肉機械さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

屋根裏の散歩者(1992年製作の映画)

3.8

朦朧とした光の中で恣意的に覗き見や暗殺を行える屋根裏はもはや天界のごとく、しかし主人公はそれにすら興味を失う。心を動かせるのは死のみ。

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.8

ジャズ的作画。
写実的な絵の上に載せられた抽象的な光はちょこちょこ躍動している音符のよう、同時に中村爆発の前触れのようにさらなる逸脱の前奏となる。その逸脱のソロと伴って画面は超現実的になっていき、色彩
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UNloved(2002年製作の映画)

4.1

色彩とライティングによる構図作りが上手い!
静止の我と変化の我との駆け引き、静止になるという変化にたどり着いたという個人的には恐怖を感じるはなし。。。

恋のいばら(2023年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

下手に砕けた回想で転機を作るのやめてもらいたい
スローモ演出もパターンすぎてちょっとダサく感じる(岩井監督のせい)

ストーリー自体は好き。搾取される男女関係にいる眠り姫の目を覚ます話で、過去を話すの
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日本の夜と霧(1960年製作の映画)

3.8

夜 → 真っ暗な背景 → 外部
霧 → 大義名分で問題をごまかす言葉 → 内部
そして夜が明けず、霧が晴れず

愛と希望の街(1959年製作の映画)

3.8

愛が希望をもたらせない街
去る京子が通った踏切のごとく、絶対的な秩序が階級の違う男女たち、主人公の現在と未来の間に横たわっている。
視点の高さが全編通してほぼ変わらないが、終盤にダッチアングルが大量に
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

なるほど、観客を主人公に感情移入させるじゃなく、理解させることも出来るんだ…!
自然なライティング、自然な音響、自然なアングル、全てが主人公と観客間の自然な距離感につながっている。
冒頭のジムのシーン
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哥(うた)(1972年製作の映画)

4.0

4:3から16:9経て2.35:1になった本作では、横たわる構図を多用される反面、TU・TBはかなり控えめになった。だからこそ、終盤の議論のシーンでの真正面からのTU・TBの迫力が際たった。そしてその>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.7

構成演出音響全てにおいて王道、クオリティ高いが自分にとっては面白さが足りない。
3dは上限があるが、ある程度の質には達しやすいのでこの作品は確かに2dでは難しいだろうなと納得。布の物理演算めっちゃ良い
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