ヒロインの頭の中で鳴り響く不思議な音が導く驚愕の真実・・・みたいな謳い文句に乗せられたら、他人の夢を延々と見せられる様なアート映画だった。
不思議な音が通底音の様に流れて物語を支配するのかな?と>>続きを読む
トビリシの旧市街を舞台に、美しく柔らかな光と色彩で描かれる老いの喜びと悲しみの物語。
ゆったりとしたテンポで、大きな展開があるわけでは無い物語を描き出すのだが、一枚の絵を見ているかの様な画面と>>続きを読む
『トワイライトゾーン』の様な話かと思ったら、二の腕たくましいクロエちゃんが零戦とグレムリンをフルボッコにする話だった。
往年のホラー・・・というかカーペンター映画やゴブリン風のスコアで幕開けする>>続きを読む
パリ郊外に存在したガガーリン団地と少年たちを描いたフランスの美しいジュブナイル団地映画。
人の作り出した最も美しい物は建造物、殊に住宅と、それを繋ぐ移動システムだと思うんだが、老朽化して解体直前>>続きを読む
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失敗した『ジョジョ・ラビット』という感じの作品。
夢見がちな子供の世界の外側で酷い事が起こっていく・・・という物語をファンタジックに、時に歌と踊りを交えて、何処か舞台演劇風に演出していくのだが、>>続きを読む
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欧州の内証的な小品といった感じで、青を基調とした画面は美しいし、音楽も良い。とにかくお洒落・・・なんだが、雰囲気モノの域を出ていない。
劇的な展開は無く、淡々と進む作品なのは良いとして、出てくる>>続きを読む
いわゆる道徳映画の臭いがして興味無かったのだが、『戦場でワルツを』『コングレス未来学会議』のアリ・フォルマン監督作品と知って慌てて観に行った。とても上質な童話作品だった。
そもそもこの作品は、語>>続きを読む
冤罪で夫を失った未亡人と、誤審を悔いて密かに償おうとする判事とのメロドラマ。
全てのキャラクターが何かしらの過失を犯していく物語で、その代償は想像以上のものになってしまう。結局の所、他人の過ちや>>続きを読む
30年の時を経て作られたオリジナル『ゴーストバスターズ』の続編は、まさかの’80年代テイストのジュブナイル映画で『ゴーストバスターズ』と言うより『グーニーズ』!それが最後はちゃんとお爺ちゃん映画にな>>続きを読む
続編を描くには、前作から17年と言う歳月は大きすぎたかな・・・。
事業規模はデカくなっているハズなのに、話のスケール感は下がっている所に、イタリアならともかくとして、もうシチリア系マフィアがアメ>>続きを読む
ロンドンのカトリック系私立女子高で起こる連続猟奇殺人を描いたジャッロ映画の古典。
DVDのジャケットではガーリーでロリータな要素を前面に出していはいるが、実際はそこまででは無い。
アルジェント>>続きを読む
1918年、WW1とスペイン風邪の傷跡が残るハンガリーを舞台にした幽霊譚。
清涼感のある冷え冷えとした映像や、運命に導かれるように怪事件に巻き込まれる青年が主人公という点、当時の最新科学技術(カ>>続きを読む
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先ずはじめに一言、お洒落だったら何でも許されるわけじゃない。
米国のレトロな雰囲気を漂わせた、ガーリーでポップな『ミスト』といった作品。
とにかくお洒落だし、映像も音楽も余りお金を掛けれない中>>続きを読む
妻を刺したと自首した写真家が、刑事を前に語り始めた自身の不可解な体験談とは・・・
綺麗にまとめれば、バリ島の魔力に捕らわれて狂気に堕ちていく男女を描いたサスペンス。有り体に書けば、異文化にかぶれた>>続きを読む
一つの事件を様々な登場人物の視点で描く群像劇的ミステリー。
犯人捜しという趣旨は無く、どの様に偶然という名の魔法で人々が繋がって行き、すれ違っていたのかを描いていく物語で、バラバラに見えた登場人物>>続きを読む
『エマニエル夫人』のパチ物のパチ物。
『エマニエル夫人』の世界的大ヒットにあやかって、ジョー・ダマト監督&ラウラ・ジェムサーのコンビで作られた俗に言う「黒いエマニュエル」シリーズ・・・と思わせて>>続きを読む
金剛川にかかる仮設橋を巡る戦いを、歩兵中隊・国連軍戦闘機パイロット・対空砲部隊の各視点で時間を繰り返してみせる3幕、そして終劇へと向かう第4幕という構成の群像劇として描く。
なかなか胸熱で、ヒロイ>>続きを読む
絶望という名の列車に揺られる114分。
モスクワで不法労働者として暮らすキルギス人女性アイカの地獄の様な一週間を淡々と描いた作品。
父親の居ない子供を産み落とした病院から逃げ出す所からして地獄>>続きを読む
望んだ時代を再現してくれる体験型アミューズメントパークで巻き起こる、客である主人公の老夫婦と、制作者側の若いカップルを軸に展開されるラブコメ。
勿論、そこは"おフランス映画"らしく・・・皮肉たっぷ>>続きを読む
真っ青な空と乾ききった黄土色の大地に、奇異で人為的な構造物が建ち、その中を色鮮やかな装いの男女と乗り物が縦横無尽に飛び跳ねながら描かれる・・・失われた魂を求めて神の国へと巡礼する男を描いた物語。>>続きを読む
開始早々視覚障害者向けの字幕が表示されてビックリしたのだが、直ぐになれた。視覚障害の物語なのに、いやそれ故に、音響による演出が効果的に多用される為、音が聞こえない人には必要な字幕だな・・・と思う反面>>続きを読む
1948年ソ連トルクメン共和国の首都アシガバードを襲った大地震を描いた物語。
10月6日午前1時12分のその時に向かって、主人公が少年時代を振り返る形で群像劇が描かれ、終盤で震災とそれに対処する政>>続きを読む
話自体は往年のハマー・フィルムをはじめとする英国怪奇映画や、イタリアのジャッロ映画なのに、それをこんなにオシャレでポップな作品に仕上げているのは凄い。
はじめはビビットな60年代のモードと音楽に>>続きを読む
ドラえもんに例えるならば・・・前作は劇場版、今作はスペシャル特番・・・という雰囲気。
前作の様に大きな冒険を繰り広げるという訳では無く、いつものエピソードに特別なキャラクターが登場する感じといえば>>続きを読む
流れ者の男が街道沿いにポツンと建つガススタンドに辿り着くと、そこの女将が何故だか自分を4年前に出て行った息子ロッキーと思い込み、息子の妹や伯父も主人公をロッキーと呼んで歓待する・・・
と言うミステ>>続きを読む
モラトリアム真っ盛りのドイツ人青年が、ヒッチハイクを繰り返して辿り着いたパリで出会ったN.Y.から来たヒッピーの女性に恋をし、誘われるまま渡ったスペインのイビサ島でSEXとドラッグに溺れていく・・・>>続きを読む
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リドリー・スコットは映像作家で在って、それ以上でもそれ以下でも無いので豪華絢爛な歴史絵巻が見れれば良いな・・・とハードルを下げて観に行ったが、コレが以外に重厚で立派な作品だった。
・・・だった>>続きを読む
二部作の前半なので、まだ評価は難しい。
原作を読んだ事は無いが、誠実に映像化したんだろうな・・・というのは予想が出来るが、デビッド・リンチ版の様な「何じゃこりゃ!?」という衝撃は無い。そのへんが>>続きを読む
『ムーミン』の作者から、最近ではLGBTの枠で語られがちのトーベ・ヤンソン。バイセクシャルだった彼女のそんな一面にフォーカスを当てた、最近はジャンル物と化しつつあるLGBTや女性の自立を扱った流行映>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
一時は英雄視されながらも、実はトンデモ無い人だったという評価が広まりつつある小野田少尉の中野学校時代の1944年から投降する1974年までの30年間を描いた物語・・・
だが、とにかく長い!
テン>>続きを読む
彼の手記を元にした書籍『寝返ったソ連軍情報部大佐の遺書』も邦訳されているオレグ・ペンコフスキー事件の映画化。
ペンコフスキーのフルシチョフに対する義憤やウィンの友情、米国大使館との接触、机の秘密>>続きを読む
ダニエル・クレイグ最後の007を、皆が盛りに盛って花道に送り出している様子を観るだけで、ファンはもう涙が止まらない。
5作続いたクレイグ版『007』のキャラ総出演で迎える大団円に、ファンはもうメソ>>続きを読む
困ったオジサンたちの人生賛歌。
生活は安定しているけど人生に行き詰まってしまった中年高校教師仲良し四人組が、アルコールの力を借りて人生を変えていこうというビターなコメディドラマで・・・始めはハラ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
扱うテーマが重要である事と映画の出来は別に考えなければ成らないし、残酷な事象を突きつけられたショックと感動はまた別だと認識しなければ成らない・・・なぜなら、この作品はドキュメンタリーではなく劇映画だ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
大人のファンタジー・・・というかメロドラマ。
たぶん、若い頃に観ていたら何も感じ無かったんだろうけど、中年になってから観ると色々と思う所はある。
とにかく、ヒロインを演じるクリスティン・スコット>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
題材は面白いが、料理の仕方が余りにも稚拙で、観劇中何度も溜息が出た。
衣装が素晴らしいので、☆を0.5プラス。
主人公の来歴に詳しいわけでは無いが、映画を観るとなるほど、偉大なカール・マルクス>>続きを読む