TsuyoshiNomotoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

Saltburn(2023年製作の映画)

4.0

野心の映画だった。バリー・キォガンの演技のおどけ、すくみ、おぼつかなさ、転身した時の鋭い眼光、眼光って消せるんだ!という驚き、すごいレベルだと素人でも分かる。
表情はもちろん姿勢とか、体全体を使わない
>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

2.8

服、可愛かった。

社会的な要請に
応じなかったらもっとキツイけど
応じたところで負の再生産
という2択の場合は、そんな2択は選ばない
なんなら、選んじゃいけないのだけど
それでも何かを選択せざるを得
>>続きを読む

栗の森のものがたり(2019年製作の映画)

3.0

たまに日本でも、通り雨、暗い雨雲が頭上を覆う中で、遠くの方で西陽が煌々と輝き、その光をマンションかなんかが反射して、紫色の空ができる時あるけど、この地域はずっとあの色彩の世界なんだと思うと、精霊が出て>>続きを読む

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.5

映画でありながら、インスタレーションアートのよう。解脱の映画でした。

バンドワゴン(1996年製作の映画)

1.0

この箱庭感が世界のどこかに少しだけ欲しいと思うのは、幼少期に何にも分からないまま、こういう箱庭系の、白人しか出てこないエンタメ系の、大作を見ていたからか。

レディ・バード(2017年製作の映画)

4.1

自分の家族にも一瞬あった風景を見た。流石に自分のことをレディ・バードと呼ぶことはなかったが。

サスペリア(2018年製作の映画)

-

怖くてちゃんと見れなかった。ワタシはホラーをまともに見れないみたいだ。トムヨークの歌声って、悲しくて、表現のレンジの幅は他のアーティストに比べると、広い方ではないと思うのだけれど、彼の声が響いて欲しい>>続きを読む

アテナ(2022年製作の映画)

3.0

犯罪や怒りは、特定の個人や組織に依るものではなく、もっと広範囲な社会が包含するものである、という視点が色濃く反映されていると映画だと思った。

冒頭の(FPS)ゲームマナーの、連続した1カット、長回し
>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

4.3

ホラー映画の体であるが、ジャッジメント、あるいは民事主義の裁判制度についての映画だと思った。
そして、「人間は生まれながらに、残酷で暴力的な生き物か?」というテーマ――子供の姿を通してそれを描く手法は
>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

《暴力はどこから?の系譜》
人間を描く文学作品にしばしば多いのは、子供は最近まで神様の近くにいたのだから、「純粋」であるというキリスト教的価値観だ。
つまり、「子供の頃の経験は一生を決める」というコン
>>続きを読む

大いなる自由(2021年製作の映画)

4.0

独房の暗闇と光の演出が素晴らしかった。俳優の顔と身体の役作り、年代を交差してまるで別人に見えるフランツ・ロゴフスキがずっとセクシー。

マイノリティのそれぞれが過ごす時間の重みや、その時間に含まれる痛
>>続きを読む