ノアさんの映画レビュー・感想・評価

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ソルジャーブルー(1970年製作の映画)

5.0

アメリカンニューシネマの作品群の中でも5本の指に入る大傑作。

インディアンと共に暮らしていた男勝りで逞しい女性、クレスタ(キャンディス・バーゲン)と新米兵士ホーナス (ピーター・ストラウス)の珍道中
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津軽じょんがら節(1973年製作の映画)

5.0

津軽三味線が素晴らしすぎる…
ちゃんと映画の内容にもシンクロしてる。

パチンコ行くのに車で2時間かかるような津軽のド田舎が舞台。
本作が他のATG作品と決定的に違うのが田舎が舞台であるにも関わらず田
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ラルジャン(1983年製作の映画)

4.9

これほど衝撃的な映画は世界中探しても他にないだろう。
超がつくほど衝撃的なフランス映画。
ヌーヴェルヴァーグに多大な影響を与えたロベール・ブレッソン監督の遺作だ。

いや~これは考えさせられる…
この
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狼たちの午後(1975年製作の映画)

4.5

72年アメリカで実際に起きた銀行強盗事件を映画化したものだ。
主演はアル・パチーノ。
反権力の象徴のような映画で作中にてアッティカ刑務所暴動について言及したりもする…

あらすじはこう。
3人の男が明
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泳ぐひと(1968年製作の映画)

4.1

一言で表すと現代で言う意識高い系を小馬鹿にしたような映画。
変わった映画だらけのニューシネマ作品の中でも特に変わってるのが本作。

主人公の男が知人のプールからプールをハシゴしながら目的地を目指すとい
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俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

4.4

世界恐慌下のアメリカで一躍有名になった伝説の強盗カップル、ボニー・パーカーとクライド・バロウの物語だ。
アメリカンニューシネマの代表作の一つでもある本作は後世のクライム映画に多大な影響を与えた…

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机のなかみ(2006年製作の映画)

4.0

これは良い!この頃から吉田恵輔監督の作風全開だ。
男も女も情けない黒歴史級の勘違いをしてそれを視聴者が俯瞰から観るようなスタイル…コミカルで面白い。

この映画であるヒロインの鈴木美生は目がちょっと怖
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祭りの準備(1975年製作の映画)

4.9

黒木和雄監督による大傑作映画。
土佐弁に南国の美しい風景…
田舎の鬱屈とした空気が充満しており他の映画とは一線を画す出来。
登場人物もキャラが立っており何度も観直したくなる素晴らしい作品だ。

最後ま
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正午なり(1978年製作の映画)

5.0

いや~衝撃だった…
まさかこんな凄い映画があるとは。
これだけ傑作なのにネットの評価があまり高くないことが信じられない。
特にラストは数多くの映画を観てきた人たちでも予想不可能だろう。

この映画のあ
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スワロウテイル(1996年製作の映画)

4.2

パラレルワールド映画。
舞台は日本だが架空の歴史を歩んだ架空の街、円都が舞台である。
移民たちが様々な言葉を飛び交わせ人種の坩堝と化している…

この映画はかなり上手に雰囲気を作り上げているしグイグイ
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スターリングラード(2000年製作の映画)

4.0

以前93年公開のドイツ版スターリングラードについて書いたがこちらのハリウッド版スターリングラードも必見の出来だと思う。
最後に観たのは高校生の頃だったが大人になってから久々に鑑賞したら楽しめた。

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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.6

これは素晴らしすぎでしょ。
森田剛の演技は"本当にいそうなやばい奴"感が突出してた。
ヒメアノ~ルは原作買って読むほど大好きで吉田恵輔監督も大ファンの自分にとってはまさしく夢のような作品だ。

漫画原
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コマンドー(1985年製作の映画)

4.5

この映画が日本でカルト的なまでの人気がある理由は日本人声優達によるテレビ朝日版の吹き替え効果だろう。
もう人生で30回くらい観たんじゃないかな…ってくらいには好きな作品。
映画そのものはシュワちゃん主
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さびしんぼう(1985年製作の映画)

4.1

大林監督の尾道三部作の一つ。
尾道に行ったことがない自分でもノスタルジーに浸ることが出来た。
同監督による映画、廃市の福岡県柳川を観た時も同じことを感じたが…
日本の街並みというのは不思議だ。

本作
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.8

OPが鳥肌立つくらいカッコ良すぎて驚いた。
センスありすぎる。

現代ヤクザの壊滅的状況と時代の変化。
義理や人情は金に負けたのか…
本作は3部構成だが1、2部は個人的にスコア5で3部が4.5くらいだ
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ナイチンゲール(2019年製作の映画)

4.1

途中退場者続出も納得のエグい内容。
タイトルからわかりにくいが西部劇のような復讐物語だ。
てっきり自分は敵も味方も看病した戦場の看護婦の物語だと思ってたが全く違う。

過激な内容に耐性がある人ならそれ
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ソワレ(2020年製作の映画)

4.7

これは映画館に行かなかったことを激しく後悔した作品。

罪を犯した若い男女の逃避行。舞台は和歌山。
ATG作品みたいだった。ラストも泣ける。
設定自体はベタだけど作品の雰囲気とか台詞が一々良かった!
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彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド(2018年製作の映画)

4.0

テクノロジーの進化って凄いな~と開いた口が塞がらない。
ここまで出来るようになるなんて誰が予想しただろう…

100年以上前もカクカク映像を本当に最近撮影した映像ですと言われても騙されるほどのクオリテ
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野獣死すべし(1980年製作の映画)

4.9

松田優作の映画は色々観たけどやっぱこれがNO1だ。
正直何度鑑賞したかわからない。4K版のBDが出た時も即買った。
タクシードライバーとか好きな人は本作も気に入るかも。

それにしても列車内にてリップ
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偽りなき者(2012年製作の映画)

4.3

マッツ・ミケルセン主演のデンマーク映画。
子供のちょっとした悪戯心から大の大人が地獄に突き落とされる割と胸糞悪い物語…

ラストは考えさせられるなあ。
レッテルって永遠に消えないよね。

透明人間(2019年製作の映画)

4.1

過去に公開された透明人間とは全く別物で面白かった!
この映画の迫りくる恐怖はターミネーター2を彷彿させる出来。
主人公と透明人間の関係というか設定が何とも面白い。

感心するような描写が多くて最後まで
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

5.0

最高でした。
役所広司の演技力が世界に誇れるレベルで凄かった。
特に介護施設の同僚達との会話の場面良かった。演出も上手い。
予告編でもあったけど「お前らみたいな卑怯な人間になるくらいなら死んで結構だ!
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人魚伝説(1984年製作の映画)

4.9

王道系の復讐物語。
ある意味ハリウッドによくある復讐系アクション映画の展開にそっくりとも言えるのだが日本産ということもあり違った意味で面白い。
終盤の大量殺人シーンとか旅館でのスプラッター映画級の血し
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そこにいた男(2020年製作の映画)

4.0

岬の兄妹と同じく片山監督の作品。
こちらも負けじと良い作品。
ネット上で話題になっていた新宿ホスト殺害未遂事件から着想を得たショートフィルムだ。

ナイフのシーンめっちゃリアルで背筋凍った。
あと女刑
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遠雷(1981年製作の映画)

4.1

理屈抜きで面白い。
舞台が宇都宮なのも新鮮だなあ。
ラブホ内の会話とかビニールハウスでの情事とか昔の映画なのにどれも最近の映画以上にエロチックに感じる。

パッセンジャー(2016年製作の映画)

4.1

うーん、こんなに考えさせられるSF映画は初めて観たな…
本当に深い。
この場合正解や間違いが何かなんて傍観者の立場で安易に判断出来ないと思う。

「溺れる者は誰かにしがみつこうとする」というセリフが良
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兵隊やくざ(1965年製作の映画)

4.6

いや~面白かった!

大宮演じる勝新太郎と有田上等兵演じる田村高廣の友情が尊くて良い。
肉体派と頭脳派なのになんかぴったし馬が合ってるから観てて気持ちいいコンビだった。
それにしてもこんな岩みたいなご
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サード(1978年製作の映画)

5.0

自分がATG作品にドハマりするきっかけになったのが本作。
この映画は少年院から始まる。
殺人を犯した野球少年、通称サードの青春物語。

売春を斡旋したりヤクザと揉めた末に仲間の女の子を守るため殺したり
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曽根崎心中(1978年製作の映画)

4.4

本作は近松門左衛門作の人形浄瑠璃で当時の天下泰平すぎて平和ボケしていた江戸の民衆には大ヒットした。
自由に愛し合えず生きられないのなら心中しかない…
心中に憧れる人間が増えたとか。

それの映画化なの
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鉄砲玉の美学(1973年製作の映画)

5.0

日本映画の頂点だと思う。カルト的人気なのも納得。
これだけ素晴らしい作品が最近までDVD化してなかったのだからもしも観れなかったらと思うと本当にゾッとする。

自分が鑑賞したATG映画の中で一番面白い
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スノーデン(2016年製作の映画)

4.2

思わず絶句した。日本人も他人事じゃない。

政府が民間人に盗聴、盗撮してるなんて言ったら気が狂った陰謀論者と思われそうだが本当にやってんだから驚くしかない。
本作のジョセフ・ゴードン=レヴィットが物凄
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ロミオとジュリエット(1968年製作の映画)

4.3

ディカプリオ版のロミジュリがぶっ飛んでいてこちらの影が薄くなってしまってる気がするがこの映画こそ本物のロミオとジュリエットの映画化だと思う。
壮大な音楽もキャスティングもぴったし。
永遠の名作。

ヴェニスの商人(2004年製作の映画)

4.0

「ユダヤ人には目がないか?手がないか?内臓が、四肢が、五感が、感情が、激情がないのか?同じ食物で育ち、同じ武器で傷つき、同じ病気に罹患し、同じ薬で治り、冬や夏には同じ暑さ寒さを感じるじゃないか、キリス>>続きを読む

ハムレット(1996年製作の映画)

4.8

シェイクスピアのハムレットは何度も映画化しているがこちらの98年版をお勧めする。

尺が4時間とかなり長い映画なのだがそれに見合うだけのクオリティだと思う。

シェイクスピアのファンであってもなくても
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ヘンリー五世(1989年製作の映画)

4.9

本当にとんでもなく素晴らしい映画。
ケネス・ブラナーの監督作のシェイクスピア映画化は何本かあるが本作は断トツで素晴らしい。
この題材を低予算でここまで出来るのは才能としか言えない。

原作に忠実なので
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断絶(1971年製作の映画)

4.0

車を使ったロードムービー。主人公には名前がない。
そしてセリフも多くない。

ギャロが監督したブラウンバニーは恐らくこの映画の影響を受けているだろう。かなり似ている。
この映画のラストは衝撃的でかなり
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