Automneさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

ディック&ジェーン 復讐は最高!(2005年製作の映画)

3.5

ジムキャリーって感じがする。お金なくても楽しんで暮らしてる夫婦のコメディ。そしてハッピーエンド、爽快、あんまり何にも考えずに観れた🌟

脳天パラダイス(2019年製作の映画)

3.8

終始ぶっ飛んでいて、作中で何回もトリップして、とんでもない展開に進んでゆく。
たぶんクスリやってる人からしたらもっともっと深く入り込めるのであろうな。
宗教や神、自然と薬物、ヒッピーの野外パーティー的
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ロビンソンの庭(1987年製作の映画)

4.4

都市、廃墟、自然、ヨレた主人公はそこで自給自足の生活をはじめる。藁を燃やして浮浪者の落書きと向かい合ったり、大樹に圧倒されたり。次のシーンでは喫茶店で刑務所から出てきた男と話してたり、人種の入り乱れた>>続きを読む

東京暮色(1957年製作の映画)

4.3

「やっていけなくても、やっていかないといけません」
奥深い悲劇、登場人物の多さと日常パートの多さが生活と密接にある人々の愛情だったり、血縁や家族というものをくっきり感じさせる。
笠智衆の淡々と受け入れ
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シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち(2019年製作の映画)

3.0

めっちゃ前に試写会で観たという記憶。
やはりゲイの映画は登場人物が強い。他の性別とは違って排斥されようとも、ずっと戦ってきた分の強さがある。
むしろTやQになるとまだ時代的には隠れた方が良いし、表立っ
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白い朝(1965年製作の映画)

3.8

青春の青春らしい躍動感と断片的な記憶の印象が、フィルムと音を通じてひとつの短編に昇華されている。あの日、あのとき、あの朝。
昭和の繁華街で遊ぶ感じが憧れ。体験していないのにノスタルジイを感じる。

他人の顔(1966年製作の映画)

-

いまは亡き新橋「ミュンヘン」で前田美波里が歌うドイツ語ワルツが至高。それ観れただけで大満足。
点はあえてつけません。

おとし穴(1962年製作の映画)

4.0

大入りのシネマヴェーラ、勅使河原監督特集、映画をみんなで観る文化最高。
若い時代の田中邦衛がカッコ良すぎる。キムタク味あるね。
高度経済成長以前の、失われた日本の貧困農村風景、田園と沼と川、舗装されて
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スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

4.2

ポップに繰り広げられる孤独な青春、主人公が可愛げがないのが可愛くて良い。こじらせ女子is最高。
ウィットに富んだ青春劇というような感じで、鬱屈した青年期から生まれの問題、人間関係の問題、それらの歪んだ
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ハウス・イン・ザ・フィールズ(2017年製作の映画)

3.9

モロッコの自然、詩、土着的な文化にあふれた毎日の暮らしを淡々と描いた作品。
日本の「人生フルーツ」を観て感じたときのような、自然と太陽、大地に恵まれた人間の原始的な営みの姿に憧れを覚えた。
本作におい
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さらば青春の光(1979年製作の映画)

4.2

人生を綿密にプランニングして踏み外さないように慎重に慎重に生きるのではなく、感覚的に、直感的に刹那を生きている様が素晴らしかった。
ロンドンの街並みや聴き慣れた土地の名前が出てくると、留学してたときの
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ぼくとアールと彼女のさよなら(2015年製作の映画)

4.0

「ぼく」とアールと彼女のさよなら。
アメリカの高校生のリアル。「500日のサマー」みたいに卑屈な主人公、アールと先生の部屋を出入りする日々、そこに母親に言いつけられて渋々ひとりの女の子に会いに行く物語
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キートンの化物屋敷(1921年製作の映画)

4.0

銀行員のキートンが強盗に間違えられて追いかけられる話。接着剤そんなにくっつかないだろ、とツッコミを思わず入れたくなるがやはりアクションとして面白いのがキートン。序盤にトンカチで叩いた分が後半の伏線回収>>続きを読む

向かいの窓(2019年製作の映画)

3.5

アカデミー短編賞受賞作。己から見た他者と他者から見た己の物語。画づくりが非常に上手い。作品自体はワンアイデアのものではあるが、最も劇的な出来事を引いて撮る感じは嫌いじゃない。何かヨーロッパ的な映画の良>>続きを読む

愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

4.0

感情の具現化と、物に付与する想い出をアニメーションの強みを活かして描いていた印象。
12分には思えない密度、この映画で救われる人もいるのだろうと思う。
ネトフリが出資しているのもあって、ひとつひとつの
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残菊物語(1939年製作の映画)

5.0

最低な夜もあれば最高な夜もある。
ふたつが重なって忘れられない夜になる。

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

4.8

最高過ぎて痺れた。
ヤンヤンの可愛さといったら言葉が出ない。
冠婚葬祭、しっとり描かれる人間模様は魅力があふれていて愛らしい。
今年入ってから観る映画ことごとく当たりで嬉しい❣️

パーマネント野ばら(2010年製作の映画)

4.0

心の傷、無意識の傷、幻影を追って彷徨う。
2010年って比較的最近にこんな作品があったなんて。西原理恵子は読んだことないのでどれほどのものか分からないけれどすごい人なのだなと思った。
菅野美穂と小池栄
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

4.5

世界観、登場人物、色彩、物語展開、全部が可愛い。可愛すぎる。可愛さの極み。
大人っぽい子どもとか、賢いけれどどこか欠落している人物像を描くのが、ウェス・アンダーソンはごりごりに上手いなと思った。大人ら
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Kino(1998年製作の映画)

4.7

今年1番の衝撃だったかも。
ポップでありながらなおかつ実験的で、そうして映画的。確実に育ったカルチャーや文脈が日本人とは思えないほどに洗練されている作品。
肩に力が入り過ぎていなくて、適度に軽さがある
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

-

この作品が広く共感を呼び人気を得てしまうという事実に絶望をおぼえた。最近Twitterで映画好きは漏れなく性格悪いっていうのがバズってて、私も作り手バイアス入りすぎて性格悪くなっちゃったのかも。
生き
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.2

2は1を超えられないという永遠のセオリーがあるが、本作も御多分に洩れず。けれどお馴染みのメンバーが年の波を感じさせながら登場する感じは哀愁が漂うし好き。
“過去に生きている”という台詞がすべてを象徴し
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.8

めちゃめちゃ面白かった❣️
テンポと構図と色彩、掛け合いの妙にストーリーの入れ子の複雑さ。どのシーンをとっても綺麗でカラフルな画面が広がり、それでいて自由に躍動するカメラワーク。
時代順にフレームサイ
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

5.0

これ観るの何回目だろう。もはや人生の教科書。道徳の授業で流した方が良いと思う。

あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.7

現状で邦画、今期ナンバーワン。
名家に生まれた華子と、中流階級に生まれ、勉学で地方から慶應に進んだ美紀、華子の婚約者で慶應に幼稚舎から通った幸一郎、三者の関わりやライフスタイルを通じて、現代日本の名目
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ニッポニアニッポン フクシマ狂詩曲(2019年製作の映画)

3.7

想像以上のカルト作。震災後のフクシマの今。
生物の奇形や放射能のタブー、「国の指示」で流され続ける汚染水、被爆基準を20倍に引き上げた政府。
実写×ミュージカル×アニメーションのカオスな波が押し寄せる
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ベイビーティース(2019年製作の映画)

4.5

登場人物誰もが欠けていて、補うことなくぶつかったり悩んだり。淡い南国の映像美にのせて象徴的なシーンが繰り返される。
病と寿命と儚い恋と聞くと王道なのかと思ったりもしたが全然そんなことない。淡々とすべて
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

「ヤクザと家族」と同日に鑑賞。
否応なく犯した殺人のために収監された男が十何年ぶりにシャバに帰る。カッとなったら理性で抑えられない男なので、現実で暮らすのがひやひやの連続。それでもなんとか周囲の助けも
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.8

ヤクザと暴対法の前後、半グレの台頭するコロナ前の現代までを描く意欲作。
『すばらしき世界』と類似した源泉を取ってきている作品ではあるように思う。
枝葉のほうの組を描いていたので、徐々に衰退してゆくさま
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ニンフォマニアック Vol.2(2013年製作の映画)

4.7

ラスト15分が最高すぎた。
色情狂の女性を描くという一見センセーショナルな物語、という説明はミスリード。これは逃れられない男性性への果てしない抗いだ。
俗語でライトに説明すると、クソビッチが童貞に拾わ
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ニンフォマニアック Vol.1(2013年製作の映画)

4.2

思ったより上品でウィットに富んでいて結構好き。最後まで血だらけの理由が明かされなくて、その焦らしは猫のよう、いやジャガーやヒョウのようで、vol.2をすぐ観たくなってしまう。
色情狂として、病気として
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仁義なき戦い(1973年製作の映画)

4.8

台詞回しがカッコ良すぎる。最後まで息をつかせない展開も素晴らしい。
血で血を洗う文字通り“仁義なき戦い”。
ハードボイルドな人間の生き様は人を強く惹きつける。また随所での構図や画が秀逸。雨の中の庇の下
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HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ(2017年製作の映画)

4.0

「ウォールフラワー」「あの頃ペニーレインと」とか好きだったから、こういうのには弱いんです。
ひと夏の物語。映画界は80〜90年代リバイバルの波が確実に来ているね。ブラウン管みたいなタイトル字体好きだっ
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レクイエム・フォー・ドリーム(2000年製作の映画)

4.2

こんなにも登場人物すべての瞳孔が開き切った(キマっている)映画ははじめて。
ドラッグ摂取の映像表現と、幻覚と現実が混ざってゆくような表現は恐ろしくて変態的(褒め言葉)。テーマ音楽があまりにも有名になり
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

4.4

ようやく観れましたゴダールの代表作。
即興演出がよく効いていて、ワンショットワンショットのパンチがえぐい。色彩の美と、ペダントリックで暗喩的な台詞というより詩のような言葉の数々。矛盾しているフェルディ
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