紀子さんの映画レビュー・感想・評価

紀子

紀子

ザ・ロック(1996年製作の映画)

4.0

これぞハリウッドな盛りだくさんアクション映画なんだけど、大味って感じじゃなく、しっかりつくられていて感心してしまった。
ストーリーはツッコミどころなく、主要キャラクターみんな魅力的、なにより犯人側にち
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.5

よく分かんなかった。誰か解説して〜。
ねむーくなる前半から、唐突に衝撃的な出来事が起きる、というのはタルコフスキーの『ノスタルジア』を思い出したけどたぶんぜんぜん関係ない。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

ヴェンダース渾身の諸行無常。
レビューをみて、酷評もされているのは認識したうえで、東京の、渋谷の風景がみられればいいやという気持ちで鑑賞。期待していなかったぶん、かなり良いのでは、と思えた。
序盤はB
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カリガリ博士(1920年製作の映画)

4.3

え、アマプラで観られるの?ってなって鑑賞。むしろもうパブリックドメインだからYouTubeでも観られるのね。
美術がもの凄い。背景も建物もすべて絵画のように美しくてかわいい。ティムバートンはかなり強く
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.6

英語わかんないけど劇場でみてきた。
とくにハビエルの英語がぜんっぜん聞き取れなかった。リンチ版みてたおかげでストーリーはだいたい把握できたけれど。というかストーリーは単純ですよね。少年マンガ的な要素が
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.4

こちらも鹿殺し同様、人間のグロテスクな部分が見事に描かれてました。
アヒルのレースにオレンジ投げ。パゾリーニっぽさも感じた。そんなことないかも。
しかし単純に楽しめなかったので、ヨルゴス監督作品はわた
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.4

「哀れなるものたち」を観に行けないのでヨルゴス監督旧作で溜飲をさげようと鑑賞してみたが、
なんだこの映画。
ニコール・キッドマンによくこんなにいろいろやらせたな、すごい!
フロスのシーンとか地味に不快
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.2

はちゃめちゃだったけど、わくわくしたし楽しめたし笑えるところも多くて満足。
しかし、青サギが気持ち悪い、インコがかわいくない、少女の走り方が相変わらずのブリッコ走りで気持ち悪い、中性的な女性キャラの豪
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

4.3

続編がつくられていると聞いて久しぶりの鑑賞。中学生のときに観た以来で、ほとんど覚えてなかった。
ビジュアルがいかにもティムバートンの世界で楽しかった。
バーバラ役、てっきりヘレナボナムカーターかと思っ
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

3.0

飛行機のなかで。
いまさら感がすごいけど、観たことなかったので、そしてフェイバリットに挙げる人が多いので。

わたしには何ひとつ刺さらなかった。

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

3.2

安直なストーリーではあるのかもしれないけれど、まんまと泣いた。
とはいえ、はじめのほうの、意固地な家族による無理解のシークエンスは、物語の進行上必要なのは分かるけれどストレスを感じ、ストーリーを分かり
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.5

ついに観れた最新作。
世界の、アンバランスな中での奇跡的な美しさをみせてくれるカウリスマキ健在だった。
貧しいことは悲劇だけれど、すなわち不幸ではない。
ザ・デッド・ドント・ダイ観るシーンも豚に乾杯の
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希望のかなた(2017年製作の映画)

3.5

難民を描いていてもカウリスマカキはカウリスマカキ。ケン・ローチのようにはならない。
淡々としてるのに軽くなく、悲痛なのに湿っぽくない。
もしかして、日本の我々がカウリスマキを勝手におしゃれ映画として消
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街のあかり(2006年製作の映画)

3.5

これも観てなかったので。
これまたひどい。かわいそう過ぎる。
なのになぜか希望があって、カウリスマカキの映画をみていると「人生ってどうにでもなるんだろうな」という気分になる。

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.5

新作の話題を目にしてカウリスマカキ熱が上がったのでまだ観てなかった過去作を鑑賞。大学院のときに同級生がこの映画が好きだと言っていた。彼女はこの映画のどこが好きだったんだろう。
救いがない、ひどい話。
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ハプニング(2008年製作の映画)

3.8

なんだこれ。
こういう力技みたいなストーリーで作品がつくれてしまうシャマランの力量すごいな。
ところどころのキャラクターや展開の細部が濃密で、気になるので全く飽きない。
ホットドッグ断られるくだりとか
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.5

ティルダ様が綿棒だと?!
地味なジョン・ウィックて感じ。
この作品でフィンチャーが何をしたかったのか、いまいち分からなかった…
モノローグと現実のギャップをコメディとしてみるのが正解だったか?
ファス
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年製作の映画)

4.2

クリス・プラットのダンスが見られたからもうそれだけで大満足。
笑えて楽しめて、しかもマーヴェル作品の中では短めなのもありがたい。

ベルファスト(2021年製作の映画)

3.4

少年の成長したものであり、お父さんとお母さんの、おじいちゃんとおばあちゃんの夫婦の物語としてとても味わい深かった。
おばあちゃんのストッキングのエピソードとお父さんお母さんのダンスシーンが特に好き。
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ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.2

武闘派プリースト。
織田武道ってむかしいたなあ、とか思い出した。
つまらなくはなかったしキャラクターは魅力的なだけど新鮮味はとくにない映画だった。

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.2

飛行機の中で鑑賞。
アリエルかわいい。
タコの魔女が実写になったらよりいっそうグロテスクさを増していた。

ホビット 思いがけない冒険(2012年製作の映画)

3.2

ホビット村に観光に行くことになったので予習でみた。
マーティン・フリーマンってシャーロックのワトソンですね?周りに振り回される役が似合うなあ。
映像はわくわくするけれど、途中テンポ悪く感じてしまった。

バービー(2023年製作の映画)

4.6

英語でみたため内容を理解しきれなかったけど映像と音楽だけでも泣いてしまったし、ライアン・ゴズリングに笑わされた。
字幕付きでもう一度みる。

字幕付きでみたので追記。やっとセリフが分かった。
「マルク
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.2

辛かった…
名前をつけたり分類したりしなくてよい関係を、まわりが常識で押しこめようとして、本人たちの関係がそれで変わってしまう、というのは往々にして起こるものだと思う。
あいまいなものを許容できる社会
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

3.5

辛かった…
ラストシーン、ブルーノの手をぎゅっと握るところで涙がでてしまった。
解決しようとすればできたのかもしれない、けど、そうできない不器用で愚鈍な人間がたくさんいるのが現実で、だから辛い。

ぼくら、20世紀の子供たち(1993年製作の映画)

3.4

ここにも、不遇ゆえに子どもでいられない子どもたちが。辛い。

「偉大なるロシア民族なんてもう存在しない
ロシア語を共通語とする178民族がいるだけ」
ガリーヤとパーシャの会話がとても良かった。

TAR/ター(2022年製作の映画)

3.6

権力を手にした同性愛女性が凋落する、という点でベネデッタと共通しているので、だれか並べて論じてくれないかな。
事前に、権力についての映画であること、観た人に判断が委ねられている作品であること、という情
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.2

ベネデッタ本人は、自身の起こした奇跡と神を本当に信じていたんじゃないかと思う。
残虐なシーンも多いけど全体的に疾走感がすごいので観ていて単純に「楽しい…」って思ってしまった。深読みできそうなシーンもあ
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I’m Late(2021年製作の映画)

3.6

監督が、自分が若い頃に見たかった性教育の教材、だそう。たしかに性教育の教材として多くの若者に見てほしい。
アニメーションで描くことにより、抽象化されていることが非常に上手く作用していた。
プロデューサ
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不安な体(2021年製作の映画)

3.0

痛くて直視できず。
プロデューサーのアフタートークによると、こういう心の揺らぎを得ることが健康である証拠なのだと、この作品の裏テーマは「健康」だそうです。

青い春(2001年製作の映画)

4.2

友人の誕生日記念に、誘われてウォッチパーティーで久しぶりに観た。
当時映画館で観た記憶がよみがえった。
こんなに傑作だったか。今みてもちゃんとカッコいい。やはり豊田監督の撮る画が好きだなー。

午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

3.5

人生って感じ。
ざっくりいうと、夫が他の女のところにいってしまったので子どもたちを育てるためにも仕事をし始める女性の話だけれど、そこに彼女自身の恋愛がしっかり、それでいて当たり前のようにさりげなく出て
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ひとりで生きる(1991年製作の映画)

4.0

辛い。
貧困により教育をまともに受けられない子どもが、子どもでいられなくなる様を見るのは本当に辛い。
異様に早く性に目覚め経験してしまうのも象徴的。
カムチャッカは寒いだろうなあ。

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