役者さんがみな素晴らしかった。
とくに森田剛の歩き方にみえる狂気や虚無、絶望の凄みよ。
というだけでほかに惹かれるところはなかった。
とはいえ映画としては好かった。
という気にすらならなかった。
私>>続きを読む
愛すべきトリュフハンターたちとかわいいかわいいかわいい犬たちの物語。
善き映画、佳きドキュメンタリーだった。
たまたまそういう土地にうまれて、たまたま就いた職業だったりもするのかもしれないけど、その>>続きを読む
話なんか通じない人間からの一方的な暴力。悲しみを感じる隙すらうまれないほどの恐怖。怖くて怖くて怖くて、まだ動悸が収まらない。
YouTubeにて。
やたらと熱いひとや、自然と脱落してゆくひとたち、あー、ほんとうにこういう雰囲気なんだろうな、と思わせる熱量を感じる、これはよい作品だった!
非常によかった!
ひと夏の、はじまりとおわり。
瑞々しく儚く汗ばむ夏の出来事は、普遍性をもちながらもミクロに心のど真ん中を衝いてくる。
三島『仮面の告白』の暑い坂道を想起するような気温と湿度、日>>続きを読む
人生における選択、その時々の行動や想いのすべてがつまってた。
自分以外のだれかを心から大事におもうことができたら、そんなだれかに出会えたら、もうそれだけでいいな。
どこをとっても滂沱の涙。泣きっぱ>>続きを読む
この雑誌は果たしておもしろいのか!?
という感想が映画観賞後に出るのも不可思議ではあるが、これが率直な感想。
で、おもったのだけれど、ちょっとへんな記者がいてこういうへんてこな記事が満載の雑誌が爆売>>続きを読む
なるほどこの脚本はすごい!
原作はあれどこれはもう明らかに濱口監督の作品ですよね。
だれかの作品を読んであるいは観て自分が感じたこと受け取ったことをほかのだれかに伝えたい、そうしたときに、単なる脚色に>>続きを読む
宇宙からの侵略者あるいは訪問者の造形の進化に関しては、近年の中国のSF作家、劉慈欣による『三体』があまりに秀逸すぎる。
とおもってしまうほどに、手足や目鼻口耳状の造形を持つ宇宙生物って、これが人類の想>>続きを読む
緻密ですべてが計算された脚本と映像!じつにニクイ。
素晴らしい構成。
結局自分が見たいものしか見ないし、見たいようにしか見えないんだよなぁ。
語りたいシーンが数多ある。傑作だとおもった!
真実を主観>>続きを読む
ずっとつらくてつらくて仕方なかったけど、いい映画だった。
台詞がなくてね…。聞こえる音が、より酷しさを訴えかけてくる。
役所広司の言う、ヤクザがスーツ着て一般社会に紛れていくことこそ怖い、という言葉にぞわーとする。
暴対法ができる前の物語で、無論必要悪とはまったく思わないけれど、ヤクザっていう仕組み、社会システムか。な>>続きを読む
音楽と映像のマッチングがとても心地よかった。
ベイビーかわいい。(ちょっと大谷くんに似てる気がする)
あ、フリーが出てるの知らなかったから私にとっては嬉しいサプライズ! フリー、にこりともしない役なの>>続きを読む
ありえないことの連続なんだけど、当時はほんとワクワクしたな。懐かしい。
単なるアイドル映画じゃないんだー!ってびっくりした記憶がある。
いまみてもちゃんと面白い。すごい。
しかしこの時代の学校や先生っ>>続きを読む
マイケル・ダグラス、こういう役が似合いすぎて一時期嫌いだったわー。
いまは好き。
いまとなっては古くさいサスペンスという感じだし、途中何度か「バカだねえ」って声が出ちゃったりしたけど、マイケル・ダグ>>続きを読む
ロイは自ら留まる道を選んだのかな。彼の笑顔が晴れ晴れとしていた。寂しいかな。ハッピーだといいな。
ハッピーな映画はやっぱり最高だ。
無意味で虚無な日々のなかで初めて気づく大切なこと。って書くとまあ>>続きを読む
稼ぐ意味とか、それってコロナ関係なく普遍的なことでは?なんて一瞬おもったのだが、いやいやこれは紛れもなく2020年という現代社会におけるしかもコロナ禍の生々しい生を切り取った、いまをあらわす映画だった>>続きを読む
社会のシステムへの期待、家族の愛への期待、むろん持ってしかるべきで、そこに異論はない。
けど、国を問わずみなが、必然のように求めるものなんだなぁ、などとすこし穿った見方をしてみる。
どこかの偉い総長さ>>続きを読む
いわゆる共依存というものか。
ツチヤからすると、せいちゃんに自立されたらそれはそれで困るんだろうな。“ダメなせいちゃんを支える私”が自己確立の手段になっちゃってるから。
思考停止に逃げちゃ、ダメ、絶対>>続きを読む
仕事でへろへろなのになぜか昨晩深くに観始めてしまって、結局寝たのは3時過ぎ。
常軌を逸したひとが存在して、そういうひとの持つ、社会的・精神的な弱さを抱えた同じ種類の人間を嗅ぎ分ける嗅覚の鋭さ、という>>続きを読む
家族のリアルでヘビーな現実。
いらいらするの。ふつうにいらいらする。
家族のつながりは無意識下に表出する。たとえば靴ひもの結びかたに。
ミステリーのような物語の構成が、家族の個々の、複雑で切実な想い>>続きを読む
浅はかに物事の解決を図ろうとする人間のなんと愚かで哀れで滑稽なことよ。
巻き込まれるほうはたまったものじゃない。
観るの3度目くらいだが、前より好き。
突然会いに来る昔の友だちのシーン、唐突なようで>>続きを読む
画面から音が消えたとき、不安感に押し潰されそうになり、無意識に声を出して自分の頭のなかに共鳴し聞こえてくる音を確認してしまった。
ふたたび音を取り戻したとき、その不快な音に気が狂いそうになり、思わずボ>>続きを読む
便利なもの、ふるいもの、新しいもの。
ホタル。
トイチもにげてきたひとなのか。
トイチを助けたかったのか。
柄本明のまばたきの演技がすごい。
この世とあの世。
三途の川。
観賞直後のメモを>>続きを読む
違うんだよ、好きなものよりもむしろ、嫌いなものが一致していたほうが恋愛はうまくいくんだよ、ただし相手に対するリスペクトさえ忘れなければね!
とか、
学生時代、友人に「私たちみたいなサブカル女って>>続きを読む
社会のなかで、我慢をすること、我慢のしかた、我慢をするとき、そういうことを覚えていく、やっとそのスタートラインにたったのに。
喧嘩をする三上はたしかにいきいきとしてたけど、涙を流し戸惑う三上のほうが>>続きを読む
女好きの主人公が、右往左往ドタバタしながら真実の愛を見つけるまでのお話。
といえば聞こえはいいが、単にダメ男が自分のダメさ加減ゆえに大体の女性に振られて災難に見舞われる話。
というと聞こえが悪い(笑)>>続きを読む
初見。北野作品はソナチネ以降はだいたい観ているとおもうのだけれど。
フレッシュでキレのある北野武(監督としても役者としても)がすごく良くて驚いてしまった!
私はもともと、ヤクザという存在の是非は別>>続きを読む
四姉妹の誰の想いもないがしろにしていない、瑞々しくて健気な、いい映画だった。
「少女時代が終わっちゃう」
「いつか終わることよ、ハッピーエンドだわ」
自分の人生を自身できちんと引き受けることは、ど>>続きを読む
かつて、大切なものは“家”だった。
いまほどに“家族の絆”が重要視される前の、家族の有り様が変化してゆくさまを昭和という時代性や文化とともに残酷にも丁寧に描く名作。今更ながら初見。
笠智衆の「ありが>>続きを読む
村出身のペレは、相当優秀なスカウトマンよね。
結局薬の力に頼ってトリップしてるだけじゃん!とかおもっちゃいかんのだきっと。薬学でもあるのかもしれないしね、それら含めて民俗学というものなのかもしれない>>続きを読む
興奮している若手投資家ふたりを制して、俺たちの勝利はそのまま何十万人何百万人の人々の不幸なんだと、静かに怒りを湛えるピットさんに心を掴まれた。
賭けに勝った側の人間だって必ずしもハッピーエンドが待って>>続きを読む
イーストウッドの『恐怖のメロディ』と似てる。
カセットテープ渡して「私を聴いて」とか、「play misty for me」思い出してひぃぃぃぃ!てなった。
もはや愛じゃないものね。執着という範疇も>>続きを読む
せっかく良い役者さんが抑えた気持ちの入った演技をし、それをきちんとカメラが捉えてじっくり見せてくれているのに、音楽と光、加えてベタなタイミングで多用されるクローズアップとがストーリーを過度に演出してし>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「見つけてくれてありがとう」
奥さんにもアリスにも、そして、どう接したらいいかわからなかった息子にもシュヴァルは救われていたし、同時に皆を救っていたのかもしれないな。
奥さんは本当に強くて優しくてあ>>続きを読む
これ、すごい映画なんじゃないだろうか。
人種間の見えない壁。これもガラスの天井だよね。
乗り越えるものでも破壊するものでもなく、ただそのなかに生まれ、そこに生きているひとがいる。
もちろんとある事件>>続きを読む