい森に囲まれたカフェで働く、優しくて純粋そうな女性。カフェをオープンさせる前にそこに通りかかり、以来店作りをずっと支えてきた。

そのカフェを営む、同じく優しくて純粋な亮介と恋仲に。
亮介は
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幼な子われらに生まれ(2017年製作の映画)

-

いや~な雰囲気満載。

主人公、田中信の現家庭
・現妻
・長女 
・次女
・後からもう一人赤ちゃん 田中との子

前家庭
・前妻 現在再婚
・主人公との間の娘

登場した田中は真面目でいい人そう。
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もうひとりの息子(2012年製作の映画)

4.2

監督はユダヤ系フランス人。

都心テルアビブに暮らす、フランス系イスラエル人のシルバーグ家。
長男で18歳のジョセフはギターが得意なごく普通の青年。幼さの残る顔。優しい性格のようで、将来は歌手になりた
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よりよき人生(2011年製作の映画)

4.2

学生食堂で働く男、ヤン。
料理が好きで、転職しようとレストランに出向くが、未経験とみなされ歯牙にも掛からない。

その日面接に行ったレストランで、ウェイトレスのナディアと惹かれ合う。ナディアはレバノン
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P.S. アイラヴユー(2007年製作の映画)

2.1

喧嘩も激しいが深く愛し合っている若い夫婦。

だがそれは昔の話。夫ジェリーは病死、残された妻ホリーはいまだに一日中彼を思い、一向に前に進めない。
子どもを作る作らないで揉めたことも深くのしかかってくる
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チョコレート(2001年製作の映画)

4.0

深くて暗くて中身がぎゅうぎゅうに詰まった、色々考えさせられる作品。
原題の『Monster's Ball』は作品内でも出てくる言葉。執行日前に看守たちが催す飲み会のことらしい。
そして邦題の『チョコレ
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赤ずきん(2011年製作の映画)

3.4

よく知られた赤ずきんの実写版ではなく、それにインスピレーションを得た別物のサスペンス・ホラー。
話は分かりやすいもののそこまで単純でもなく、意外と見ごたえがある。

舞台となる村の近くには「狼」がいる
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家族の庭(2010年製作の映画)

-

ゆったりと進む映画。穏やかな音楽と自然。

中年のおしどり夫婦のもとには、同じく歳を重ねた様々な友人たちが訪れる。
彼らと話がしたくて、アドバイスが欲しくて、居心地が良くて。
誰にも話せないこと、二人
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白いリボン(2009年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

2010年の作品。鬼才ハネケが各賞を総なめにした、まさに普通の人には作れないような映画。

作中の白いリボンとは、子どもが清く正しく行動できるよう祈るおまじないのようなもので、髪や腕に結ぶものらしい。
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ビーイング・チャーリー(2015年製作の映画)

3.0

リハビリに奮闘する少年の波乱万丈の物語。ロードムービーのような雰囲気。派手な演出がなく落ち着いて観られる。

死んだような眼で誕生日ケーキをじっと見つめるチャーリー。葬式か悪魔儀式のような雰囲気。
1
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復活(2016年製作の映画)

3.0

隊長以外の弟子たちが頼りなくてほほえましい。神の選ぶ基準は、決して人間とは同じでないことが分かる。
聖書を一通り読んでいないと、所々何のことか分からない箇所があるので、どちらかというとある程度知識のあ
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キリング・ミー・ソフトリー(2002年製作の映画)

3.5

なにやら女が誰かから話を聞かれている。
何が起こったのか最初から話してくれますか、と。

毎日忙しく働く、かわいくて真面目なヒロイン・アリス。ロンドンに来て1年半。
友達のような恋人と仲良く同棲中。
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.6

硬派でドキュメンタリーのような作品だろうと思っていたが、ドラマチックでシンプル、画も美しく存外観やすかった。
レトロなファッション、建物、音楽も素晴らしい。重大な会議の部屋にも美しく陽光が差し込んで絵
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旅愁(1950年製作の映画)

3.3

女はコンサートを控えたピアニスト。
男は大会社を営み多忙で妻子との関係は希薄だった。

ある日二人が乗り合わせた飛行機が修理のため一旦ナポリに降りた。
再出発に乗り遅れ、気の合った二人はそのまま数日間
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つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語(2012年製作の映画)

3.8

複雑で深い、大人の映画。重くて苦い。

松生(マツオ)夫妻は、12年前この大島へやってきて、かつてはペンションを営んでいたらしい。

いまは意識がなく死を待つばかりの妻・つや。
と聞くと何となくずっと
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グランドフィナーレ(2015年製作の映画)

3.8

原題『Youth(若さ)』 2015年のイタリア・フランス・イギリス・スイス合作。
一見明るいイメージだがとてもどっしりとした大人向けの作品。

美しい景色の拡がるアルプスの高級スパホテル。各国のVI
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ボーダー・ラン(2012年製作の映画)

2.5

視聴途中。

ボーダー(国境)をラン(不法突破)しようとする人々の物語。
アメリカとメキシコの国境問題が知れる。
暴力シーンあり。
爽快系ではなくどっしりと苦い後味が残る。

記者であるヒロインは正義
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父親たちの星条旗(2006年製作の映画)

2.0

日米両方の目線から描かれたというのが主要なコンセプトらしい。
二部作で、この第一部である本作はアメリカ側から見た話。

間違えて二部の方を先に途中まで観てしまい途中でこちらに変更したが、どちらから観て
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硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

2.0

硫黄島二部作の二部目。今度は日本側の視点で描かれる。全編日本語。
だったら日本の監督もいるべきでは、と思ったら当初はその予定だったらしい。しかし前作の撮影を通し、日本人もアメリカ人も同じような状態だっ
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オルフェ(1950年製作の映画)

3.5

ギリシャ神話の現代版。
どんな話だっけ、と思いながら観始めたが冒頭で丁寧な説明があった。
あの世まで妻を迎えに行ったけどダメって言われたのに振り返っちゃたやつか。

映像は非常に古く、日本語字幕もどう
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クーパー家の晩餐会(2015年製作の映画)

-

「クリスマスが来るその日だけ幸せになろうと皆パニックになる」

毎年のイヴにはクリスマスディナーのため集まるこの一家。
実はみな様々な事情を抱えているが、取り繕ってでも今年のディナーを卒なく終えたい…
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ソウル・ステーション パンデミック(2016年製作の映画)

3.8

同監督の『我は神なり』を観て気になり、続けて本作品を鑑賞。

『我は神なり』に比べて作画が多少滑らかになっているものの、美麗すぎるアニメとも実写とも異なり気が散る要素がほぼなく、本当にストーリーに集中
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我は神なり(2013年製作の映画)

3.8

たまたま観たけどこれはすごい。きっと通の方はとっくに知っていて監督も既に評価はあるのだろう。
個人的にアニメはあまり観ないが、これは作画の壮麗さがない分ストーリーに集中できて、まるで読書しているかのよ
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アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

3.8

アメリカン・ビューティー。バラの品種名でもある。
アメリカの美という皮肉めいたタイトルでありながら、実際はアメリカが内包する闇のお話。
もちろんアメリカのみならずどの国にも似たような点は多い。

平凡
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ナインスゲート(1999年製作の映画)

3.3

サスペンスでもミステリーでもホラーでもあるがそれが好きでなくても観られる不思議な作品。その独自の雰囲気を楽しむ映画。悪魔やら魔女やらに興味がなくても問題ない。大げさなミステリー感を出すことなく、独特の>>続きを読む

不倫小説(2006年製作の映画)

2.0

原題『クレメンス』(ヒロインの名前。)

若いヒロインは、婚約者と幼い娘と三人で暮らしている。
同じく彼は転職活動中、彼女は美術学校に入学予定で、結婚はもう少し先になりそう。

だがこのヒロインにとっ
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ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士[完全版](2009年製作の映画)

2.5

1、2で見てきたリスベットの半生。家で辛い目に遭い、精神病院に送り込まれそこでもひどい目に遭い、やっと出ても後見人に暴行された。

今こそ、彼女をひどい目に遭わせてきたやつら、そしてそれがゆるされてい
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