ビリーさんの映画レビュー・感想・評価

ビリー

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怪物(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

映画は構造的な面白さがあれば割と観れてしまうし、フィクショナルな構造の徹底が劇に対して寓話性=普遍性を付与することもあるだろう。『怪物』では、おそらく大きくは3回同じ出来事の描写が繰り返される。ガール>>続きを読む

GANTZ(2010年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

普通にエンタメとして面白い。仕事しながら見るのにちょうどよし。
最後の方の、山田孝之出てきて、上から黒い傘の間を白い傘?が動くシーンとか、なんか謎のこだわりある。なんだ?

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『夜明けのすべて』やっと見れた。噂に違わず、とても良かった。世界がずっとこうあればいいと思った。人と人は助け合えるし、目の前の人に手を差し伸べられる。
髪を切るのに失敗したり、美味しいお菓子を他人にあ
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ドラえもん のび太と銀河超特急(1996年製作の映画)

-

思い出の一作。明確に強いボスのいない、もっと大きな(抽象的な)構図で事件・現象が成立しているのが子ども向けの映画としてけっこう変なのでは?黎明期のCGも使われていて逆に新鮮。

マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ほとんどなんの説明もなく人が登場し展開していく箇所(アダムとおじさんたちの会議シーンなど)と、定型的な表現を用いて割とわかりやすく情報を伝えていく箇所(ベティの登場シーンなど)の配置の仕方がうまい——>>続きを読む

上飯田の話(2021年製作の映画)

3.8

映画全体として面白くはありつつも、俳優の演技に対してはほとんどいいと思えなかった(つまりは、演出が行き届いていないということだろう)。竹澤希里さんの保険営業と、スポーツ用品店のおじさんだけがいい声をし>>続きを読む

せかいのおきく(2023年製作の映画)

3.7

現代において白黒の時代物を撮る/観る意義を考えながら観ていた。主人公の弥助や忠次があまりに現代の声をしているが、台詞はおそらく時代物的な大雑把さ(たとえば、説明台詞の多さや感情の飛躍が特徴的だと思う)>>続きを読む

湖の見知らぬ男(2013年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

静謐なのにおもしろショットが多すぎる(褒めてる)
人がどういうふうに動くと滑稽で、つまり人は普段どれだけ滑稽なのかを理解してる者の作った映画だと思った。愛だよ、愛。
サスペンス的展開への持って行き方、
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ノーバディーズ・ヒーロー(2022年製作の映画)

4.4

映画的なのかはよくわからないがちょっと面白すぎた。要素の連なりを混線させるプロットが画面内をカオスにしていく。カオスになりつつも、それが物語を完全に崩壊させることはなく、変な形でドライブさせていく……>>続きを読む

サイコ(1960年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

アンソニー・パーキンス、すごすぎる。英語ネイティブとしてこの映画を観たい……自信満々に追及者たちに向かっていったり、そう思えば弱いところを突かれて吃ったりのごく自然な行き来がめちゃうまかった。
全体と
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エリ・エリ・レマ・サバクタニ(2005年製作の映画)

3.0

SF的なフィクションを構成しようとする向きに対してあまり乗れなかった。主人公2人が音を探しているさまはよかったと思う。

ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

鏡を使ったショットがいい(冒頭部のバックミラー越しのファイ、厨房外の冷蔵庫に映るチャンなど)。
スチールのシーン、ごく短いけれどさすがに威力がすごかった。ここを切り抜く意味が分かった。水をかけた肌に肌
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

前半寝てたが、いつまで経っても日常なのが体験として面白かった。綻びがだんだん出てきて、最後の破局に至るというのもリアリティがある。おそらく、起きてたらもっと!笑

WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

-

前半寝てたので話はよくわからなかったが、バーバラ・ローデンの顔は良かった

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.9

途中のお母さんの写真のところが地味に一番好きだったかもしれない。ブレていることに愛を感じてしまう。

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.8

真正性のないものがそれでも生きるために演技するというのがなによりも好きなので、この映画も面白く観られた。『万引き家族』もだけど、最後の方でそれらをどうにか本当のようにできないか、としてみる箇所は、ドラ>>続きを読む

マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ゲームと世界と映画がそれぞれを相互的に参照するものとして据えられ、これまでのマトリックスシリーズに対する自己言及を含むかたちで展開していく。流行り物と言ってしまえばそうかもしれないけど、それでもメンタ>>続きを読む

マトリックス レボリューションズ(2003年製作の映画)

3.5

ふつうにロボットSF、戦争映画をやり始めた。
スミスを倒すことと、ザイオンの平和のあいだに何の関係があったんだっけ?とか、色々分からなくなってしまった(情報量多し)。

セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.2

めちゃくちゃ良かった!
主人公のブリジットが、全然完璧ではないものの、守るべき一線を守ろうとするのが素直に感動的だった。高齢出産や産後うつ、中絶などリプロダクティブライツに関わる問題、レズビアンカップ
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友だちの恋人(1987年製作の映画)

3.7

物語の展開に必要なシーンしかないテンポのいい作品で、前のカットに次のカットの予告が含まれているように感じながら観ていた。
隣で同居人がよくわかんないってずっと言っていたけど、恋愛の渦中にいる人間の移ろ
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

4.0

冒頭めちゃくちゃカッコいい。ストーリーの展開される世界とは違う静止画などが挿入され、それとともにナレーションが読まれることでいわゆる劇映画とは異なる人物の把握が生まれる(ドキュメンタリーっぽいとひとま>>続きを読む

キングスマン(2015年製作の映画)

3.5

サミュエル・L・ジャクソン、かっこよかったな〜心理的な攻防戦のところとかめちゃ熱かったー。あと、タロンもかわいさとかっこよさのバランスがめちゃ良い〜。ビジュアルの話しかしてないな……。
(コミカルさも
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冬物語(1992年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

冒頭は短いショットがどんどん流れていき、かつ、撮影時の手ブレやらフォーカスの具合やらのせいなのか、全然劇映画という感じがせず、それを面白いと思っていた。
本格的に会話が始まるとそういう感覚は退いて、わ
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